メジャー1stシングル発売記念! バーチャルライバー・樋口楓さんインタビュー |「MARBLE」は、これからの樋口楓の看板曲になる楽曲
2020年2月には、活動2周年を迎えたにじさんじ所属のバーチャルライバー・樋口楓さん。明るい関西弁のキャラクターと「でろーん」の愛称で親しまれ、高い歌唱力にも定評のある樋口さんですが、2020年3月25日にはメジャー1stシングルとなる「MARBLE」が、ランティスより発売となりました。
アニメイトタイムズは、そんな満を持してのメジャーデビューを果たした樋口さんを直撃。音楽にまつわるエピソードを中心に、VTuberとして活動することになった経緯など、これまでの2年を振り返っていただいたインタビューの模様をお届けしていきます。
歌のトレーニングは1stライブがきっかけに
――今年の2月で活動2周年を迎えられましたが、振り返ってみていかがですか?
樋口楓さん(以下、樋口):長いようであっという間……というよりは、あっという間のようで長かったという気持ちの方が強いですね。(デビューした時のことは)昨日のように思い出せるけど、振り返るととにかく濃度が凄くて、一日一日を振り返っていったら丸2年くらい経ちそうだなと。まぁ、それは当たり前なんですけど(笑)。自分が配信をしていない日も、(にじさんじ関連で)毎日何かしらの出来事が起きていましたから。
――そこから、ランティスからのメジャーデビューが決まった時の心境は。
樋口:やっぱり一番最初は嬉しいと思ったのですが、「本当に大丈夫か」「ランティスさんに貢献できるかな」という不安も大きかったですね。元々歌うことが大好きなので、そこで歌わせていただけるという喜びはもちろんあるのですが、ランティスさんといえば、すごく有名なアーティストの方々が大勢所属しているレーベルさんですから。あの方々に肩を並べるということができるのだろうか……というプレッシャーはありました。
――ランティスというレーベルについては、どんなイメージを持たれていましたか?
樋口:やっぱりアニメ楽曲のイメージで、ライブの時もアニメ(作品)と楽曲の一体感がすごいという印象があります。実は私も、VTuberという物語と、樋口楓の活動をリンクさせたような音楽活動がしたいという想いがあって、「ランティスさんでデビューできたらいいね」という話は、以前からスタッフさんとしていたんです。今回のお話は、それが本当に実現した形でしたね。
――メジャーデビューに関しては、両国国技館で行われたライブで発表されたと思うのですが、その時のことは覚えておられますか?
樋口:同じにじさんじのメンバー(※1)が、別々のレーベルからデビューするという形なので、どんな風に皆さんに受け取ってもらえるかがすごく不安で。(発表する前は)「他のレーベルからデビューした子とはコラボできないんじゃないか」という不安の声も出るんじゃないかと思っていたのですが、それ以上に「でろーんがランティスからデビューすることに意味がある」と捉えて下さったファンの方がほとんどで。発表された時の歓声もすごく大きかったですし、あの時のことは強烈に記憶に残っていますね。
※1:同じにじさんじのメンバー
同日にソニー・ミュージックからのデビューが発表された月ノ美兎さんのこと。樋口楓さんとは同じにじさんじの同期で、「JK組」として非常に仲がいいことでも知られる。
――やはり、ファンの方々に受け入れられてこそのアーティスト活動だと。
樋口:そうですね。とくに私の場合、ファンの方に提供していただいたオリジナルを歌い始めてから、樋口楓という存在の人生が始まったと思っているので。以前からランティスさんが好きということは配信でも話したりしていたので、そこともリンクして喜んでもらえたのかなと。
――樋口さんといえば、とにかく歌唱力が高いイメージなのですが、歌に関してのトレーニングのようなものはされていたのでしょうか?
樋口:歌うこと自体はずっと好きだったんですけど、昔はトレーニング的なものはほとんどやっていなくて、お風呂の中で口ずさむくらいでした。ただ、そこから去年1月の「”KANA-DERO”」に時に改めて自分の実力の足りなさを思い知らされたというか。にじさんじの中には、本格的な歌の経験がある後輩もいたりして、このままではまずいなと危機感を覚えたんです。なので今は、「”KANA-DERO”」の時にバックバンドを担当してもらった方の繋がりで、ボーカルトレーナーの先生にレッスンをしてもらっています。
――レッスンをするようになって、変わったと感じた部分がありますか?
樋口:いやぁ……自分ではまだそんなに実感はないですね(笑)。ただ、トランペットを小さい頃からやっていたので、肺活量は人並み以上にある方だと思っていたんですけど、ボーカルレッスンの先生は私より小柄なのに息はもつし声も大きいし、全然敵わないなと。だいたい一年くらい経つのですが、肺活量とか発声の練習とか、本当に基礎の部分から学ばせてもらっています。