『アイドリッシュセブン』ŹOOĻ 1st Album “einatZ” 発売記念インタビュー|広瀬裕也さん、木村昴さん、西山宏太朗さん、近藤隆さん、4人で歌う意味が込められているAlbumに
コントラストが際立つ「ササゲロ -You Are Mine-」からの「Ache」
──デュエット曲に続く、7曲目の「ササゲロ -You Are Mine-」という攻めた楽曲はいかがでしたか?
広瀬:この曲は斬新ですよね(笑)。歌詞だけ見たときは「えっ!?」「どういう歌なの!?」と。歌っていてすごく楽しかったです。
4人の声が合わさるとŹOOĻらしさが残りつつも、聴いたことのないようなニュアンスで、面白いな、カッコいいなぁ……!と。
──確かに。歌詞の刺激が凄まじいです……!
広瀬:「サ・サ・ゲ・ロ♩」ってもうすごいですよね(笑)。ŹOOĻは意外とセリフが入っている曲がなかったので、それぞれのセリフがあったり、歌詞の内容だったり、こういう曲を歌うんだな、と新たなŹOOĻの一面が見られたような気がします。
特に、俺だけを見てろよ、俺だろ?みたいな絶対的な自信はŹOOĻらしいですよね。自信がないとやっぱりこのような曲は歌えないと思うので、悠として自信満々にいきました。
西山:「ササゲロ -You Are Mine-」はセリフの見せ場が4人それぞれあるので、そういうところを敢えてシャッフルしてみるのも面白いかもしれません。
近藤:なるほど! でも巳波のパートはちょっと変わりたくないかも(笑)。
──それはなぜですか?
近藤:巳波の破壊力は何にも代え難いんです。これは本当に他の3人では勝てないので……!
一同:(笑)。
近藤:巳波のセリフが出てくると本当に勝てない。本当にずるいんです! なので、「ササゲロ -You Are Mine-」の“愛してるから”と“なんてね”という巳波のセリフは僕の中でも推しポイントになっています。1番刺さるセリフだと思います。
西山:あはははは(笑)。(パッケージの巳波を撫でながら)よかったね~巳波~。
でも、僕自身もこの曲は皆さんがどんな反応をされるのか気になります。ここまで執着心が強い男としてのŹOOĻを見せたことがなかったので、どういう風に受け取られるのかドキドキです。初めて曲を聴いたときに、“こういう歌詞をŹOOĻが歌ってもいいんだ!”と思いました。
近藤:全体的にそのような感じがします。ŹOOĻの方向性を示すというよりはŹOOĻというグループとして可能性を広げていくような楽曲が多いです。
──これまでのストーリーを知っている人が聞くと、これまでのŹOOĻ、そして新しいŹOOĻ両方が楽しめまるアルバムだと思います。
木村:そうですね。そこの流れで僕が好きなのは、「ササゲロ -You Are Mine-」からの「Ache」です。
「ササゲロ -You Are Mine-」は前山田さんが手がけてくださった楽曲なんですけど、“他の男と話すな 連絡先も全部消せ”から始まり、“束縛だ?うっせえな 部外者はだまってろ 愛の鎖で縛り付けてやるぜ”、そして「俺は重いぜ」というセリフ。
全部捧げろというかなりオラオラな曲から、“傷つけることでしか 自分護れずにいた~♩”というコントラストがすごい。
“俺に全てを捧げろ~!”と言った後に、1人月明かりのもとワイシャツを着たままシャワーを浴びながら“傷つけることでしか~♩”と歌っているイメージが僕の中にありまして(笑)。この4人可愛いな、と(笑)。
一同:(笑)。
木村:この2曲で完全なるツンデレ! ツンデレの意味が分からない方は、このアルバムの7曲目と8曲目を聴いていただければツンデレの意味が分かるような感じで、すごく面白いです。
人によって感じ方が違うので、オラオラ系が苦手な方は「ササゲロ -You Are Mine-」はちょっと……と思うかもしれませんが、曲の中で巳波が「なんてね」と言ってくれているので大丈夫です!
この巳波の「なんてね」というセリフは誰の心にも刺さる一言だと思います。グイグイ来ていたとこに対して「冗談かい!」ってなりますし、「え!?もっと来て!」と感じることもできるんです。
──巳波の「なんてね」効力が発揮されるんですね!
木村:なので、オラオラ系が苦手な方でも、とりあえず「なんてね」まで聴いてもらえれば、心に刺さると思います。
そして、センチメンタルになる「Ache」の曲へと続く……この2曲は神曲です。
──「Ache」は4人それぞれの心にも深く刺さるというか、より感情がのる歌詞になっているんだろうな、と思います。
近藤:そうですね。僕にとって「Ache」は1番難しく感じた楽曲でした。表現としてキャラクターの過去や裏側を感じられる楽曲でもあるので、圧のある勢いのある今までのŹOOĻでは表現できない。新たな音楽の1つとして挑戦した楽曲だと思いました。
今まで単純に勢いで来てしまったところがあったので、勢いだけではいけないところまで来てしまった感じというか。それぞれのキャラクター性、バックボーンをみんなが思い思いに振り返って、改めて対峙する曲だな、と。
音楽的な難しさも含めて、より一層自分のバックボーンを大事にしながら歌うというイメージは強かったと思います。
西山:「Ache」は辛くて泣けてくる感じがしますよね。
近藤:うんうん。また、辛くて泣けても来るんだけど、泣いてちゃいけない、そこから這い上がる僕たちも残っていなきゃいけないと感じさせられる曲で。ちゃんと受け止めなければならないんですよね。
西山:「Ache」と共通していますが、「Unbalance Shadow」もテンションと勢いで乗り切れる曲ではない、バラード特有の聞かせる部分をより気にかけなくちゃいけない部分がありました。
「Unbalance Shadow」の冒頭は静かなところから入っていくので、そこはやっぱり気合いを入れてレコーディングに挑んだのを覚えています。
音数が少ないパートを歌うのは、今までだったら悠が担当してくれていたんです。ここに来て、巳波も担当するという(笑)。でも、巳波が担当することに意味があると感じました。
近藤:アルバムの構成も音楽的にチェックしていただきたいポイントです。アルバムの最初と最後にインストが入っているので、アーティストとしてのŹOOĻを感じます。