i☆Risの2年半に迫る!4thアルバム『Shall we☆Carnival』発売記念インタビュー|『アイドルタイムプリパラ』第4クールOPから『手品先輩』OPまで
過去最大級のツアー『FEVER』
――上海でのライブから2ヶ月後、『アルティメット☆MAGIC』を2019年5月にリリースしました。こちらもTVアニメ『賢者の孫』のOPテーマに起用されていましたね。
若井:私、『アルティメット☆MAGIC』のデモを聴いた時に「メッチャいい曲じゃん」って思ったんですよ。『プリパラ』じゃないi☆Risの明るい曲ですごいいい曲がきたなって。リリースしてから1年弱が経っていますが、『アルティメット☆MAGIC』はi☆Risの新しい代表曲になったと思います。
久保田:i☆Risデビュー当時からずーっとこういう「深夜タイアップの元気王道アニソン」が歌いたいって思っていたので、ついにキター!ってめちゃくちゃ嬉しかったです。とにかく楽しくて、ライブで歌っていてもお客さんとコミュニケーションがとれる素晴らしい曲だなって思います。魅せる曲というよりかは一緒に盛り上がろうよ!楽しもうよ!って感じで。大好きな曲です。
――確かに。ライブでの盛り上がりもすごいですよね。『アルティメット☆MAGIC』はちょうど『i☆Ris 5th Live Tour 2019 ~FEVER~』が開催されている最中でのリリースでしたよね。このツアーはいかがでしたか?
山北:……よすぎた(ニッコリ)。『i☆Ris 6th Anniversary Live ~Lock on♡ 無理なんて言わせないっ!~』から私たちのライブ全体のアイデアを出すようになってて。それを受けて『FEVER』はイチからライブ作りにチャレンジしたんですよ。
やっぱり自分たちで作ってみると、それだけでテンション上がるんですよね。これまでなかったダンスパート入れてみたりとか。私たちもデビューからキャリアを重ねて大人になってきたので、その魅力とバッチリハマってたなって思うし。
後はファンの方々にも変化があって。『プリパラ』が終わってから深夜アニメのタイアップが続いていたので、はじめてライブにいらしてくれた方も多かったんですよ。今までの良さと新鮮さが合わさっていいツアーになったんじゃないかな。
――なるほど。ちなみに、『FEVER』というタイトルから皆さんで決められたんですか?
若井:そうですね。ゲームのフィーバーって意味もあるし、スロットの意味もあるし。
茜屋:熱狂とか、興奮とか。
芹澤:私、実際にアイデアを出してて、(みんな)こんなに意見が出るんだな~って思ったんですよ。あっ!これ上から目線じゃないですかね!
――はい(笑)。
芹澤:ライブって2パターンあると思っていて。キチンともらったものを全力で表現するタイプと、いろいろとアイデアを出しながら構成や演出から一緒につくっていくタイプ。。これまで私たちは前者だったんですけど、いざ意見を出してみたら「あれをやりたい」、「これをやりたい」ってすっごくアイデアが出てきて。
一回目の話し合いから(アイデアが)膨らんだなって。それって7年間やってきた積み重ねもあるし、個人での活動もあるし。色々なところで吸収してきたものをi☆Risに還元しているのが、ライブ制作のプロセスに詰まっているんだと思います。
――メンバー発の意見でこういうことに取り組んだという具体的なお話もお聞きしたいです。
澁谷:『i☆Ris 7th Anniversary Live ~七福万来~』のアンコールをつなぐ映像を私が作ってて。進行のつながりを提案しましたね。メンバーも付いてきてくれるから安心して進められました。
――これは次回以降のライブも期待していい……?
澁谷:『FEVER』を超えたいですね(ニッコリ)。
6人で何かをすることで新しい景色が見える
――2019年8月にはTVアニメ『手品先輩』のOP『FANTASTIC ILLUSION』を発売しました。
茜屋:『FANTASTIC ILLUSION 』はMVが劇場をイメージした感じになっていて、私たちが手品を披露していくという遊びココロが詰まった内容になっていました。『アルティメット☆MAGIC』からMVに面白い要素が加わったり、CGを入れたりしていて。i☆Risのユニークな一面が出てくるようになりましたよね。
『FANTASTIC ILLUSION』はライブではセリフのパートも生でやってるんですけど、「そこのあなた!」ってフレーズはその時の空気感でファンの方を差してみたり。時々少し噛んじゃったりとか(笑)。そういった生の良さもありつつ、すごく楽しい曲だなって思います。
――なるほど。
茜屋:これまでの楽曲ってi☆Risのその時の状況を表現しつつ、アニメの内容にもマッチした内容が多かったんですけど、『FANTASTIC ILLUSION』はOPテーマとなったアニメ「手品先輩」の世界観を出しながらも、i☆Risとして楽しい一つのショーの世界観を魅せてくれる曲だったので新鮮でした。
――『FANTASTIC ILLUSION』は間奏中にセリフのパートも多いので、ステージを見てて難易度が高そうだなぁと思っていました。
若井:難しかったです(笑)。
芹澤:『アルティメット☆MAGIC』と一緒に披露するとメッチャバランスがいいんですよ。『アルティメット☆MAGIC』は皆でふざけて遊んでる感じで、『FANTASTIC ILLUSION』は歌もセリフもあるので、お客さんもノリ方が難しいんですけど魅せるって意味ですごくバランスがいいんです。2019年はバランスがいいシングルが続いたなって思いますね。
――確かに!2019年はそれぞれ特徴の違う楽曲だったんですけど、これまでにない雰囲気の楽曲が多かったのでバランスが良かったですね。そして、タイアップ曲を引っさげて、『i☆Ris 7th Anniversary Live ~七福万来~』ではパシフィコ横浜のステージに立ちました(チケットは完売を記録)こちらはいかがでしたか?
