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- 塚越淳一
- アニメイトタイムズでいっぱい書いています。
毎日1曲ずつ名曲おすすめアニソンを紹介する連載企画「塚越淳一のアニソントラベラー」。連載第32回は、TVアニメ『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』より、Galileo Galileiの「青い栞」です。
空前の大ブームを巻き起こした『あの花』。もう9年前の作品だなんて思えないほどの感動は、今でも忘れられません。何度見て、何度泣いたか……。
その感動はこの曲にも影響されているのだろうなと思います。「青い栞」を聴くだけで泣ける。
原稿を書きながら泣いてしまわないように、塚越さんにバトンを託します!
アニメの主題歌は、新しいアーティストとの出会いの場所でもあるから素敵だ。「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」のオープニングテーマ「青い栞」で、Galileo Galileiを知った人は多かったのではないだろうか…。と、ここまで書いて「ハマナスの花」で知った人もいるかもしれないなと思った。au「LISMO!」のCMソングだったし…。ちなみにGalileo Galileiは16年10月に活動を終了し、メンバーはその後、BBHFとして活動中だ。
「青い栞」を聴いて、すぐに尾崎雄貴のボーカルの虜になった。本当にいい歌声で、その後の作品も全部買っていたほどだ。ちなみに『残響のテロル』という作品では、菅野よう子さんの楽曲のゲストボーカルを担当していたりするので、興味がある方はそちらも是非! で、この曲で印象的に響く、美しい女性コーラスの主はシンガーソングライターのChimaさん。
この原稿を書くため、配信サイトで本作を見てみたら、スペシャルOA版オープニングテーマ「サークルゲーム」(Galileo Galilei)になっていたので、もしかしたら「青い栞」バージョンを見ることは困難になっているかもしれない。なので自前のBlu−rayを引っ張り出して確認してみたのだが、OPアニメーションを見るだけでかなり泣けてしまう!
『あの花』は、とあるキッカケでばらばらになってしまった子供の頃の仲良しグループが、時を経てまた元通りになっていくという、超ざっくり言うとそんな話なのだが、OPアニメでは、高校生になり、距離が離れてしまったキャラクターたちが映し出され、その後ろで子供の頃、仲が良かったグループが遊び回ってる映像が重ねられ、その気配を何となく感じるという演出になっている。特にゆきあつがめんまにだけ反応してるあたりは、軽く伝説の4話の伏線になっている気がしなくもなかったり…。ということで、絵コンテ・演出:長井龍雪、作画監督:田中将賀という超平和バスターズのコンビによるOPアニメも必見だ!
楽曲に話を戻すと、作品にものすごく寄り添っていながらもとても詩的で、作品を知っていれば、キャラクターを感じられるのだが、知らなくてもポップスとして成立している。それにしても《こわいくらいに青い空を》という表現は秀逸だ。青い空を、こわいという表現をくっつけることはあまりないと思うけど、すごく共感できる。
ちなみに、2コーラス目になると、何が起こったのかと思うくらいメロディーが全然変わるので、カラオケで歌ってみようとするとまったく歌えなくなるので要注意。何度も練習して覚えたとしても、あまりに高くて後半になると歌えなくなるというのは体験談です。天晴。
『ご注文はうさぎですか?』のシリーズ楽曲毎日紹介の執筆やイベントパンフレットの制作、内田真礼さん、三森すずこさんのライブパンフレット、『まちカドまぞく』『ちはやふる』のブックレットほか、雑誌やWebなどで執筆をしているフリーライター。
アニメBlu-rayブックレットの執筆(「五等分の花嫁∬」「まちカドまぞく」「まちカドまぞく2丁目」「「ちはやふる」「リコリス・リコイル」etc.)、内田真礼、三森すずこなどのライブパンフレット、22/7写真集、久保田未夢UP_DATE執筆ほか、いろいろ