この記事をかいた人
- 小澤めぐみ
- 営業職を経験後、記者業務に携わりフリーへ。主に男性声優、漫画、アニメなど浅く広く…今はもっぱら藤沢朗読劇中毒
2019年9月8日(日)、東京・TOHOシネマズ新宿にて、オリジナルアニメ『歌舞伎町シャーロック』の先行上映会が開催。
第1話・第2話の先行上映に合わせ、シャーロック・ホームズ役の小西克幸さん、ジョン・H・ワトソン役の中村悠一さん、吉村愛監督が登壇したトークイベントの模様をレポートします!
本作は、小説家アーサー・コナン・ドイルが生み出した、名探偵シャーロック・ホームズが活躍する探偵小説の要素を交えつつ、架空の街“新宿區歌舞伎町”を舞台に、コメディあり、サスペンスありのオリジナルTVアニメです。
第1話・第2話の上映会が終わると、小西さん、中村さん、吉村監督がステージに登場。早速、上映を終えた第1話を振り返っていきます。
壇上の3人は、時々スクリーンに映るシーンカットの方へ顔を向けながらトーク。収録は2018年の12月頃に始まったとのことで、小西さんはようやくお披露目に至った喜びを言葉にします。
中村さんは「しっかり完成している」と、ひと安心!?
収録時は遊び心が詰まったコメディ要素に少し不安だったようですが、シリアス要素もあり、イラストがしっかり付くことで、作品としての完成形に納得したようです。
第2話については、ワトソンがブリーフパンツを広げているシーンカットにスポットが。
中村さんがパンツの話題を深掘りしようとして、小西さんからツッコミが入り、会場には笑い声が上がります。
第1話・第2話とも、多彩なキャラクターたちや作中に込められた仕掛けなどキャスト陣も気になるところが満載。
小西さんが、収録を楽しみつつも「コンプライアンスは大丈夫かな?」と感じていたことに触れると、監督が「偉い方の顔色をうかがいながら」作業していたと返し、笑いに。
監督は、オリジナルをオマージュしたストーリーもあると語り、シャーロキアン(シャーロック・ホームズの熱心なファンの愛称)の方や、小説とも合わせて楽しんでいただきたいと伝えていました。
また、キャラクター紹介のコーナーでは、監督が一言でキャラの特徴を紹介していきます。
シャーロックは「変人」、ワトソンは「ロリコン」、ジェームズ・モリアーティは「高校生」、京極冬人は「童貞」。
メアリ・モーンスタンは「ギャル」、ルーシー・モーンスタンは「シスコン」、ミッシェル・ベルモントは「ギャンブル狂い」、小林寅次郎は「元ヤクザ」、ハドソン夫人は「われらが美しい“ビッグマザー”」と、気になるワードが飛び出します。
ハドソン夫人の飼い猫で、看板ネコのパイプも忘れてはいけないと、監督一押しキャラとして猛プッシュ!
ここで、2クールでの放送であることが解禁され、収録も全て録り終わっているとのことで、収録エピソードへ。
キャラと似ているところを聞かれた小西さんと中村さんは、「変人」と「ロリコン」という監督のワードを受けて、「(似ていても)言えないでしょ!?」と笑いを誘っていました。
小西さんは、オーディションの時と第1話の収録ではキャラ感が違っていたもののOKだったことや、シャーロックが事件解決時に披露する本作ならではの要素“推理落語”の難しさ、プレッシャーについての話を。
中村さんは、自分で事件を解決できてしまいそうで「強そう」とディレクションが入ったことを、低音の力強い声で再現し、初めて感を出すリアクションにも苦戦したとのことで、依頼人らしさを意識して演じたことを明かしました。
オーディションは、物語の中心人物となるシャーロック・ワトソン・モリアーティの声のバランスに注目して行われたそう。監督としては、ワトソンやハドソン夫人のキャラ感がつかみやすく、シャーロックやモリアーティは難しかったと告白。
小西さんが、スクリーンを指し示して京極についても問うと、分かりやすいキャラだったようで、中村さんも「(京極役の)斉藤(壮馬)くんも自由に演じていた」と盛り上げます。
ハードボイルドよりコメディ寄りの作品作りをしたことや、OP曲は監督の要望で、作品の世界観を元にEGO-WRAPPIN'へオファーしたことも判明。
小西さんと中村さんも、監督の話に頷いたり驚いたりしながら、耳を傾けていました。
次はトークテーマを変えて、「最近、頑張ったことは?」や「自慢できるものは?」という作品にちなんだ質問に、3人ともピッタリの回答が見つからない様子。
顔を見合せたり首をかしげたり、「(質問を)チェンジ!」と要求したり……結託するように小西さんが中村さんの隣に並んだりする姿に笑いが起こり、スタッフ・キャストの関係の深さも感じられました。
また、客席参加で「作品の略称、愛称を考えよう」というお題が。
前向きな意見を出していく監督からは「早く終わらせたい」という本音がこぼれ、小西さんや中村さんの辛口意見には、思わず自分たちも顔をクシャクシャにして笑っていました。
略称については、公式Twitterでも募集していくとのことなので、「コレは」というアイデアが浮かんだ方はコメントしてみてください☆
続いて、第3話~第7話の場面カットを見ながら、今後の見どころをチェック!
