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TVアニメ『キラッとプリ☆チャン』シーズン3までの軌跡をプロデューサーが振り返る|インタビュー

TVアニメ『キラッとプリ☆チャン』シーズン2振り返り:大庭晋一郎(タカラトミーアーツ)×依田健(タツノコプロ)インタビュー|声優陣によるオススメエピソードにも注目!

先日、シーズン2の放送が終了し、2020年4月より3年目のシーズン3がスタートしたTVアニメ『キラッとプリ☆チャン』。

今回、シーズン2のBlu-ray&DVD BOXが、7月31日発売の第4巻で完結することを記念し、タカラトミーアーツの大庭晋一郎プロデューサーとタツノコプロの依田健プロデューサーとの対談が実現しました。

さらに、後半は再び、声優陣たちにアンケートを実施。思い出のエピソードを振り返ってもらいましたので、こちら要チェックです!

『キラッとプリ☆チャン』の制作で実は大変だったこととは?

――『キラッとプリ☆チャン』も3年目に入りましたが、すごく長く続く作品になりましたね。

依田健さん(以下、依田):話数で言うと、『プリティーシリーズ』最長の話数になりそうな感じがします。

大庭晋一郎さん(以下、大庭):そうですね。『プリパラ』も3年でしたけど、1年目が3クールで全140話だったので、それ以上は行きそうですね。

――長さというのは、最初から決まっていることなのですか?

大庭:筐体ビジネスというのは投資もすごく大きくなるので、数年間はちゃんと放送するということも考えて、コンテンツを考えているんです。それは『プリティーリズム』でも『プリパラ』でも考えていました。

なので、だいたい「数年以上続けられるコンテンツの世界観」ってどういうものだろうというところから会議がスタートするんです。

▲シーズン1のキービジュアル

▲シーズン1のキービジュアル

――お2人は企画の段階から、ご一緒に考えられているのですか?

依田:いえ。基本的にはまずタカラトミーアーツさんが大枠を考えてくださる感じなんです。

大庭:そうですね。この作品はゲーム原作になるので、ソフト開発のシンソフィアとタカラトミーアーツで打ち合わせをしながら、女の子のトレンドは何なのかを考えて、それをゲームの仕組みに落とし込んでいくんです。

そこまでして、次はこういう世界観なんですというのを、タツノコプロの依田さんに投げて、そこからこういうストーリーで、こういう子たちが活躍するお話にしよう! と、世界観が決まっていく感じです。

依田:世界観とキャラクター、そして設定を大まかに出していただき、それをストーリーに落とし込むときに、ここはこうしたほうが面白いよねと、ディテールを足していって、物語としての流れを作ることがアニメ側の役割ですね。

大庭:それを受けてゲームにフィードバックすることもありますので、やり取りを積み重ねていってアウトラインが決まっていく感じです。

――その設定を見たときは、驚くことのほうが多いですか?

依田:毎回、最初の設定や企画を説明されると、ビックリしていますね(笑)。

大庭:最初に説明したときはユーチューバーでしたからね(笑)。

依田:でも、シンソフィアさんとアーツさんで練ってもらったものはとてもコンセプチュアルで、マーケティングに則っているんです。「今はこれがトレンドだ!」という柱がボンとあるので、企画としては、すごく作りやすいんですよ。

▲シーズン2のキービジュアル

▲シーズン2のキービジュアル

――確かに、今は動画の時代ですから、そこに則っていますよね。

依田:配信を自分でするというのは、他作品を見渡しても独自性があっていいなと思いました。ただ、配信をするシーンを入れなければいけないという制約はあるので、その匙加減はどうしようかというのはいろいろ話していましたけど……。

大庭:(桃山)みらいたちがチャンネルを開設して放送するところまでの段取りを、どう物語としてドラマチックに見せるのかというところで、ライターさん含めてみんなで知恵を出し合っていた気がしますね。ただ、おかげさまで、バラエティ感のある作品になりました。

依田:そうですね。いわゆる歌って踊るアイドル的な部分だけではなく、配信のところで何でもやれるようにしたので、そこでのゲストとの絡みもすごく作りやすくなりました。

大庭:海に行ったり、山に行ったりね(笑)。

依田:場所も変えられましたからね。

大庭:この子を泳がせてあげようとか、すごく素朴な題材でもアニメのテーマになりうるから、そういう意味でもバラエティに富んだ作品になったのだと思います。

依田:自分たちでハウツー的なこともできるし、誰かと絡んで人助け的なこともできるので、その幅広さは、アニメを作る上では助かりました。

――今はスマホがあれば何でもできる時代ですからね。ガジェット的にもアニメに向いている気がします。

依田:ひとつのガジェットで何でもやらせていましたからね(笑)。

大庭:でもその分、制作的には設定をたくさん起こさなければいけないという……(笑)。

依田:そうなんですよ(笑)。学園モノだと、学園の設定を作ればわりとそれだけでこなせたりするんですけど、この作品はとにかくゲストも多いし、場面がいろいろ変わるので、美術設定がものすごく多かったんです(笑)。

大庭:海、山、スタジアム、島……。島だけでも2~3種類ありましたからね。

――これをやろうと思いついたら、美術から考えないといけない(笑)。

依田:制作のやりやすさで考えると、キャラクターはあまり遠出させたくないんですけどね(笑)。

大庭:みんなが外に行くのは、お話の広がりを考えるとすごく良いんですけどね。好奇心旺盛なキャラクターが多いから、自ずといろいろな場所に行って、新しい経験をするんですよね。だから設定が多くなってしまう……。

――悩ましいところですが、面白くするためにと実現させてくれるのが、このスタッフの素晴らしさだと思います。

(C) T-ARTS / syn Sophia / テレビ東京 / PCH2製作委員会
(C)T-ARTS / syn Sophia / テレビ東京 / PCH3製作委員会
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