『Re:ゼロから始める異世界生活』2nd season:鈴木このみさん、ラフのOPを見終わった後は立てなくなり、完成した映像は見るたびに身ぶるい|インタビュー
お気に入りは前シリーズから変わらず。イメージと違った魔女はミネルヴァ!?
――2nd seasonに入って、新しいキャラが登場しましたが、お気に入りを挙げるとすれば?
鈴木:1st seasonの時と変わらず、ベアトリスです。いろいろな取材でも好きなキャラとしてベアトリスの名前を挙げていたし、そのおかげでベアトリスのグッズも時々 頂いたりして(嬉)。2nd seasonに入ってからはかわいさだけでなく、弱さや脆さも見え隠れして。よりベアトリスが掘り下げられている気がします。
――スバルがベアトリスに「何で助けたんだ」と詰め寄ったり、「わからないのよ」と動揺する姿を見て、つらく感じたのでは?
鈴木:そうですね。『リゼロ』はつらいシーンばかりで、ウサギもぐもぐのシーンとか残酷なことがあっても報われないし。でも「次こそは!」と期待する気持ちもあります。
――34話「らぶらぶらぶらぶらぶらぶゆー」ではエキドナをはじめ、様々な魔女が登場しましたが、どんな印象を感じましたか?
鈴木:エキドナがあんなにかわいらしいキャラだとは思わなくて。スバルに対して頬を赤らめたり、人間味を感じられたのが意外で。ミネルヴァも憤怒の魔女なのにアイドルみたいにきゃぴきゃぴしてて。私の勝手なイメージではごりごりのマッチョかなと思っていたので(笑)。幼女みたいなテュフォンには右腕をとられたり、ひどい目に遭いながらも魔女たちと対話できるスバルはすごいなと思います。きっとエミリアを助けたいという一心で、それが原動力になっているんでしょうね。
未完成のOPを見終わった後は立てなくなり、完成した映像は見るたびに身ぶるい
――「Realize」が流れるOP映像をご覧になった感想は?
鈴木:最初に絵コンテ状態の映像を見せてもらったんですけど、見終わった後、しばらくイスから立てないくらいの衝撃と余韻があって。そしてTVで完成したOP映像を見た時、絵の力も相まって、制作陣の作品にかける気合や想いが伝わってきて。私もレコーディングではMAXのパワーと気合で歌いましたが、あのOP映像を見たら、MVも頑張らないといけないと引き締まる想いとプレッシャーを感じました。
――自分の亡骸の横を通りすぎるスバルとか、多くの切り取られたカットが詰め込まれていて、濃密な1分半ですよね。
鈴木:映画を見た時くらいの満足感がありますね。OP映像を見ただけでも1st seasonの時との違いも感じてもらえるのでは。最終決戦に近いシーンもあるし、「キミを守るためなら何度でも死ぬ」という文字も見えて。エモいけど、そのひと言で片付けられないすごみを感じるし、OPを見るたびに身震いしてしまいます。
――1st season同様に毎回、OP映像が流れるかどうかドキドキするのでは?
鈴木:そうですよね。でも心がきれいな人には毎話見えていると思います(笑)。『リゼロ』の放送や配信が始まる5分前くらいに「Realize」を聴いてもらえたら、毎回良い感じで本編を楽しめると思うんですけど、いかがでしょうか?(笑)
「Realize」はスバルと自身の4年間の成長を描いたロックチューン
――「Realize」はどのように制作されたのでしょうか?
鈴木:まず3曲ほど候補曲があって、その3曲をデモレコーディングして、「Realize」に決まりました。候補の段階、歌う前から手応えを感じていたし、1st seasonの「Redo」を超えるぞと気合いも入りました。
――歌詞は「何度も深く傷ついた悲しみの果て」や「震えるこの手は覚えてる 温かい涙をなぞり守るためだと」など、スバルのこれまで、そして決意が感じられますね。
鈴木:スバルもいろいろなものを背負ってきて、エミリアやレムなど守りたい人がいるから頑張れる部分もあるし、多くの人の助けを借りながらここまで来たと思うんですけど、私自身も「Redo」を歌った4年前と比べ、いろいろな人と出会い、力をお借りして成長してきた歌手人生だと思っているので、共通点やシンパシーをより感じて。だからこの曲は『リゼロ』の曲であり、スバルの曲だけど、鈴木このみの曲でもあると。2つの要素が合わさることで100%ではなく、200%以上のものが出せるんじゃないかと思いました。
――サウンド感は「Redo」同様、そしてこのみさんらしい、カッコいいロックチューンで、2コーラス目からはリズムが加速していくところが『リゼロ』らしいですね。
鈴木:『リゼロ』らしさは大事にしたところです。TVサイズだけではなく、フルサイズでも歌詞やサウンド共に、『リゼロ』感が溢れていて、私は特にDメロが好きです。
――そのDメロは一転して、ピアノやストリングスのきれいなオケでしっとりと。
鈴木:急に静けさが訪れて。それまではいろいろな人たちの想いを抱きながらも1人で戦ってきたスバル君が、Dメロではエミリアに語りかけているようなイメージで歌いました。
自由にレコーディング。1人ではなく、みんなで「実現」した曲と実感
――レコーディングで意識された点はありますか?
鈴木:今回はやりたい方向が決まっていたので、自由に歌わせていただきました。実際に歌うとしんどい曲で、歌詞の内容も重いのにレコーディングは楽しくて。アニメの世界観や自分が頑張ってきた経験や支えてくれた人たちが後押ししてくれたので、無心で自然と自分の中から出てきたという感覚に近いかもしれません。「Realize」には「実現する」という意味がありますが、1人ではなく、みんなで実現した曲だなと思っています。
――「Realize」が流れた後の反響はいかがでしたか?
鈴木:私自身も一番気になっていたことでした。自分では自信作ができたと思っていたけど、皆さんがどう受け取ってくれるかは放送が始まるまではわからないので。実際にOPとして曲が流れた後、素晴らしい映像と相まって、凄く良い反応をたくさんいただきました。『リゼロ』という作品はやっぱり特別なものなんだなと改めて思いました。
ライブ映えする曲なので、早くみんなと歌いたい
――途中で「ウォー」という声が何度も入っていて、ライブでも盛り上がりそうですね。
鈴木:ライブアーティストでありたいと常々思っていますし、ライブでみんなで歌えたらいいなという気持ちもあって。先日、リゼロのラジオ番組(『Re:ゼロから始める異世界ラジオ生活』)にゲスト出演させていただいた時、パーソナリティであり、エミリア役を演じられている高橋李依さんとスバル役の小林裕介さんにDメロの「ウォーウォー」のところを歌ってもらいました。ライブでお客さんにコールしていただいて、そこに私の声が重なって、更に熱が上がっていくところを早く体感したいです。
――既に配信ライブ等で披露されていますが、実際に歌ってみた感覚は?
鈴木:初披露したのは私のワンマン配信ライブでした。この曲は生バンドがすごく映えるので、イントロが流れた瞬間に鳥肌が立ったことを覚えています。歌っていて気持ちがよかったし、みなさんの前で歌ったらもっと進化していくと思います。みんなで実現する曲ですから。
――他に注目してほしいポイントや聴きどころは?
鈴木:歌詞の一言一句にいろいろな想いが詰まっているし、私も全身全霊で歌ったので、何かを背負っている人の決意を聴いて感じ取ってもらえたら嬉しいです。