浪川大輔さんがプロデュースする新感覚朗読劇第2弾『池袋シャーロック、最初で最後の事件』インタビュー|浪川さん演じる推理力ゼロの「ホームズ」が大学で起こる事件に挑む!!
浪川さんは「立帝大学のシャーロック・ホームズ」役! 他の出演者は脚本のイメージに合わせてキャスティング
――本作では「立帝大学のシャーロック・ホームズ」と呼ばれる大学教授の北崎を演じられますが、脚本から感じた役の印象と、こんなふうに演じたいというイメージはありますか?
浪川:ミステリーの主人公なので硬い印象を受けるかもしれませんが、推理がまったくできない名探偵という変わった設定で。コミカルで人間くさい男なので、演じる時はその部分を誇張しながら、推理力よりも人間力に長けていると言われているけど、しっかりした観察眼は持っているところも意識してやっています。
――脚本には本編の前に各登場人物の設定と声のイメージまで記されていましたが、今回キャスティングされた前野智昭さん、細谷佳正さん、天﨑滉平さん、斉藤壮馬さんはこの設定やイメージに基づいて選ばれたのでしょうか?
浪川:脚本をいただいてからキャスティングを始めました。「READING MUSEUM」というプロジェクト名にあるように、公演を積み重ねていく上で、今後再演したり、演じる機会があるかもしれないので、各役者さんに役をあて書きするのではなく、役柄に合う人にお声がけさせていただきました。
プロジェクトメンバーがリストアップした中で、みんなで相談して決まりました。あとお伝えしたいのは、僕自身はセリフが少なくても、作品が良ければいいなと思うタイプですが、北崎役をみんながやれと言うからやっているだけで、目立ちたかったからではありませんので!(笑)。
豪華出演陣のキャスティングのポイントと望むことは?
――今回共演される各キャストの良さや望むことは?
浪川:今回も信頼できる人たちで、役柄にもピッタリ合っていると思います。前野君が演じる絵里坂は北崎の親友かつお互いを必要とし合うパートナー的な存在なので相棒感と、普段から前野君に感じている優しさや安心感が出せたらおもしろいかなと。雪島役の細谷君は常識にとらわれない役や狂気じみたお芝居は業界一素晴らしいと思っていて。
今回は大学生という若い役ですが、あまり年齢感を感じさせず、心をぐっとつかまれるような役になっていると思います。天﨑君が演じる伊波は若さとフレッシュさ、勢いがあるけど、キレものでいい子で。天﨑君も見るからに太陽みたいな子だし、だけど見るものはしっかり見ていると思っています。
前作に続いて出演してくれる住吉役の斉藤(壮馬)君は器用なので何でもできてしまいますが、お話のキーであり、一番難しい話数に登場します。
斉藤壮馬という役者は世界観を一瞬で自分のものにできる力があるし、細谷君との掛け合いはすごくおもしろいです。どちらも天才肌のタイプの役で、ディベート対決みたいなシーンがあるので注目してほしいです。
稽古ではテンポ感とトリックを暴く部分を意識。視聴者の目を釘付けにするような演出も!?
――現在の進行状況をお聞かせください。
浪川:この取材の時点ではまさに稽古の最中です。難しい状況ではありますが、何とか工夫しながら順調に進んでいるかなと思います。
できる役者さんたちなのでまったく心配もなく、実際、稽古で声を発した瞬間、すぐに世界を彩ってくれますから。また制作スタッフも前回とほぼ同じチームなので、やりやすいです。
――今回は会話のテンポ感が重要な作品だと思いますが、特に北崎と絵里坂との掛け合いは一緒に稽古しないと難しそうですね。
浪川:一緒にそろわない時は代役の人とやることもありますが、できる限り一緒にできるようにしています。
また演出家の伊勢(直弘)さんも丁々発止のテンポ感を一番大切にしているところで、僕らもテンポ感とわかりやすさ、コミカルさとシリアスさ、トリックを暴いていく部分は意識して稽古しています。
また配信ということで、見てくださる方の空気感を作るのも難しいので、皆さんの目をくぎ付けにできるような演出も入っています。