『Re:ゼロから始める異世界生活』2nd season後半クール:スバル役 小林裕介さんインタビュー前編|小林さんが選ぶ後半クール各回の印象的なシーン!
初のWサブタイトルの40話はオットー好きが更に増加。そしてスバルがエミリアに勇気を与えたシーンでは寄り添う芝居を
――40話はシリーズ初のダブルタイトルで、「オットー・スーウェン」ではオットーの過去とオットー&ラムVSガーフィールの戦いが描かれました。
小林:オットーの苦しみや商人としての自立、魔女教に襲われた後、九死に一生を得て。その後も頑張ってきた中でスバルと出会って、仲間になるまでの過程を半分の時間の中でもしっかり描かれていたので、あそこからオットーが好きになった人も多いのでは?
僕自身、「急に出てきて、いいところ持っていきやがって」というひがみもありましたが(笑)、それがなくなるくらい、いいエピソードでした。そして強いわけでもないのに、スバルのために立ち向かう、無謀な勇気はスバルと似ているところがあって。だから気が合うのかなとも思いました。あと姉様(ラム)は強かった(笑)。
――もう1つの「信じる理由」ではスバルとエミリアが気持ちをぶつけ合い、2人のキスシーンも。そして特殊EDでエミリアの「Door」も流れました。
小林:18話の「ゼロから」と同じ意味合いがあるシーンだと思っていて。「ゼロから」ではレムから勇気をもらったスバルが、この「信じる理由」ではエミリアに勇気をあげるという2nd seasonの中でも要になるシーンだったので、ただ想いをぶつけました。
でもただ大声を出して説得するのではなく、エミリアの心に届くように寄り添った芝居をしたいと思いながら演じていました。それに対して(エミリア役の)高橋李依ちゃんが反発する感じのお芝居をしてくれて、対照的な2人の気持ちが最後に重なった、いいシーンになったかなと思っています。
41話のガーフィールとの対決では細かいディレクションで監督のこだわりも
――41話の「クウェインの石は一人じゃ上がらない」は、ガーフィールが幼少期に母親と悲しい別れをした過去と、ガーフィールがスバルたちと戦い、敗れた回で。ガーフィール役の岡本信彦さんもパトラッシュの最後の一撃は清々しかったと。
小林:ガーフィールのターンでしたね。過去も印象的でしたが、それ以上に戦闘に入るまでのガーフィールとのやり取りで。スバルがガーフィールの心にズケズケ入り込んでくるさまは視聴者の方から不快に感じられないだろうかという心配がありました。
煽るような形で言葉を投げかけるのを見て、「それはちょっとやり過ぎでは?」と思われてしまったらスバルが嫌なヤツに見えてしまうので、そうならないように言葉をかけるのにはどうしたらいいのか、すごく考えました。
収録前に(原作の)長月達平先生に「こうしたほうがいいのでしょうか?」と尋ねることはめったにないんですけど、この時は「ここはこうなると思うのでこうしていいですか?」とディスカッションをした上で臨みました。更にテストでも本番でもディレクションが多くて、監督も先生もこだわりのシーンなんだなと思ったし、みんなで作り上げていったシーンでした。
――あとスバルが、ペテルギウスがかつて使っていた見えざる手を発動させたことも衝撃的だったし、「そうだろ、レム」、「そうだろ、エミリア」と言いながらガーフィールに攻撃するシーンは、あの人気マンガみたいだったという声も(笑)。
小林:確かに(笑)。僕もやっていて鳥肌が立ったし、「台本上では、ここでブレスをとって言うけど、ブレスの位置を変えたほうがもっとアガる気がするので」という細かいディレクションもありました。
――そして14歳と知って、「中二じゃねぇか!」と叫ぶシーンはコメディのオチみたいで。
小林:本当にビックリしたし、僕自身も予期しない声が出ました。今思い返してもどういうふうに声を出したのか覚えていません(笑)。すごく頑張った後に、あんなに恥ずかしい姿を見せないといけないなんて、本当に忙しい子ですね(笑)。
(C)長月達平・株式会社KADOKAWA刊/Re:ゼロから始める異世界生活2製作委員会