冬アニメ『ドロヘドロ』声優・高木渉さん、近藤玲奈さんインタビュー|カッコいいお父さんと可愛い娘のよう!? カオスな作品の中で見せるアフレコ現場のファミリー感
“コミカル”なダークファンタジーにするために
――とにかく独特な世界観を持つ本作ですが、おふたりがこの世界観に入っていく中で気を付けた点や、ポイントなどがあれば教えてください。
高木:確かになかなかない世界観ですよね。タイトルの字にしたって(おどろおどろしく)「ド〜ロ〜ヘ〜ド〜ロ〜」って感じで(笑)。
一同:(笑)。
高木:ああ、文字にしにくいやつだねコレ(笑)。
全体的な雰囲気も、本当に太陽昇ってるのかな?みたいな混沌とした感じでね。コミックを読んでいる人たちはそれぞれ自分なりのイメージを持って読んでいると思うんですよ。なので、それにハマるかどうかはすごく心配ではありますね。
もちろん収録時は、音響監督の藤田さんと相談しながら僕なりに演じましたけど。
僕らが演じた『ドロヘドロ』が受け入れてもらえるのかどうか、どういう反応があるかはすごく興味深いですね。面白いなと思ってもらえたら嬉しいです。
暗くやろうとかはあんまり考えなかったですね。むしろ“コミカル”なダークファンタジーにしたいというのは藤田さんも言っていたので。
僕がクソ真面目にやってたりすると「もう少しハジけてください」みたいなダメ出しなんかもありましたよ。「そこまでオヤジ声にならないで、もう少し若くフレッシュにやってください」とか、五十過ぎのこの僕に(笑)。全体的にはコミカルな感じで作っていきました。
近藤:第1話目から皆さん本当にキャラが立っていて、個性的なお芝居のアプローチでしたし、本当に想像できていなかった世界観が第1話のアフレコで一気に広がりました。
その中で、ニカイドウの立ち位置を確立していかなきゃいけないので、負けずに、必死に、台詞一つ一つを印象付けられるように意識しました。
あと、ニカイドウは表情がすごく豊かなので、アクション一つにしてもいろんなパターンがあって。そういった現実にないことをどうやってリアルに聞かせるかも苦労しましたね。
他には、カイマンと話しているときは気さくな女の子、魔法使いの世界に行ったときは声のトーンが低くなったり怖さを感じる部分を出したりと、ギャップの部分、差をつけることも意識しました。
とにかく怖がらずに、恥を捨てて……。
堂々とやるしかないって全身全霊でぶつかっていきましたね。
――バトルシーンなどを勇ましくといったことでしょうか。
近藤:いや、基本全部というか(笑)。自分も元々そんなに女の子らしくはないんですけど(笑)。
高木:らしいですよ。こう見えて(笑)。
近藤:最初は、自分とかけ離れてるように見えたんですけど、どこかで自分の素の部分とつながるところがあったので、徐々にリンクしていきましたね。なので、楽しく演じることができました。
――お互い共演されての印象としてはいかがですか。写真撮影中から高木さんは近藤さんのことを「可愛い、可愛い」とおっしゃられていますが(笑)。
高木:いや(笑)撮影を盛り上げてたんですよ。まあでも本当に可愛いもんね~?(笑) こんな娘がいたらお父さんは嬉しいだろうなあ(笑)。
一同:(笑)。
高木:玲奈ちゃんとは、今回の現場で初めてお会いして。第1話目の時は正直なところ「大丈夫かな」って思ったりもしたんですよ。線も細いですし。
でも、藤田さんの演出を受けていくうちにどんどん変わってくるんですよ。僕が少しアドリブなんか入れてもそれにも対応してくるし。
「肝っ玉が据わってるな。この子、可愛いだけじゃなくて、芯があるぞ」って思いましたね。
でも、マイク前の芝居が終わると、ずっと座りながら寡黙なんですよね。
近藤:ですね。寡黙です。
高木:何かを秘めてる根性ある子だなっていうのが第一印象ですね。
それからは、一緒に台詞のやり取りしながら、アクションシーンの勢いだったり、回を重ねるごとに堂々としていきましたね。今やもう僕のほうが頼ってますよ。娘に(笑)。
一同:(笑)。
高木:娘に頼ってる、おじいちゃんだよもう(笑)。
近藤:おじいちゃん(笑)。
高木:(笑)。そんな感じです。
――今のを聞いていかがですか?
近藤:私も本当にお父さんのように思っていて(笑)。すごく愉快で楽しいお父さん。現場のファミリーを盛り上げてくれるムードメーカー的存在ですね。
安心感もありましたし、一緒にお芝居する中でどんどん距離感が縮まっていくのも嬉しかったです。
カイマンは無邪気なキャラクターじゃないですか。そのお芝居をしているときの高木さんもすごい可愛らしくて(笑)。
高木:おっ。可愛らしいって。よーし燃えてきたぞ〜(笑)。
一同:(笑)。
近藤:逆に、ナレーションの時はすごくカッコよくて。さっきまでとは全然違う顔つきでお芝居をされていたりと、すごく刺激を受けることが多かったですね。
高木:惚れるなよ? 火傷するぜ?
一同:(笑)。
高木:by お父さん(笑)。
――カッコいいパパで何よりです(笑)。確かに現場の座長でもありますからね。
高木:そうですね。みんなでファミリー的な楽しい現場にしたいという思いはありましたね。