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アニメ『SUPER SHIRO』湯浅政明総監督、霜山朋久チーフディレクターインタビュー

『クレヨンしんちゃん』の野原家の愛犬・シロはスーパーヒーローだった!? 制作者が語る『SUPER SHIRO』秘話

シロは苦労してお願いしないと、みんなが協力してくれないスーパーヒーロー

――お気に入りのエピソードや見どころを教えてください。

霜山:どの話数もそれぞれ独立して、見どころはあります。エピソードとして思い入れがあるのは第1話ですね。

僕は演出の経験がほぼなくて、その状態でやらせてもらえて、作品がかなり特殊なので、「ちゃんと作れるのかな?」と思いながらやっていました。

湯浅:最初は僕もどういうふうに参加しようかなと思っていたんですが、すぐ慣れました。霜山くん、自分でできるんだなって……(笑)。途中からは絵コンテまで見て、後は霜山くんにお任せする感じになりました。

霜山:『SUPER SHIRO』はは動いてなんぼの作品ですからね。

湯浅:スラップスティック作品のアニメはそういうところが大事なんです。

霜山:エピソードで言うと、第1話は掴みで、どのエピソードも毎回ネタが変わるんですよ。『クレヨンしんちゃん』のキャラクターたちもどんな風に登場するかはエピソードを追いながら注目していただきたいですね。

回数を重ねるうちに、作られてきたベースをアレンジして転がしていくエピソードがあったりもします。

湯浅:『SUPER SHIRO』の中には、いろいろな味がついています。第11話「風船を追え!!」のエピソードは、キャラクターがビルの上を駆けあがったり、空まで行ったりして楽しいです。
少し先ですが、カミツキガメが出てくる回もちょっといい話ですし、しんのすけや野原家のキャラクターがチラチラ出てくるお話もあります。

――お好きなキャラクターを教えてください。

湯浅:キャラクターは作画も声も面白くて、良いキャラになっているんですけど、オーラ(CV:佐藤せつじ)のしゃべり方がかっこいいんです。それからシロの心の声でもあるヒーロー語り(CV:大塚明夫)もかっこいいですね。後はキャンキャンも好きです。

まだあまり言えないんですけど、エピソード後半に哲学的なキャラクターが出てきます。

霜山:僕はクールの締めの演出を担当しているんですけど、クールの締めエピソードは、キャラクターたちに関するバックボーンのお話があるんです。そこは感情メインにドラマを作るので、感情移入しますね。個人的に感情移入するキャラクターは、シロになるんですかね。

湯浅:霜山くんはシロのように、人知れず頑張っているんですね(笑)。

霜山:そこは人知れずではなく、はっきり頑張っています。大変ですよ(笑)。

――メインキャラクターではないアリなど、他の動物たちも続々と登場しますが、彼らの目線が独特ですよね。

湯浅:それは基本的にみんな違う世界で生きているからです。それぞれがその世界でやっていて、何らかの考えがある。それもだんだん話数を追っていくごとに少しずつ見えていったり、まだまだこの第一クール(第1話~第12話)では見えないものがあったりします。

霜山:確かにキャラクターたちが協力関係というわけではないですね。「たまごを奪え!」のエピソードでは、鳥は自分の卵を取られますし、キャラクターたちがケンカする回もあれば、仲良くなったりする回もありますね。

作っている側もキャラクターに愛着がわくと、キャラクター同士を仲良くさせたいと思うんですよ。

湯浅:僕はそこで1話完結のシリーズだから関係が変化しないほうが良いとか言いますね(笑)。『トムとジェリー』のキャラクターでも、にわとりのおばさんは冷たかったりしますよね。それは自分たちとは違う独立した世界で生きているキャラクターだからなんでしょうね。

そこでシロは苦労してお願いしないと、みんなが協力してくれないスーパーヒーローなんです(笑)。

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