小西さんは、スクリーンに上がったゲストキャラが印象的だったようで、第3・6・7話を指し示し「ヤバい!」と、演じるキャストにも大注目のようです。
中村さんは、第6話でようやく作品のテイストをつかめる展開になっていたと分析しつつ、監督オススメの第4話に「サービス回です」と説明し、より放送に期待が高まりました。
次に、作品のデイープな部分を深掘りするクイズコーナーへ。
第1問は、作品のマスコットキャラクター・かぶきんについて、口の形から三兄弟のかぶきんを見分けることに。
ステージ前方ギリギリに小西さん、中村さん、吉村監督が集まり、スクリーンに映ったイラストを見上げながら意見を出し合い、見事正解!
第2問は、缶詰めのシルエットから、作中でも存在感を発揮するモモ缶を選び出します。
それぞれの洞察力と推理力を駆使し、アニメにおいて「ボコボコした作画は動かしにくい」と、監督は制作サイドならではの視点で判断しますが、正解画像には実物の缶詰め写真が!?
3人ともアニメの設定画ではないことに驚きつつ、実際にモモ缶が品切れになれば、その要因が本作だとして、さらに話題になるかも……と、小西さんは「モモ缶買ってね!」と新たな角度で作品をアピールしていました。
いよいよイベントも終盤ということで、放送情報・主題歌情報やラジオ番組のスタート、漫画化・小説化などの新情報も告知され、エンディングへ。
「コメディや泣ける要素も入った楽しめる作品を作っています」という力強い監督のコメントに続き、「見ていただいたら全て分かるように作られている作品です。いろいろな伏線も用意されているので、今日話したことは忘れて、真っ白な気持ちで見てください」と、中村さんは客席一人一人に向かって語り掛けるように挨拶。
小西さんは「ぶっ飛んだキャラクターやストーリーにもなっていますが、ミステリーだけでなく、コメディ要素もあって見やすい作品になっています。人間ドラマとしても丁寧に描かれているので、キャラクター同士の関係性も見ていただけると楽しめると思います」と締めくくりました。
小西さんも中村さんも辛口なツッコミをしたり、ボケたりと会場を笑いの渦に巻き込みつつ、時に真剣なまなざしで作品の魅力を語り、本放送に向けて弾みをつけるイベントとなりました。
[写真/鳥谷部宏平、取材・文/小澤めぐみ]
営業職を経験後、記者・編集業務に携わりフリーへ。男性声優を中心に、漫画、アニメ、外ドラ、BLなど浅く広く好奇心は一人前。飲食、旅行、音楽、(ヘタだが)写真撮影、話を聞くことも好きで、近年の自粛生活は苦痛。最近のお気に入りは『薬屋のひとりごと』『異世界でもふもふなでなでするためにがんばってます。』。王道モノから西東問わず歴史モノなど“ファンタジー”や“ミステリー”が好物。今はもっぱら藤沢朗読劇中毒
2019年10月11日よりTBS、 MBS、BS-TBS“アニメイズム”枠にて放送開始!
TBS:10月11日より 毎週金曜深夜 1:55~
【第1話】10月11日(金) 25:55⇒26:10 ※15分押し
MBS:10月11日より 毎週金曜深夜 1:55~
【第1話】10月11日(金) 25:55⇒26:10 ※15分押し
BS-TBS:10月12日より 毎週土曜深夜 1:00~
AT-X:10月15日より 毎週火曜 夜8:00~
リピート放送 毎週木曜 昼12:00~/毎週土曜 深夜4:00~
※放送日時は変更になる可能性がございます。
《最速配信》
dアニメストア:10月12日(土)より 毎週土曜 昼12:00~
新宿區イーストサイド……混沌を極めたその街の中心には、ネオン瞬く歌舞伎町が広がっていた。
光が強けりゃ影も濃い。悪人どもの潜む暗がりの、そのまた奥に探偵長屋の明かりが灯る。
ハドソン夫人の営むその長屋は、なくて七癖、曲者ぞろい。野心満々のケッペキ探偵に、男を化かす姉妹探偵。はたまた刑事くずれのオッサン探偵がいるかと思えば、ヤクザを破門されたアンチャン探偵……
そして真打は、落語をこよなく愛する天才探偵シャーロック・ホームズ。切り裂きジャックによる猟奇殺人が起きたその夜、舞台の幕は上がった。
探偵どもの化かし合いを横糸に、シャーロック、ワトソン、モリアーティ、三つどもえの友情を縦糸に……
ミステリー? いやさコメディ? なんともはや、判別不能ドラマのはじまりはじまり~。
監督:吉村愛
シリーズ構成:岸本卓
キャラクターデザイン・総作画監督:矢萩利幸
プロップデザイン:清池奈保・津坂美織・久原陽子
色彩設計:藤田恵里香
美術設定:金平和茂
美術監督:片平真司(スタジオアカンサス)
3D監督:磯部兼士(ランドック・スタジオ)
特殊効果:村上正博
2Dワークス:濱中亜希子
撮影監督:荒幡和也
モーショングラフィックス:大城丈宗
編集:濱宇津妙子
音響監督:長崎行男
音楽:伊賀拓郎
オープニングテーマ:EGO-WRAPPIN’「CAPTURE」
エンディングテーマ:ロザリーナ「百億光年」
アニメーション制作:Production I.G
シャーロック・ホームズ:小西克幸
ジョン・H・ワトソン:中村悠一
ジェームズ・モリアーティ:山下誠一郎
京極冬人:斉藤壮馬
メアリ・モーンスタン:東山奈央
ルーシー・モーンスタン:東内マリ子
ミッシェル・ベルモント:青山穣
小林寅太郎:橘龍丸
ハドソン夫人:諏訪部順一