春アニメ『新サクラ大戦 the Animation』福原綾香さん&山村響さんインタビュー|富沢美智恵さんから見た新隊長・神山誠十郎の話題も!?
アフレコでは杉田智和さんによる『サクラ大戦』シリーズの解説も
――収録現場の雰囲気はいかがでしたか?
福原:特にアニメだと、すみれ役の富沢(美智恵)さんが居てくださることで、気が引き締まるのと同時に場がほんわかするというか、すごく現場の雰囲気を作ってくださっていました。富沢さんが部屋の温度とかにまで気を使ってくださる一方で、司馬令士役の杉田さんがぼそっと面白いことを仰ったり(笑)、すごく和やかで、陽だまりのような空間でした。
山村:杉田さんがすごくゲームの方もお詳しいので、「このキャラクターは前作のあのキャラクターのポジションなんだ」とか、解説を聞きながらアフレコができたのが印象に残っています。コメンタリーを聞きながら収録もしているような、贅沢な時間でしたね。
――以前の『サクラ大戦』について、富沢さんからお聞きしたことはありましたか?
福原:「今度の隊長の神山くんは、しっかりしているわ」ということを仰っていました(笑)。
一同:(爆笑)。
山村:その言葉がすごく印象に残っているんですけど、それ以外にも私たち新しい花組のことを褒めて下さって。「歌もすごく難しいのに、上手に歌っていてすごいね」とおっしゃられていて、私達としてはもう、とんでもないですと。そうやって新しい花組のすべてを受け入れて、優しく接していただいたのがすごく嬉しかったです。
――ゲームとアニメでの収録の違いはありましたか? おそらくゲームは個別の収録だったと思うのですが。
福原:アニメだとテンポ感が決まっているので、他の役者さんと呼吸を合わせたりする場面もあって、ゲームにはなかった一体感みたいなものがありましたね。
山村:アニメはゲームの後だったので、お互いの声の感じや演技を把握した状態で、一緒に収録ができたので、安心感がありましたね。実際にその場に神山さんやアナスタシアさんが居てくれる頼もしさのような感覚もありますし、やっぱり実際に台詞の掛け合いができたのが嬉しかったです。
――お二人は、アニメのエンディングである新曲「桜夢見し」も歌われていますよね。
福原:血管が切れそうになるかと思ったくらいでした(笑)。それくらい歌詞のパートによって音の跳躍がすごくて、戦う乙女の姿を描いているなという印象で。これがエンディングとして聞けるというのは毎週の楽しみになりますね。いろんな立場の気持ちになって聞ける一面もあると思うので、早く実際の放送で、アニメの終わりにこの曲を聞きたいです。
山村:楽曲の素晴らしさは言わずもがなですが、ゲームの曲とは少し雰囲気が違うなと私は感じていて。すごく勇ましく戦う乙女の様子がメロディで表現されていて、素敵だと思う一方、今まで『新サクラ大戦』の中で歌ってきた中でも、一番難しいと感じた曲でした。そういう「気負い」のような感情も含めて、歌の中に乗っていたらいいなと。
私はエンディングの映像も見させていただいたのですが、キリッとした表情の面々が楽曲の雰囲気にマッチしていて、一見一枚の止め絵に見えるんですけど、それをいろんな角度から見られるという、3Dアニメだからこその演出になっていたのも印象的でしたね。
――作中の花組のように、実際に舞台やライブなどをやってみたいという想いもありますか?
福原:やっぱり『サクラ大戦』といえば……(舞台やライブ)というところもありますから。
山村:やってみたいですよね。
――具体的にこうした舞台をやったり、見てみたいという希望はありますか?
山村:私はアナスタシアさんのイケメンっぷりを舞台で見てみたいですね。アニメの第1話でも、王子様役としての歌や佇まいが素敵だったので、それをふーりん(福原)さんで見てみたい。
福原:それはものすごくハードルが高い(笑)。アナスタシアが舞台で男役をやると聞いた時、演技の参考に宝塚歌劇団さんの『ME AND MY GIRL』を拝見させていただいたのですが、それまでの男役に対する認識が大きく変わったところがあって。
女の人が男の人の役をやるだけでもすごいと思っていたのですが、イケメンとかイケおじとか、いろんなタイプの男役が細分化されていて、どの男役も完璧にそれぞれの女優さんが演じ分けられているんです。
なのでアナスタシアだけじゃなく、他のキャラクターの男役も見てみたい気持ちがありますね。あざみだったら、美少年タイプの男役とかがハマりそうだし、初穂さんの男役とかも絶対カッコいいですよね。
――ゲームでは舞台のシーンもあり、「キャラクターが演技をしている姿を演じる」ことも多かったと思うのですが、苦労はありましたか? 特にアナスタシアは大変そうだなと。
福原:すごく大変でしたね。ゲームではアナスタシア自身が見てきたお芝居の話をする時、歌舞伎のべらんめぇ的な口調を再現するシーンがあるのですが、普段のアナスタシアの口調とはまったく違うんです。かといって、まったく別人の声になってしまうのはおかしいですよね。
――確かにありました。アナスタシアは日本の歌舞伎が大好きなキャラクターでしたね。
福原:前提にあるのは、そうした自分の見てきたお芝居の素晴らしさを説明したいというアナスタシアの気持ちで。女優さんなので、それを再現する技術というのも当然高いのですが、根底にあるアナスタシアらしさというのを忘れないようにしながら、いい塩梅になってくれれば……と考えながら演じていました。
山村:あざみは他の花組の面々に比べると演技をするシーンは少ないのですが、どんな時もあざみらしくいることが、彼女らしいなとも思っていて。たぶん舞台で演技をする時もあまり普段と変わらず、彼女らしく頑張っていたんじゃないかなと思います(笑)。