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【今日のおすすめアニソン】アニメ『ハイスクール!奇面組』うしろゆびさされ組「うしろゆびさされ組」【塚越淳一のアニソントラベラーvol.26】

TVアニメ『ハイスクール!奇面組』うしろゆびさされ組「うしろゆびさされ組」【毎日1曲おすすめのアニソンをあなたに 塚越淳一のアニソントラベラーvol.26】

毎日1曲ずつ名曲おすすめアニソンを紹介する連載企画「塚越淳一のアニソントラベラー」。金曜日は懐かしのアニソン特集! 連載第26回は、TVアニメ『ハイスクール!奇面組』より、うしろゆびさされ組の「うしろゆびさされ組」です。

勝手な印象なのですが、80〜90年代ってこういったユニット名と曲名が一緒のものが多かった気がします。今回紹介する「うしろゆびさされ組」は85年にリリースされた曲なので、筆者も生まれていないので確証はないのですが……。

そういうときこそ、この連載を参考にして、かつての時代に思いを馳せるのもいいのではないでしょうか?

 

ぼくらはまるでNENNEのように俯いて

これまで見てきたアニメの中で、「良いオープニング&エンディングテーマがたくさんあるアニメ作品は?」と問われたら、間違いなくTVアニメ『ハイスクール!奇面組』と答えるだろう。当時、僕はおニャン子クラブも知らなかったし、ただ単に『週刊少年ジャンプ』ファンとして奇面組を見ていただけなので、おそらく誰が歌っているかということすら気にしていなかったと思う。

ただ、OP&EDアニメーションが楽曲にすごくリンクして作られていて、それが基本的に奇面組に出てくるヒロイン河川唯と宇留千絵を中心に描かれていたので、その二人が歌ってるくらいに思っていたのかもしれない。実際、おニャン子クラブ・うしろゆびさされ組のメンバー高井麻巳子と岩井由紀子(ゆうゆ)は、その二人に似ているからという理由でも選ばれていたらしい(※ゆうゆが河川唯)。

個人的には、奇面組のOP&EDのアニメーションはカメラワークなど含めてとてもセンスがあると思っているので、そちらも合わせて知ってほしい。「猫舌ごころも恋のうち」などは、手紙を書いている手しか映さず、乙女の恋心を表現しているのが素晴らしい。芸術だ。

うしろゆびさされ組の奇面組の楽曲は、ほぼ後藤次利さんが作曲していて(※「女学生の決意」以外)、ほんと神がかってると思うのだが、どの曲もリズム隊が特に良い。ただ、アレンジ含め、音が好きなのは、うしろゆびさされ組からバトンタッチしたうしろ髪ひかれ隊(生稲晃子・工藤静香・斉藤満喜子)のほうで、こちらのほうがよりアーティスト性が強かったと記憶している。さらに言うと奇面組の後番組のTVアニメ『ついでにとんちんかん』の彼女たちの楽曲もヤバい。

ということで、「うしろゆびさされ組」の話に戻すと、この曲はバンドアレンジで(※この曲は編曲が佐藤準)、イントロのドラムやギターリフから大好きなのだが、やはり歌詞が面白かった。秋元康さんはもはや誰もが知るレジェンド作詞家だが、今も昔もワードセンスが鬼だなと思う。それは“うしろゆびさされ組”というユニット名&タイトルからもわかるだろう。

これは多分、奇面組というグループの5人が全員変態だったので、そこから来ていると思うのだけど、それを歌の中で《世界で私だけは あの人を好きでいたい》と回収しているところも見事。つまり後ろ指を指されてるような奴らが好きな組、みたいな。その他の曲タイトルも、本当にこれはどういう意味なんだろうと思うものが多く、聴いてみたくなってしまうはずだ。「象さんのすきゃんてぃ」なんて引っかりしかないし…。「渚の『・・・・・』」「バナナの涙」「猫舌ごころも恋のうち」「のっとおんりぃ★ばっとおるそう」もそうだ。でも歌詞を見ると、なるほどと思うし、乙女な感じが出ててキュンとしてしまう。

秋元さんに関して言えば、それ以降も『22/7(ナナブンノニジュウニ)』に至るまでずっとアニメに関わってくれているので、それは本当にありがたいことだなぁと思う。天晴。

 

塚越淳一プロフィール

『ご注文はうさぎですか?』のシリーズ楽曲毎日紹介の執筆やイベントパンフレットの制作、内田真礼さん、三森すずこさんのライブパンフレット、『まちカドまぞく』『ちはやふる』のブックレットほか、雑誌やWebなどで執筆をしているフリーライター。

