『ケンガンアシュラ』鈴木達央さんインタビュー｜アフレコ現場は声の拳願絶命トーナメント!? 座長が語った“役者道”に男が漢に惚れた話

主演をバトンタッチするということ

――改めて、キャスティング段階から壮絶な雰囲気が窺えます。少し話が前後してしまうのですが、王馬がオーディションで鈴木さんに決まった決め手みたいなものは聞いたりされましたか。

鈴木：ありがたいことに、「こいつしかいない」という流れで決まったという話だったみたいで。ものすごく嬉しかったです。

ただ、ドラマCDでは前野（前野智昭さん）が演じていたので、彼に連絡して王馬を引き継がせてもらうことはきちんと伝えました。俺は、その辺は筋を通しておかないと気がすまない人間なんですよね。

「自分がやっていた役を他人がやるなんて絶対嫌だし、逆にそれを安心させられるくらいのフィルムにしていくからよろしくお願いします」って伝えました。親しい仲にもきちんと礼節は持っておきたいですし。

（前野さんと）ふたり分とまでは言いませんが、今までの想いもすべて背負ってやっているというのはアフレコ時、常に気にしてやっていました。

だから、絶対に負けられないし、どんなベテランの方が来ようと絶対にナメられちゃダメ。毎回、本気で気合を入れてアフレコに臨みましたね。