アニメ映画『ぼくらの7日間戦争』鈴木達央さんインタビュー|自分の中の檻を取っ払うエンターテインメント
エンターテイメントの意義
――今回取材の前に今回の『ぼくらの7日間戦争』を拝見したんですけど、非常に心にグッと来る作品だなと思いました。
鈴木:ありがたい! 嬉しい。
――物語の途中からSNSを含めたインターネットがキーになってきましたよね。そうだ、鈴木さんはSNSをやっていないですよね?
鈴木:うん、そうだね。
――30年前の『ぼくらの七日間戦争』を見て育った“俺ら”の世代から見た時に、今の時代を鈴木さんはどう感じていますか?
鈴木:正直な話、自分たちが生きてきた中で時代の移り変わりというのが激しくて。特にここ数年で物事の捉え方やインターネットやSNSに対する依存性は変わってきたなって。
俺はなるべくSNSに登場しないようにしてはいるんだけど、自分自身が変わらなくちゃいけないと思うところもあるんだよね。
毛嫌いしたり、分からないものとして触らないではなくて。(インターネットやSNSに)常日頃から触っていて何かを感じ続けている世代もいるので、食傷気味になるのもどうなのかなって、最近は思ってる。
でも、そんなことを考えている時点で時代に乗り遅れてるんだなって。今の10代の子たちからすればそれが当たり前なわけなので。追っかけて当然の世界なんだよね。
大人が思う以上にフランクなものとしてインターネットを捉えている。そこを怖いと思っている時点で今の考え方じゃないんだなって、すごく思う。そこに対する飛び込み方、捉え方から変化させる必要があるのかも。
怖い、危ないではなくそれを楽しむくらいのスタンスというか。
ただ、それを怖いと思う気持ちも忘れてはならないと思っていて。俺たちが子どもの頃ってそれこそインターネット黎明期なので、色んな怖いことがあったと思うんですよ。
今はスマホになって楽にできているだけ。俺たちの時は端末がデカかったので、怖い何が起きるか分からないって気持ちが強かっただけなのかなって。