nano.RIPEが放つ『食戟のソーマ 豪ノ皿』OP曲「ラストチャプター」が4月22日リリース! ボーカル&ギターのきみコさんに楽曲と待望の春ツアーについてインタビュー!!
今年メジャーデビュー10周年を迎えたnano.RIPEの2020年第1弾シングル「ラストチャプター」が4月22日リリース! 4月からスタートしたアニメ『食戟のソーマ 豪ノ皿』OP曲です!
同梱されるのは2018年ツアー「きせきのつるぎ」のファイナル、新宿BLAZE公演のダイジェスト映像で、現在のnano.RIPE2人体制としては初めての映像化です。
ボーカル&ギターのきみコさんに、長く関わっているTVアニメ『食戟のソーマ』と今回のOP曲「ラストチャプター」についてうかがいつつ、デビューしてから10年の振り返りと今後の夢など語っていただきました。
2人体制になって広がった音楽の幅
――メジャーデビュー10周年おめでとうございます。感想をお聞かせください。
ボーカル・ギター きみコさん(以下、きみコ):結成から22年で、その半分くらいになります。インディーズ時代も怒涛の日々でしたが、メジャーデビューしてからは密度がギュッと濃くて。いろいろな人に会えたし、成長できた10年でした。アルバムが6枚、シングルも20枚超えているので、結構なペースで作ってきたなと改めて思います。
――nano.RIPEは毎年必ずツアーをしているのがすごいですね。シングルやアルバムなどハイペースでリリースした年でさえも続けていて。だからライブバンドという印象が強いです。
きみコ:ツアーを回ることで新たな刺激を受けて、曲制作にいい形でフィードバックされるんです。ずっと制作だけするのは向いていなくて、ライブをしながら曲制作したほうが両方うまくいくんですよね。それはインディーズの頃から変わらないです。
――この10年の間に変わった・成長したと思う点はありますか?
きみコ:3年くらい前まではバンド以外の音を入れるのが嫌で。ライブで再現できなければダメで、バンドであることに意味があるとずっと思っていました。でも2017年から(ギターの)ササキジュン(さん)との2人体制になった時、楽曲が一番いい形で聴こえるアレンジがもっとあるなと考えるようになって。
もちろんバンドサウンドも好きだけど、今回もストリングスやピアノなどいろいろな音が入っているように、ギターやベース、ドラム以外が入ることに抵抗がなくなったし、むしろどんどん挑戦して、メロディと歌詞が一番活きるアレンジを探せるようになりました。そのおかげで、幅が広がったし、昔よりも楽しめていると思います。
――ターニングポイントとなったのは2人体制になったことですか?
きみコ:そうですね。4人体制で最後に作ったアルバム『スペースエコー』と、2人になってから初めて作った「夜の太陽」はターニングポイントになっていると思います。
――TVアニメ『食戟のソーマ』では2期から4期までED曲を担当されてきましたが、『食戟のソーマ』という作品がおもしろいと思う点や魅力とは?
きみコ:ライトに見ようと思えば見られるけど、掘り下げて見ようと思えば、いくらでも深読みできる作品ですね。私も料理好きですが、ソーマたちが料理に魂を注いでいる姿を見て、音楽に置き換えることもできるし、自分のことのようだなと重ね合わせてしまうんです。
仲間や関わる人たちとの絆や、時には衝突することがあっても、最高のものを常に作ろうとか、超えていこうとする姿勢は自分たちに通じるものがあったし、多くのことを学ばせてもらえました。
また1人ひとりのキャラに個性や武器があるところも素敵で、私たちも持っているものがそれぞれ違うし、自分の持っているものを最大限に活かすにはどうしたらいいのかという考え方もすごく影響を受けています。この作品に出会えて本当によかったです。
――2~4期までED曲を担当されていましたが、締めくくりとなる5期で初めてOP曲を担当することになった感想は?
きみコ:もう1回ED曲と言われてもうれしかったですけど、3回ED曲をやった後にとても大事な5期のOP曲を任せていただけたことは、これまでの3作品を評価していただけた気がしてうれしかったです。
――OP曲「ラストチャプター」を制作するにあたって、アニメ制作サイドからオーダーはありましたか?
きみコ:ほとんどなかった気がします。好きに作ってくださいという感じで。それもうれしかったです。
ただ繰り返し作っているからこそ、難しい点もあって。「これは前回言ったな」とか、どういう切り口で歌詞を書こうかと悩みました。最初に担当させていただいた2期ED曲の「スノードロップ」ではソーマ目線で書いて、3期ED曲「虚虚実実」はエリナ目線で。4期ED曲「エンブレム」は誰目線と特定していませんでしたが、「今回は誰目線で書こうかな? でも最後だからソーマかな?」とそこからスタートしました。
――歌詞には幸平創真の薙切えりなへの想いが込められているなと。
きみコ:創真にとってえりなは大切な存在で、えりなにおいしいと言わせたいと固執している部分や認められたいという気持ちがソーマを突き動かしてきたと思うので、しっかり書きたいなと思いました。
――今シリーズでは、えりなを巡るライバルが登場し、ソーマが一歩踏み込んで感情を出しているところも歌詞に反映されているように感じました。
きみコ:その人のためだけに作る料理と決めていることが一番で、それゆえにえりなへの想いがどんどん強くなっているところがわかるし、印象的でもあったので、そこも書きました。