2020年9月後半の総括(音楽)|青山吉能『みずいろPlace』#8
このまま一生合唱と懐古に浸っていたい
顧問の先生は、私の人生を本当に豊かにしてくださった恩師です。褒められたことなんてほんの一度もありませんでした。ピッチで怒られ表現で怒られ、怒られ怒られ。とてつもなく厳しくて、恐ろしくて。それが愛だったと気付いた頃にはもう大人になってしまっていました。
思えば声優になりたいという私の背中を押してくださったのも、先生でした。声優デビューが決まった時や、初めての主演が決まった時、ことあるごとに先生に報告して…。
何度もコンクールで通ったあの市民会館でのライブが決まった時も、真っ先にお誘いしました。
公演のあとの面会は、和声のことでなんて怒られるだろうとか、ステージ上で泣くなんて!って言われるかなとか、ビクビクしながら向かいました。
まあ案の定色々と言われたのですが、クラシック以外のコンサートは初めてだったみたいで、ファンの方の温かさに大変感動されていました。みんなやったね〜!
そして最後に、こっそり「あんたが一番上手だった。」と。
シンプルな言葉ですが確実に刺さる言葉で、初めて褒められました。それ以来わたしはなにか落ち込むことがあっても、この言葉を思い出しています。
わたし達のお仕事も、金賞以外は意味のないものです。キャラクターオーディションで選ばれるのは、一人だけ。もちろんそこからのご縁で別役をいただくこともありますが、「金賞」を受賞できなかった悔しさはいつになっても慣れないものです。
完全に部活の思い出語りになってしまいました。
もちろん、部活動以外の合唱曲にもたくさん思い出がありますよ!
「大地讃頌」や「旅立ちの日に」、校歌などもそうですね。皆さんもなんだかんだで合唱することが多かったのではないでしょうか?皆さんの人生のなかにも必ず合唱があるんだと思うと、ちょっぴり嬉しいです。へへへ
もう合唱から離れてかなり時間が経ちましたが、改めて触れてみると、あの合唱ならではの、一人では紡ぎ出せない音楽を、一人一人の力が何倍にもなってホールを埋め尽くすハーモニーが、とても懐かしく愛おしく感じます。
は〜、大会の録画をDVDに移せていないので、もうどこにもデータはないのがとても残念ですね…。
思い出は、自分が歳を取るごとに頭の中でこすられつづけ、こすられることによって少しずつ形が変わっていくんじゃないかと寂しく思います。川のようです。
このまま一生合唱と懐古に浸っていたい…。