諸星すみれさんのデビューミニアルバム「smile」が10月30日リリース! 諸星さんいわく「すごいものができた!」という気になる1枚の全貌を語る!!
諸星すみれさんが10月30日発売のミニアルバム『smile』でアーティストデビュー! 10月に始まったTVアニメ『本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません』のOP曲「真っ白」をはじめ、7曲が収録されています。岩里祐穂さん、白戸佑輔さん、HoneyWorksなど豪華作家陣を迎え、異なる世界観を持った楽曲を伸びやかに透明感のある歌声で表現。11月にはCD発売記念フリーイベントも開催されます。
そんなミニアルバムのリリースが目前と迫った諸星さんの現在の心境や、収録曲について語っていただきました。
夢だったアーティストデビュー。背中を押してくれた皆さんからの激励の声
――アーティストデビューが決まった時の感想をお聞かせください。
諸星すみれさん(以下、諸星):最初にマネージャーさんからお母さんに連絡があって、お母さんから知らされたんです。興奮気味に「CD出せるみたいよ!」と言われて(笑)。スタッフさんに歌のサンプルを録らせてくださいと言われてから、まさかこんなことになるとは思ってもみなくて。ただただビックリでした。歌うことが大好きでいつかはチャレンジしてみたいという気持ちはあったので、夢が叶った瞬間でもありました。デビューのお話を聞いた時も、レコーディングしている最中でさえ、どこか夢見心地で実感が湧かなかったんです。いろいろなことが動き出して、「ああ、私も遂にCDを発売するのか」と徐々に実感してきました。
――デビューの発表後の反応や、LINE LIVEでの特別番組などでの皆さんからの反響は?
諸星:たくさんいただきました!Twitterでお伝えしたらすごく反響が大きくて。「頑張ってね」という激励の声もたくさんいただきました。何もわからないまま、レコーディングしてて、全力でやってはいたけど、「大丈夫なのかな?」という不安もずっとありました。でも8月26日のLINE LIVEの特別番組でたくさんの方からうれしいコメントをいただけたことで安心できたところもあって。今までは不安が大きかったけど、今は早く皆さんに届けられたらいいなと楽しみな気持ちでいっぱいです。
――デビューミニアルバムのコンセプトや『smile』というタイトルの由来は?
諸星:実は最初はシングルだと思っていて、タイトルもアニメ『本好きの下剋上』のOP曲「真っ白」になるだろうと思っていました。その「真っ白」を録り終わえて「まだ録るよ」と言われ、ミニアルバムになるというお話も聞いて、ビックリしました(笑)。
――CDのタイトルは名刺代わりになる1枚ですし、「アーティスト・諸星すみれ」をどうタイトルで伝えるか考えた時、笑顔が素敵な子なので『smile』がいいかなと伺ったのですが、
諸星:そうですね。元々、「smile」が「すみれ」と読めるねというのは小さい頃、誰かに言われたことがあって。そんな話をLINE LIVEでしたらお母さんの同級生の人が見て、「あれを言ったのは私だよ」と連絡があったそうです(笑)。私自身、とても気に入っていたし、デビューミニアルバムのタイトルになってうれしいです。まだわからないことばかりだけど、楽しく挑戦していけたらいいなという想いもあって、いつも笑顔を忘れずにやっているので、そこも私らしくていいかなと思います。
――諸星さんからオーダーされたことはありますか?
諸星:これまで声優や役者として、役やセリフがあって、それを表現していきたので、自分自身についてとか、自分をどう見せたいかなど考えたことがなくて。だから自分にどんな曲が合うのか、どんな曲が歌えるのかもわからなかったので、最初は全部お任せ状態でした。でも今回いただいた曲はどれも物語性も世界観もしっかりあってイメージがしやすくて、お芝居をしてきた私があってこその歌を作っていただけていると感じたし、歌っていても自然と曲によって脳や声が切り替わる、スイッチが入る感覚があって。すべて私の歌だけど、曲によっていろいろな側面や角度から私を見て、感じていただけるかなと思います。
『本好きの下剋上』OP曲「真っ白」はまぶしく希望に満ちた曲でミュージカルっぽさも
――では収録曲のお話を。今作の2曲目に収録されていて、リード曲の「真っ白」はストリングスやピアノの美しい音色と優雅なリズムなのに、ドラムが強い意志を表現しているところは『本好きの下剋上』の世界観と、ヒロインのマインのイメージにピッタリですね。
諸星:そうですね。曲名の通り、真っ白な光に包まれる感覚があって、ぼんやりした感じというよりは、周りが見えなくなるくらい、強く差し込むような希望に満ちた曲だと感じますよね。メロディもオケも美しくて、鐘の音色も相まって、始まりを告げる素敵な曲だなと思いました。実際歌うとなると5拍子と6拍子が混在する曲調なので難しくて。歌えるのか心配だったけれど、レコーディングで歌ってみたらとても気持ちが良くて、特に苦戦もせず、歌い終えて、「私のデビューに希望が差し込んでいるかも」と思ったのを覚えています(笑)。
ミュージカルっぽい感じがあって、お姫様が新しい世界に踏み出す瞬間みたいな。真っ白な世界だからこそ、自分の想像通りに未来を描いていけるし、いろいろな可能性が広がっているんだと思わせてくれて、一歩踏み出す勇気をくれる曲だなと思います。
――作品の中世ヨーロッパっぽい雰囲気もサウンドや曲調から感じました。
諸星:そうですね。また聴いていて胸がドキドキしたり、自然と笑顔になれるようなメロディだなと思いました。
――お気に入りのフレーズを挙げるとすれば?