塚越淳一のアニソントラベラー|バックナンバー

vol.1:RADWIMPS「愛にできることはまだあるかい」
vol.2:LiSA「紅蓮華」
vol.3:オーイシマサヨシ「君じゃなきゃダメみたい」
vol.4:亜咲花「SHINY DAYS」
vol.5:飯島真理「愛・おぼえていますか」
vol.6:UNISON SQUARE GARDEN「シュガーソングとビターステップ」
vol.7:紗倉ひびき&街雄鳴造「お願いマッスル」

vol.8:鈴木雅之「ラブ・ドラマティック feat. 伊原六花」
vol.9:水瀬いのり「ココロソマリ」
vol.10:ChamJam「Clover wish」
vol.11:フランシュシュ「徒花ネクロマンシー」
vol.12:太田貴子「デリケートに好きして」
vol.13:Rhodanthe*「Jumping!!」
vol.14:MADKID「RISE」

vol.15:早見沙織「夢の果てまで」
vol.16:坂本真綾「クローバー」
vol.17:Run Girls, Run!「Share the light」
vol.18:shami momo「町かどタンジェント」
vol.19:TM NETWORK「Get Wild」
vol.20:the pillows「Happy Go Ducky!」
vol.21:supercell「君の知らない物語」

vol.22:μ’s「Snow halation」
vol.23:レン(楠木ともり)「To see the future」
vol.24:ワルキューレ「一度だけの恋なら」
vol.25:22/7(ナナブンノニジュウニ)「ムズイ」
vol.26:うしろゆびさされ組「うしろゆびさされ組」
vol.27:SEATBELTS「TANK!
vol.28:小倉唯「ハピネス*センセーション」

vol.29:畠中祐「not GAME」
vol.30:i☆Ris「アルティメット☆MAGIC」
vol.31:よりもい「ここから、ここから」
vol.32:Galileo Galilei「青い栞」
vol.33:WANDS「世界が終るまでは…」
vol.34:後ろから這いより隊G「太陽曰く燃えよカオス」
vol.35:伊藤美来「守りたいもののために」

vol.36:宮野真守「光射す方へ」
vol.37:鬼頭明里「Tiny Light」
vol.38:和氣あず未「Hurry Love」
vol.39:ペコリーヌ、コッコロ、キャル「Lost Princess」
vol.40:森口博子「水の星へ愛をこめて」
vol.41:中島愛「髪飾りの天使」
vol.42:新越谷高校女子野球部「プラスマイナスゼロの法則」

vol.43:ORESAMA「Trip Trip Trip」
vol.44:あいみょん「空の青さを知る人よ」
vol.45:中野家の五つ子「五等分の気持ち」
vol.46:Official髭男dism「FIRE GROUND」
vol.47:坂本真綾「約束はいらない」
vol.48:麻倉もも「ユメシンデレラ」
vol.49:Mrs. GREEN APPLE「インフェルノ」

vol.50:堀江由衣「バニラソルト」
vol.51:チーム "ハナヤマタ”「花ハ踊レヤいろはにほ」
vol.52:大槻ケンヂと絶望少女達「あれから(絶望少女達2020)」
vol.53:鈴木みのり「FEELING AROUND」
vol.54:放課後ティータイム「U&I」
vol.55:ClariS「コネクト」
vol.56:OxT「UNION」

vol.57:千石撫子「恋愛サーキュレーション」
vol.58:田村ゆかり「おしえて A to Z」
vol.59:GRANRODEO「Can Do」
vol.60:内田真礼「ギミー!レボリューション」
vol.61:FLOW「DAYS」
vol.62:雪ノ下雪乃&由比ヶ浜結衣「Hello Alone」
vol.63:May'n/中島愛「ライオン」

vol.64:森川美穂「ブルーウォーター」
vol.65:森口博子「ETERNAL WIND〜ほほえみは光る風の中〜」
vol.66:加藤登紀子「時には昔の話を」
vol.67:川添智久「STAND UP TO THE VICTORY ~トゥ・ザ・ヴィクトリー~」
vol.68:Fire Bomber「SEVENTH MOON」
vol.69:高橋洋子「残酷な天使のテーゼ」

 

アニメBlu-rayブックレットの執筆(「五等分の花嫁∬」「まちカドまぞく」「まちカドまぞく2丁目」「「ちはやふる」「リコリス・リコイル」etc.)、内田真礼、三森すずこなどのライブパンフレット、22/7写真集、久保田未夢UP_DATE執筆ほか、いろいろ

この記事をかいた人

塚越淳一
アニメイトタイムズでいっぱい書いています。

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