
あの頃を思い返して、布団に潜りたくなるような青春が詰まった第2期――冬アニメ『五等分の花嫁∬』声優インタビュー第1回:中野一花役・花澤香菜さん
第1期の印象深いシーンを振り返り! 花澤さんから見た甘え上手なキャストは?
ーーそれでは、第1期で印象的だったシーンを振り返ってもらいたいのですが。
花澤:やっぱり林間学校で自分の気持ちに気づいちゃうところが良かったんじゃないかなと思います。言葉と気持ちが裏腹になっちゃうところは印象的でした(第11話)。これがなければ、たぶん第2期で、ああいうふうにはならなかったとも思うので(笑)。
ーーやはり第11話は、お当番でもあったので気合いも入りましたか?
花澤:原作マンガを読んでいても印象的なシーンだったので意識はありましたけど、あまり決め決めでやってもわざとらしくなってしまうので……。このシーンは風太郎くんと2人でずっとしゃべっているシーンだったので、気持ちは作りやすかったです。
お芝居でいうと、作中のお芝居の中で私がお芝居をするというすごく難しいシーンが印象的でした。第5話のオーディションで、審査員を「おおっ!」ってさせる演技をしないといけないという、ちょっと『ガラスの仮面』みたいなエピソードなんですけど、ここはどうしよう……って思いながらやっていました。
ーー一花以外のシーンだと、どこが印象に残っていますか?
花澤:雪山で三玖がかまくらの中で風太郎くんと一緒にいるところがかわいかったんですよね(第11話)。かまくらと三玖という組み合わせが、めちゃめちゃかわいくて! こんなん近くで見たら好きになっちゃうわ!って、見ながら思ったんですよ。
一花を演じているから一花を応援したいんですけど、普通に見ていたら、三玖かなぁって思っちゃうのは、あのシーンを見て確信しました(笑)。本当にかわいい!
ーー第11話から第12話にかけての、一花と三玖って、いいコンビですよね。
花澤:第1期は一緒のところが多かったんですよね。三玖としゃべっていると応援したくなってしまうというか。「どうしたいの?」って聞きたくなる、ほっとけない魅力を持った女の子で、中身の面でも好きだなって思いました。
第12話で三玖に「負けないから」って宣言されたんですけど、そこは姉妹だからこそ、ちゃんとさせておかないといけないところだったのかなと思います。
でも第2期になると、一花と三玖のペアはあまりなくて、四葉と一緒にいることが多い気がして、それも新鮮だなと思いました。歯磨きとか……。
ーーちなみに伊藤美来さんとの共演というのは?
花澤:この作品で初めてくらいでした。こんなにかわいい子がいるんだなぁと思って、性格もめちゃめちゃいい子だし、これは宝だなぁと。あれ? 私、気持ち悪いですかね(笑)。あと、本人が実際はお姉ちゃんだというところもまたいいんですよ! 弟がいるようで、私も面倒見られたいな!って。
ーー何ですか、それ(笑)。
花澤:これは共感できなかったですかね……(笑)。でも、姉あるあるというのものがあって、私も姉で、私の母も姉なんですけど、母が今でもおばあちゃんにあまり素直になれていない姿を見ると、「あぁ、長女って甘えられないよね!」って思ったりするんです。人によるのかもしれないですけど、思っていても言わないことって多いなと思います。
ーー下のほうが甘え上手とは言いますからね。
花澤:でも、絶対に甘え上手のほうがいいんですよ! やっぱり何を考えているか分からないと、人間関係って難しくなるじゃないですか。だから私も気をつけようと思っているんですけどね……。
ーー五等分のキャスト陣だとどうですか? 誰が甘え上手なんでしょう。
花澤:なんとなく、あやち(竹達彩奈)とあやねる(佐倉綾音)は甘え上手なのかなって勝手に思っています。お菓子を上げたくなっちゃうというか(笑)。美来ちゃんは、自分からぐいぐい行くタイプではないから、「緊張している?」「大丈夫?」って言いたくなっちゃう。たぶん、姉だから自分からは甘えないタイプなんだろうなって。いのりちゃん(水瀬いのり)はどうなんだろう……。
ーーきっと、第1期のアフレコは楽しかったんだろうなと思いました。
花澤:今はいろいろな問題があって、みんなで差し入れを食べるタイミングはないんですけど、第1期は、それこそ差し入れで美味しいお菓子を山盛りいただいていたので、それを食べているみんなを見るのがすっごく幸せでした! みんなスイーツが似合うんですよ。私は、ああいう場所で食べるより、ひと息ついてから食べるのが好きなんで見ているだけなんですけど。
ーー誰がよく食べているんですか?
花澤:誰かな? みんな食べていた気がするけど、美来ちゃんは控えめに食べていた気がする。他の3人はわーっと食べてたんですけど、わんぱく食いがまた似合うんですよ! かわいい!
ーー本当に長女みたいですね(笑)。
花澤:年齢的にも一番上なので。
ーーそう考えると、第2期でみんな一緒に録れないのは寂しさもありますね。
花澤:そうですね。でもこの先イベントとかがあれば、またみんなで掛け合いができるのかなと思うと、それも楽しみです。
第1期のあとにやったイベント(『五等分の花嫁スペシャルイベント』)も、朗読劇がすごく面白かった思い出があって。たとえばSFモノとかだと、その場の雰囲気とか、砕けたところが乗せづらかったりするけど、そういう余白がたくさんある作品でもあるので、松岡くんのぶっこみ加減とか、そういうのもあって、あそこでしかできない何かが生まれていたんじゃないかなと思って、楽しかったです。