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アニメ『SUPER SHIRO』湯浅政明総監督、霜山朋久チーフディレクターインタビュー

『クレヨンしんちゃん』の野原家の愛犬・シロはスーパーヒーローだった!? 制作者が語る『SUPER SHIRO』秘話

制作陣が語るキャスティング秘話

――今作は豪華なキャストが出演されていますが、キャスティングのポイントを教えてください。

霜山:大塚明夫さんが演じるヒーロー語りのアイディアは湯浅さんが提案しました。

湯浅:シロはイケイケな発言をする感じではないので、心の中の熱さを出す心の声みたいなものがあった方がいいと思って、大塚さんにお願いしました。

それも彼のかっこいい心の中の声なのですが、そのヒーロー然としたナレーションの声に、シロ本人が追いつかないというところがまたちょっと『クレヨンしんちゃん』らしさだと思いました。

霜山:作品を通して、ギャップでいろいろな面白みを作るというのも、作品の魅力のひとつですよね。

湯浅:そうですね。心はアクション仮面(CV:玄田哲章)だけど、身体はシロみたいな感じです。

霜山:僕はシロとデカプーがドタバタやっているところに、急にヒーロー語りという天の声が入った時に、どのようにまとめればいいのか悩みました。

湯浅:日本語版吹替の『トムとジェリー』にも、ナレーションが入っています。ちょっとナレーション的な第三者の言葉に対して、キャラクターが反応するというのが僕は面白いと思っているんです。

今作の冒頭のナレーションでも『奥様は魔女』(アメリカのシチュエーション・コメディドラマ)のようなナレーションがあって、ちょっとそこにギャップがあると面白いと思っています。

ギャップはあるだけあった方が面白いんですけど、そうすると、ギャップがあるというのがたぶん心配になるんでしょうね(笑)。

霜山:大塚さんは場数を踏まれていて、「こういう落としどころが欲しいんだな」という制作者側の意図を理解されるのが早いんです。後は大塚さんがしゃべっているだけで画になりますよね。

湯浅:シロ然としないかっこよさ、渋さが逆に良いですよね。

霜山:ビボー(CV:ゆかな)はしっかりしていてほしいというところで、ゆかなさんにお願いしました。

湯浅:クールで一線をひいた指令という役どころです。

霜山:ヒーロー側じゃなくて、お仕事でシロに接している人という立場の人です。

湯浅:多少シロを下に見ているという(笑)。あまりシロを気にすることはなく、それよりアフター5をどうしようと思っているサラリーマン的な発想を持つ宇宙人ですね。

アフレコ収録の時に、「ビボーはシロに対して、もうちょっと突き放してください」といった特徴的な演出のお願いはしました。

霜山:ゆかなさんの持つ優しさが演技に出てしまうんです(笑)。「シロ、ボボボボボーンがみつかったわよ」って優しく言っちゃうんですよ。

一同:(笑)。

霜山:「そういう優しい感じではなくて、もっとビジネスライクに言ってください」とお願いしました。

湯浅:ストーリー物だと、仲良くなる回があると、それ以降は仲良くなってしまいそうですが、この作品は毎回リセットされて、元のターンに戻っていく感じが必要なんですよね。

それから、オーラ役の佐藤せつじさんは『四畳半神話大系』((森見登美彦著作による小説、アニメ。アニメは湯浅監督が手がける)の時に、ちょっとご一緒して(佐藤は相島役として出演)、すごく面白い方だったので、今回の作品も楽しみにしていました。オーラは独特の言い回しをしていて面白いです。

霜山:声もかっこいいですよね。

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