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- 二城利月
- 元アニメイトタイムズの編集者で、現在はフリーのライター。アニメ、声優、VTuberの記事など作ってます。
2018年にフランスのパリで開催され、世界中の話題を呼んだ展覧会『MANGA⇔TOKYO』展。同展覧会が「MANGA都市TOKYO ニッポンのマンガ・アニメ・ゲーム・特撮2020」としてパワーアップし、東京・六本木の国立新美術館で11月3日まで凱旋展示されています。
1/1000縮尺で再現された東京の町並みや、そこを舞台とするマンガ・アニメ・ゲーム・特撮作品が90作品以上も集結。様々なテーマ・視点から語られる東京という街の魅力、風景、そして圧倒的なリアリティが、作品を通して見えてきます。
そんな「MANGA都市TOKYO」展のオリジナルキャラクター・ヨリコの声を演じた船戸ゆり絵さんと共に、同会場内を巡り、気になる作品や思い出の作品を伺ってきました。読者の方とまるで"美術館デート"を楽しんでいるかのような写真を共に、最後までお楽しみください!
会場に入場すると、中央のホールに大きく登場するのが、本展覧会の目玉でもある1/1000縮尺の巨大な東京の模型です。備え付けられた大型スクリーンに12の作品が映し出され、それぞれの舞台となった場所がライトアップ。どの場所が舞台となっているのか、ひと目で分かる仕組みとなっています。
この東京の巨大模型を中心に、ぐるりと囲むように展示スペースは展開されています。順路に従いながら反時計周りに会場を進むと、まずはセクション1「破壊と復興の反復」コーナーが現れます。
日本の漫画、アニメ、特撮などではたびたび未曾有の災害や未知の生物の襲来により、東京、ひいては日本や世界などが壊滅的な打撃を受けるシーンが珍しくありません。このセクション1ではそんな東京の街の破壊、そしてそこから復興する様子を描いた作品を取り上げています。
このコーナーで船戸さんが特に注目していたのが、『AKIRA』と『エヴァンゲリオン』シリーズ。前者はもともと気になる作品だったそうですが、昨今のオリンピック事情と重なって話題となりついにアニメを視聴したそうです。20年以上も前の作品と思えない映像のキレイさや、想像していたのとは違った作品展開にあっという間に魅了されたとのこと。
『エヴァンゲリオン』シリーズはやはり公開が近づいている『シン・エヴァンゲリオン劇場版』が楽しみで仕方がないようで、果たしてどんな結末を迎えるのか楽しみにしているようです。
破壊と復興の様子を体験した後は、続いて「東京の日常」と題して様々な時代の「東京」を切り取った作品をピックアップ。「プレ東京としての江戸」「近代化の幕開けからポストモダン都市まで」「世紀末から現在まで」と3つの区分に分かれ、日常生活が描写された作品を通して、変わりゆく東京の姿が垣間見えてきます。
最も作品数が多く、展示も多岐に渡るセクション2では、たびたび足を止めて作品を鑑賞していた船戸さん。
特に思い出に残っている作品を尋ねると、真っ先に挙がったのは『カードキャプターさくら』でした。幼少期にドハマリし、その後の人生に大きく影響を与えたそう。当時は買えなかったグッズを大人になってから思う存分大人買いするほど、今でも大好きな作品として挙げていました。
最後に異彩を放つコーナーとして登場するのが、セクション3「キャラクター vs. 都市」。
今までとは逆に、キャラクター立像や立て看板など、現実世界に飛び出してきたキャラクターたちを取り上げたセクションとなっています。
お馴染みの作品が並ぶ中、船戸さんは『ラブライブ!』の魅力についてアツく語ってくれました。推しキャラは「矢澤にこ」こと"にこにー"で、展示されている立て看板と同じポーズも取っていました。どの作品も身近なものが多いため、終始テンションが上がっていた様子でした。
会場を巡り終わり感想を尋ねると、「いくら時間があっても足りないくらい、見どころがたくさんある」と言っていました。仕事やプライベートですでに何度か足を運んでいるそうですが、前期と後期で展示物に変化が多少あること、そして展示数の多さに新たな発見が毎回あるそうです。また、ヨリコを演じた時のお話も伺いましたが、「私自身は全然落ち着いていないのですが、ヨリコさんは落ち着いた雰囲気のナビゲーターのため、私の中にある最大限の落ち着きを引き出して演じました!」と楽しそうに語ってくれました。
「MANGA都市TOKYO ニッポンのマンガ・アニメ・ゲーム・特撮2020」の展示は2020年11月3日まで開催中です。
また、関連イベントとしてコスプレイベントが10月13日(火)に開催されます。展示室もコスプレのまま楽しめるまたとない機会、ぜひ参加されてみてはいかがでしょうか。
[取材・文・写真:二城利月]
某美少女ゲーム雑誌の編集、アニメイトタイムズの編集を経て、現在はフリーで活動中のライター。主にアニメ、声優、VTuber、ゲーム、車などの記事を作ってます。好きなアニメは『ガルパン』、『艦これ』、『はいふり』、『ラブライブ!』、『ゆるキャン△』、『放課後ていぼう日誌』など。聖地巡礼が好きで、ハマるとすぐ飛んでいきます。
「MANGA都市TOKYO ニッポンのマンガ・アニメ・ゲーム・特撮2020」
開催期間:2020年8月12日(水)~11月3日(火・祝)
休館日:毎週火曜日
ただし、11月3日は開館
開館時間:10:00~18:00
※当面の間、夜間開館は行いません。
※入場は閉館の30分前まで
会場:国立新美術館 企画展示室1E(東京・六本木)
〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2
お問い合わせ:03-5777-8600(ハローダイヤル)
主催:文化庁、独立行政法人日本芸術文化振興会、国立新美術館
共催:TBS
後援:一般社団法人マンガ・アニメ展示促進機構、TBSラジオ、独立行政法人国際交流基金
協賛:秋田書店/アニプレックス/一般財団法人パピエ/KADOKAWA/ガンホー・オンライン・エンターテイメント/キングレコード/クリプトン・フューチャー・メディア/コアミックス/講談社/コナミデジタルエンタテインメント/コミックス・ウェーブ・フィルム/コルク/集英社/小学館/SHORTPEACE製作委員会/スタジオ地図/セガグループ/ソニー・インタラクティブエンタテインメント/タイトー/東宝/ニトロプラス/白泉社/プロダクション・アイジー/ポリフォニー・デジタル(50音順)
協力:石森プロ/NHKエンタープライズ/カラー/キネマ旬報社/コミックマーケット準備会/サンライズ/創通/JR東日本リテールネット/ジェンコ/シンエイ動画/スクウェア・エニックス/東映アニメーション/トムス・エンタテインメント/手塚プロダクション/ナデシコプロ/日本アニメーション/二瓶総合法律事務所/バンダイナムコアーツ/フジテレビジョン/ヘッドギア/ワーナーブラザースジャパン/株式会社わたせせいぞう(50音順)
「MANGA都市TOKYO」展覧会サイト https://manga-toshi-tokyo.jp/
開催日時:2020年10月13日(火) 10:00~18:00
場所:国立新美術館(東京・六本木)
参加方法:前売りチケット購入(当日券なし/価格はイベントWebサイト参照)
主催:国立新美術館、株式会社ミネルバ、タブリエ・マーケティング株式会社
イベントWEBサイト:http://www.cosplaycossan.com/
問い合わせ先: hello@cosplaycossan.com (株式会社ミネルバ)