久保田:チケットがおかげさまで完売しまして、素直に、すごーいって思いました。私はあまり会場に詳しくないので、ライブ当日になるまであまりピンと来ていなかったのですが、ステージに立って、たくさんのお客さんを目の前にして、本当にびっくりしました。今回もコンセプトやセトリなど、0からメンバー全員で相談して決めていたので、より感情が入って楽しかったです。
茜屋:私も、すっごく楽しかった記憶しかない(笑)
山北:うん。ハイになっちゃって体感5分くらい(笑)。それこそ『FEVER』でアイデアを出すことに味を占めた私たちが本当にたくさんの案を出したんですよ。私はパンダが採用されたのが嬉しかったですね。
――パンダ?
山北:そう!パンダです(笑顔)。『アルティメット☆MAGIC』のMVにクマが登場するじゃないですか?
――はい。皆さんが魔法をかけて最後は一緒にダンスしたクマですね?
山北:『七福万来』のテーマがチャイナっぽい感じだったので「パンダ登場させたい!」って言ったら叶ったんですよ。それも二匹!
――二匹!それは面白いですね!
山北:そうなんですよ♪『アルティメット☆MAGIC』 と『Make it!』はパンダと一緒に披露しました。こうした具体的なアイデアが取り入れられる感じになったので、これから私たちも皆さんも楽しいライブになっていくと思いますよ。
――それは楽しみです。それでは改めてそれぞれこの2年半を振り返ってみた、総括をいただきたく思います。まずは、若井さんお願いします。
若井:そうですね……。こうやって振り返ってみると、2018年から2019年はいい意味で、グイっと階段を登った感がありますね。2018年の終わり頃に来年は本当に頑張らないと、ヤバイよねって感覚だったんですけど。2019年はキッチリと結果が出せたなって。
やっぱりi☆Risのこと知ってもらえる機会が多かったなって。地上波(のTV番組)にも出させていただいたりとか。そういった機会が増えているので、しっかりとファンを獲得してきたいなって思います。このまま右肩上がりを続けたいです。
久保田:長く関わらせていただいたプリパラシリーズが終了し、いろんな作品のタイアップをいただいたり、メンバー個々の活動もこの2年半でたくさん増え、本当に幅が広がったなあと思います。私自身もいろんな現場に勉強させてもらって、少しは成長できたかなと。
澁谷:この2年半はすごく色んな人と出会って、色んなことを吸収したなって思います。自分でもたくさんのことにチャレンジしてみたり。私のキャパシティが試された時期だったと思います。それによって器が大きくなったり、逆に溢れやすくなったり。
内面的な部分を頑張って作ってきた2年半でもありました。大人になったと思います…。もうとっくに大人なんですけどね(笑)。メンバーと一緒にいる時間がすごく安心できるなって気付けて。なにも考えずにいられる家みたいな場所だなって。
個人の活動が増えたからi☆Risの大切さが分かるというか。これからもお家を守りつつ、外でも頑張っていきたいなって思います。
茜屋:2017~2018年って私、23歳だったんですよね。今、ずっちゃんが大人になったって言ったのを聞いて、考えてみたらちょっと驚愕しました(笑)。
「どのライブが印象に残っていますか?」と質問されてパッと浮かぶのが2018年の「Lock on♡」以降。パッと想い出すことができるのって、自分も積極的に面白いライブを作っていこうとアイデアを出したり、取り組んだりしたことが大きかったなって。
勿論、ゆっくりと思い出せば「こんなことがあったな。あんなことがあったな」ってたくさんあるんですけどね。
2018年の後半くらいから皆ギアが掛かって、何があったか良く分からないんですけど、ライブがすっごく楽しくなったんですよね。これは今でも不思議なんですけど(笑)。私もソロの仕事をしたりしてて、(ライブの)話し合いに参加できない日もあったんですけど、ここに戻ってくると皆がいて。ライブをキッカケに6人が久々に揃うといつも楽しくて。
ソロの仕事の方が増えたことで、6人でいる時間を濃厚にしたいと思えたり、大切にしたいと感じられたというか。メンバーのこと改めて信頼してるなと思えた2年半でしたね。
――ありがとうございます。では、山北さんお願いします。
山北:私もひみちゃんと一緒で、2018年の「Lock on~」から急にライブが楽しくなってきて(笑)。
これまでも十分楽しかったんですけど、楽しいの上限値が一気に上がった感じとうか。本当楽しい!人生楽しい!ってなるくらい(笑)。
若井:それはよかった(笑)。
山北:これはみんなもあったりするのか?私は今、地味なプレッシャーを感じてまして。
――プレッシャーですか?
山北:体力的なプレッシャーです。毎回ライブを開催するたびに(内容を)右肩上がりにしたいんですよ。そのためには衰えてはいけない。山北の肉体が衰えてはいけないというプレッシャーも感じつつ……ですね。それも楽しんでいきたいんですけどね(笑)。
――なるほど(笑)。芹澤さんはいかがですか?
芹澤:『WONDERFUL PALETTE』ってみんなのソロの曲が収録されてるじゃないですか。私はその時に作詞をしたんですけど(※キミノカノウセイ)。歌詞の内容が戦ってるんですよね。負けられない、戦うみたいな。今振り返ると、この時は戦闘意識が強かったのかもなって。この2年半で6人とは戦ってるんじゃなくって、一緒に歩んでるんだなって思いました。
i☆Risに対する期待というか。6人で何かをすることで新しい景色が見えるなって思えてきて。一緒だから楽しくできることがたくさんあるなって思えたんです。
――団結感が出てきたというか。
芹澤:一人じゃ出来ないことも6人なら絶対できるなって。今はそう思っています。