【連載】『Re:ゼロから始める異世界生活』2nd season後半クール:エミリア役 高橋李依さんインタビュー後編|難しかったエキドナとの掛け合い。嫌味なセリフをかわいく!?
『Re:ゼロから始める異世界生活』(原作:長月達平/KADOKAWA刊)の2nd season後半クールが現在放送中です。2nd season後半クールが始まり、アニメイトタイムズでの連続インタビュー企画もリスタート! 第4弾はエミリア役の高橋李依さんが再登場!
前後編に渡ってお送りしますが、後編となる今回はエミリアが試練に挑み、過去が描かれた42話の振り返りを中心に、『リゼロ』未見の方への見どころやオススメの楽しみ方のご紹介、今後への意気込みを語っていただきました!
幼いエミリアのほのぼのシーンが描かれながらも試練であることを再確認した42話
――先日オンエアされた42話「記憶の旅路」を振り返ってみた感想は?
エミリア役 高橋李依さん(以下、高橋):終盤に魔女教のレグルスが現れて、一気に不穏な感じになりましたね。それまで描かれていたエミリアの過去はほのぼのと幸せに満ちた感じだったのに……。一緒にいたエキドナが「来たようだね」とか「君が挫けた試練が今度こそ始まる」と予告してくれていたけど、やっぱり試練に値する出来事は待ち受けているんだなと感じました。
――印象的なシーンを挙げてください。
高橋:*幼いエミリアの無邪気な振る舞いや発言は、背景が描かれることですぐに納得しました。リアクションひとつひとつや、フォルトナ母さま譲りの言い回しには、何度もハッとさせられましたね。元々、エミリアの発言は独特の言い回しだと感じていましたが、本当に幼いエミリアを見るとその片鱗がうかがえるし、愛おしさも増しました。
幼いエミリアを演じる時のディレクションは「アホの子」!?
――幼いエミリアはどんなイメージで演じられたのでしょうか?
高橋:音響監督さんからいただいたディレクションは「アホの子でいい」と(笑)。無邪気で元気で、みんなに優しくされて、すくすくと育ったので、わんぱくで、甘えん坊で。だから私もちょっとずつアホな感じにしていって(笑)。
宣伝担当:私も版権イラストを発注する時、「無邪気で元気、いい意味でアホな感じで」と発注しましたよ。
高橋:じゃあ、いいんだ! よかった! アホというと悪い意味でとらえられそうですが、いい意味なんです(笑)。
――幼かったエミリアの過去を、今のエミリアが見ているわけですが、流れの中で収録されたのですか? それとも今のエミリア、幼いエミリアを別に収録されたのでしょうか?
高橋:キャラクターごとに別録りしたわけではなく、基本的には頭から収録しました。ただ、それぞれの登場カットが分かれていたので、瞬間的に演じ分けるということではなく、落ち着いて……。シーンが切り替わるタイミングで一旦止めて、巻き戻してもう一方を演じた感じです。
でも当事者である幼いエミリアの感覚と、それを見ているエミリアでは気持ちが違うので、両方のエミリアを頭の中で用意してみました。なので、集中力を切らさないようにするのが一番。そして、声のチューニングを変えるという感覚よりも、それぞれが見ているものをちゃんと変えられるようにという意識が強かったです。
難しかったエキドンとの掛け合いシーン
――エキドナとの掛け合いシーンはいかがでしたか?
高橋:実は難しかったです……。エキドナの言葉に対抗するような言い回しが多かったので、テストでは投げられた言葉を否定するようにやってみたら、「まったく悪気がないような印象にしたい」というディレクションをいただいて。例えば「私もこんなこと、エキドナ以外に言ったりしないわ」という台詞は、嫌味と隣合わせの言い回しだったので、特に調整が難しかったです。
――そういえば前回の41話(「クウェインの石は一人じゃ上がらない」)のラストの「同じ魔女の悪意になんて屈してあげない。私、面倒臭い女だもの」というセリフのト書きに[精一杯意地悪く笑って]と書いてありましたけど。
高橋:そうなんです! 「ト書きを1回無視して」と言われました(笑)。この時も収録前は煽るように、誇らしく言おうと思っていましたが、「ここはかわいくやってみてください」とのことで。微笑みすぎても嫌味に聞こえるらしいので、微笑みすぎず、でもかわいらしくとなると相反してしまうような。エミリアの心境と、伝わる音ととの戦いでした。
(C)長月達平・株式会社KADOKAWA刊/Re:ゼロから始める異世界生活2製作委員会