![映画『銀魂 THE FINAL』杉田智和&阪口大助&釘宮理恵インタビュー【万事屋】](https://img2.animatetimes.com/2020/12/5fe9a57124134_38513621d305a0351e5989f139f736d0.jpg)
映画『銀魂 THE FINAL』杉田智和さん&阪口大助さん&釘宮理恵さんインタビュー|終わる終わる詐欺もこれで最後ーー終わった気がしないけどこれが15年の集大成
目に飛び込んできた映像から伝わる本気度!
――映画の本編やPVなどで映像をご覧になった感想は?
杉田:いつも『銀魂』の映像を見るときは「どんな仕掛けがあるのかな?」とまず疑ってかかるんです。『新世紀エヴァン●●●●』の予告みたいなもので。
阪口:他作品だから!
杉田:何かしらの仕掛けを疑ったんですが、それ以上に絵の力強さから伝わる本気度が実感としてあって。視覚から入ってくる情報って感想の7割くらいを占めていると思っていて、だからビジュアルは重要です。余計な感想よりも絵の感想が頭に浮かんだことが個人的には嬉しかったです。
力強く、そして美しく。「美しく最後を飾り立てる暇があるなら」という銀時のセリフを思い出すと、「たまにはいいんじゃないの」って(笑)。
でもそれは同一になることでもあるので。生き様って答えは1つではなく、感想も人の感情の数だけあると思うので、いつもなら反響や人の反応は気にならないけど、このPVは皆さんの反応が気になります。
阪口:PVはワクワクさせてくれる作りになっていたし、今回の映画は主題歌をSPYAIRさん、挿入歌をDOESさんが担当されるんだなというところに15年を感じました。いち視聴者とすれば、めちゃめちゃワクワクするんじゃないかなという映像を見せてもらったし、公開が純粋に楽しみでしょうがないと思います。
釘宮:みんなが自分の考えで集まってきて戦うシーンも、歌の歌詞とのマッチングが素晴らしいんです。今までの歴史がクロスして染みてくるんですよね。アクション自体もテンポが速いけど、1つひとつがキマっていて。ただ上がっていくしかないなと血がふつふつと沸き上がっていく感覚になりましたし、皆さんにも劇場で体感してほしいなと思いました。
――この映画は『銀魂』ファンへの贈り物であり、ザ・エンターテインメントという内容だなと思いました。
杉田:みんな、定義付けしたがるんですよね。人と違うことに恐怖を感じるので。だから出演者にこの作品の魅力や「伝えたいことはなんですか?」と尋ねてくるので、みんな不安なんだなと。
その時々の感情や状況でモノの見方は変わってくるけど、人生の中でアニメの映画を見に行こうと腰を上げるまでには結構なエネルギーが必要だと思うので、その1本に選んでいただけることはありがたいです。
――公開を楽しみにされている皆さんへメッセージをお願いします。
杉田:入場者特典というものがありまして……。
阪口:急にそこにぶっこんできたか!
杉田:見る映画間違ったかなと思うくらい、まじめに作っているんだなと。
釘宮:めっちゃ本気だよね。
阪口:ふざけてないのか、あれ?(笑)
杉田: このご時世、矛盾や不条理という重いものを持たされるんですよね。映画館に行ってほしいという気持ちと人と距離をとろうというのが同時にあるけど、どちらも選べないから苦しくて。
ただ映画は見てほしいし、自分の「好き」は裏切らないと思うので、そのためにはバカ騒ぎに同調しないこと。最後のバカ騒ぎと言いつつも、騒ぎにのるなというのは矛盾しているけど、今言えるのはこの言葉かなと。
惑わされずに自分を裏切らないこと。負けないこと、投げ出さないこと、逃げ出さないこと、信じ抜くこと。
阪口:それ、大事MANブラザーズバンドの曲じゃん!
杉田:涙見せてもいいよ。それを忘れなければ。
阪口:若い人には刺さらないから!
杉田:それが一番大事。
阪口:「それが大事」のサビ全部言っちゃったよ!
杉田:続く! ありがとうございました。
阪口:本当に長い作品になりましたね。15年間追いかけてくれた人も、この1カ月で『銀魂』にハマってくれた人も、ありがとうございます。ここまで愛していただいて、ここまで来られたので、ぜひ劇場で見ていただいて、ただただ楽しんでいただければ。
『銀魂』ってそういう作品で、見る人によって、どんなふうにも見られるので、ギャグを楽しむのもよし、小難しく考えるのもよし、アクションを見るのもよし。ただどんな角度から見ても楽しい作品になっているはずなので、ぜひ劇場で!
釘宮:私はこの作品に長い間携われて幸せだなと感じています。今まで追いかけて『銀魂』と共に走ってきてくださった方たちにも同じ心拍数の上昇を感じてもらえるのではないかなと思います。『銀魂』らしさが展開されているので、感じ取ってもらえると嬉しいです。
皆さん、劇場で観る時は十分に気を付けつつ、心の中で、全力で「わっしょい! わっしょい!」しながら見ていただければいいなと思っています。
[取材・文/永井和之]
『銀魂 THE FINAL』作品情報
公開日:2021年1月8日(金)
監督/脚本:宮脇千鶴
監修:藤田陽一
原作:空知英秋(集英社ジャンプコミックス刊)
アニメーション制作:BN Pictures
配給:ワーナー・ブラザース映画
声の出演:杉田智和、阪口大助、釘宮理恵 ほか
(C)空知英秋/劇場版銀魂製作委員会