みら・あおの夢は目前に! 最終話を目前にふたりのあっという間の1年間を振り返る―― 冬アニメ『恋する小惑星』高柳知葉さん、山口愛さんインタビュー【連載最終回 前編】
文化祭、イノ新部長、そしてあおの引っ越し
――続いて文化祭の様子が描かれた第6話「星咲祭!」です。
高柳:メンズの登場が驚きで!
山口:たしかに!
高柳:きらら作品にメンズが……名前もしっかりあるし(笑)。
山口:桜先輩がメイド服姿をクラスメイトに見られないために体操服に着替えたり……。
高柳:思春期を感じさせられたね!
――前半では地学部の文化祭に向けて準備する姿が描かれました。
山口:天文班、地質班がハッキリ分かれて活動していたのが新鮮でした。個人的にはボーリング調査というものを初めて知って、地層の調べ方も勉強になりましたね。
天文班に関しては夜な夜な模型を作りましたが、モンロー先輩のこだわり方が面白くて。あと文化祭では、ナナチカちゃん(七海悠と桜井千景)も登場して……これも伏線でした。
高柳:たくさんキャラクターが登場しましたが、みんなそれぞれの個性を持っていることを再認識しました。あと、みらとあおのお母さんたちも登場して。
山口:あおのお母さんがジオカフェ衣装の写真を撮ろうとして、あおが今までにないくらいに叫びました!
高柳:あおで叫ぶのは大変そう……!
山口:台本のト書きにも「聞いたことのないようなあおの声」と書かれていて。今までのあおっぽい声を避けて、思いっきり叫びました。
高柳:文化祭ではいろんなメニューもあったよね。
山口:食べにくそうにしていたボーリングティラミスとか。でもあんなにたくさんのメニューを作ってすごいよね。
高柳:スズヤベーカリーの力は偉大!
――たしかに、すずが仕切っていたと考えるとすごいですよね。
山口:地学部に入ったらよかったのに。
高柳:もう、名誉地学部部員みたいな! 名前だけでも入れてほしいくらい!
――ラストで桜とモンローがイノに部長を任せる急展開から、第7話「星空はタイムマシン」に繋がります。
高柳:代替わりが早過ぎる! 個人的にはイノ先輩の不安をよそに、みらあおが意外と取り乱していないことに感心しました。ただ、そんな姿が改めて地学部のバランスのよさを感じさせて、なんだか不思議な気分でした。
あとは天体観望会の講師を引き受けて子どもたちに教えるシーンもありましたね。
山口:天体観望会では、ひとりだけ興味を持たなかった遥ちゃんに対してあおが話しかけたことが、まず驚きでしたね!
高柳:わかる!
山口:心配してあおから近寄る姿に成長を感じました。それに今までは好きなことの話になると専門用語を連発して周りを置いてけぼりにしてしまっていたのですが、今回はあおの一生懸命な姿が遥ちゃんに刺さって。そこから星に興味を持ってもらって、私自身とても嬉しかったです。
――視聴者の方もどこか親のような目線で見守っていたと思います。
山口:そうですよね! 実は私の親も本作を観ているのですが、このシーンが好きだと言ってくれて! そこを含めても好きなシーンです。
――第8話「冬のダイヤモンド」は、内容盛りだくさんでしたね。
山口:イノ先輩の地学オリンピック!
高柳:鍋のお話も!
山口:そして正月に……。
高柳:早い早い(笑)。盛り盛りですよ! でも地学オリンピックはすごく難しそうでしたね。私たちが地質標本館に行った際、実際の問題を見たのですが「イノ先輩はすごいことにチャレンジしているんだな……!」と思いました。
物語としては天文的な話が多かったので、この回ではイノ先輩の夢や、やりたいことが見えましたね。イノ先輩は「天・地・人」の「人」ということもあり、これまでは周りの関係性を円滑に進めるように動いていることが多かったですが、このエピソードでは自分のために活き活きしていてなんだか嬉しかったです。
山口:私はやっぱり、あおの親の転勤の話が出てきたところは印象的でした。あおの様子が少し変で……でもイノ先輩が気づいてくれたおかげで、打ち明けることができました。
高柳:周りをよく見ている人だと改めて思わされましたね。部長らしくもあり、いい先輩にも映りました。