諸星:サウンドやメロディは広い世界に向けて、希望の気持ちを歌っているけど、見ているのが手のひらの世界というギャップがおもしろいですね。また「栞を開けば」とか「ページをいまめくるよ」など、ところどころに本を想像させる歌詞が散りばめられているのも好きです。小さな本の中にはいろいろな世界が広がっていて、自分が入り込んでいく感覚や手触りは紙の本ならではだと思うし、ページをめくるまで何が待っているのかわからず、わくわくドキドキしながら読み進めていくのが私も好きだし、そんな気分を思い出させてくれるので素敵だなと思います。
「はじまれ」は壮大かつ朝のイメージで、自分の人生と重ね合わせられる曲
――1曲目の「はじまれ」はストリングスが小気味よいリズムを刻むイントロからサビでは力強いドラムが入ってくるスケール感のあるサウンドに、さわやかな歌声で「夢は夢のままじゃない」と歌っていて、まさに「アーティスト・諸星すみれ」の始まりを告げる曲ですね。
諸星:壮大ですよね。イメージ的には「朝の曲」です。この曲を聴いて、通学したいです。すごくさわやかだし、リズムも歩幅がどんどん広くなっていくような。歌詞はストーリー性があって、曲頭の「あの日空に放り投げた小さな種」は皆さんを物語に誘うところなので語りかけるように歌って、少しずつ物語の世界に入っていって、サビになってメロディと歌詞と自分の気持ちが一体になるというイメージで歌っています。
――「庭先」から始まって「宇宙」ですからね(笑)。
諸星:歌っていると、今までの自分の人生を照らし合わせて考えてしまって。「小さな種」から「幹が天へと伸びてた」という部分は、私自身も目の前に伸びていた幹にただただ夢中で登っていったら今の状況になっていたし、「きみが連れてきた風が きみを無限に誘いだす」も「風」は今までの経験や出会ってきた人達で、それらすべてが私をいろいろなところに連れ出してもらえて。そんな感謝の気持ちもあるし。私の人生そのものだと思うし、皆さんにも共感していただけるんじゃないかなと思います。
――3曲目の「Beautiful Flower」は、がらっと空気感が変わって、歌詞も歌い方も大人っぽい曲で。歌い始めのアカペラは情感たっぷりですが、徐々に温かく聴こえて。
諸星:私も曲をいただいた時、ビックリしました(笑)。すごくきれいだけど、せつない曲です。きっと皆さん、それぞれ違う「Beautiful Flower」があると思うんですけど、私の中では大草原で咲く1輪の花で、自分にとって、とても大切なものだけど、ちょっとはかなくて、触れてしまうとお花が消えちゃいそうだし、自分の感情もあふれ出してしまいそうで。自分に寄り添ってくれる花だけど寄りかかってはいけない、心の支えという感じです。
――曲頭の「こんなに私泣いてるの これは悲しみ~それとも嬉しくて」や「何度目の涙か忘れた」など、
諸星:近くにいない人、想い出の中にいる人を思い浮かべて歌いました。その花を見るとそばにいない人の想い出がこみ上げてきて、自然と涙が流れてきて。その涙はもういない寂しさや悲しさからなのか、楽しかったことやうれしかったことを思い出した涙なのか、わからないけど、その花の香りや風の音から、自分の名前を呼ぶ声がその人の声が聞こえたような気がして。その花をずっと近くに置いておきたいし、枯らしたくない想い出みたいな。皆さんにとっての「Beautiful Flower」が何なのか、誰なのか、今、そばにいる人なのか、いない人なのかを想像したり、感じながら聴いていただけたら。