『シン・エヴァンゲリオン劇場版』を観る前にこれまで(:序、:破、:Q)の物語を振り返る!
2021年3月8日(月)、ついに公開となる『シン・エヴァンゲリオン劇場版』。『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズの完結編にあたる作品ですが、2007年に公開された第1作『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』は約13年前、もっとも新しい『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』も、2013年公開と約7年前にあたります。そのため、『:序』~『:Q』までの流れをあまり覚えていない……という方も多いのでは。
そこで今回は、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』3作品の大まかなストーリーをおさらいしていきます。核心部分のネタバレを含んだ内容となりますので、まだ新劇場版シリーズを見ていないという方は、くれぐれもご注意ください。
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』
地球環境が激変し、人類の総人口の半分が失われたという大災害「セカンド・インパクト」の発生から15年。碇シンジは、実の父親である碇ゲンドウに呼び出される形で、第3新東京市に行くことになります。
しかしその途中、人類を襲う正体不明の存在である「使徒」の4体目の個体が襲来。国連軍との戦闘が開始される中、シンジは父・ゲンドウが、使徒と戦うための特務機関「NERV(ネルフ)」の司令官であることを知らされ、さらにそのNERVが開発した使徒と戦うための兵器である「エヴァンゲリオン」の初号機に乗ることを命じられることに。
ただの男子中学生でしかないシンジは戸惑い、一度は拒否しようとするのですが、その時シンジの目に止まったのは、重症を負った同世代の少女・綾波レイの姿でした。シンジは、綾波が自身の代わりに初号機に乗せられそうになっている光景を目の当たりにし、初号機に乗って使徒と戦うことを決意します。
ところが、まともな戦闘訓練も受けていないシンジでは、初号機を歩行させるのがやっと。当然使徒には敵うべくもなく、あっという間に初号機は行動不能に陥ってしまうのですが、その動きが止まったかと思われた直後、初号機が再起動。シンジの制御を完全に離れた、“暴走”状態となって使徒を圧倒し、撃破に成功するのでした。
その後シンジは、NERVでは戦闘指揮官も務める葛城ミサトに保護され、第3新東京市の学校に通い始めることになります。しかし、そこでクラスメートの鈴原トウジの妹が、前回の戦闘に巻き込まれて怪我をしたことを知らされ、さらにトウジからは殴られる羽目に。初号機のパイロットを続けるべきかで苦悩するシンジでしたが、すぐに第5の使徒が襲来。出撃するシンジでしたが、戦闘の最中に戦いを見に来た鈴原トウジと、クラスメートである相田ケンスケを発見し、エントリープラグ内に退避させます。しかし、戦闘中にアンビリカルケーブルが破損し、初号機の活動可能時間が残り少なかったことと、二人を乗せたままでは戦闘続行が難しいと判断したミサトはシンジに撤退を命じましたが、シンジはそれを無視して攻撃を続行。辛うじて使徒を撃破することには成功したものの、戦闘後もミサトの叱責に反発するシンジは、パイロットを止めようと家を出ますが、NERVの職員によって連れ戻されてしまいました。
続く、第6の使徒との戦いでは、使徒の強力な遠距離攻撃によって、初号機はいきなり戦闘不能に。長い射程に加え、強力なATフィールドも備える第6の使徒に対抗するべく、ミサトは第3新東京市のエネルギーを総動員しての陽電子砲による長距離狙撃で使徒の撃破を図る「ヤシマ作戦」を考案しますが、死の恐怖に駆られたシンジは、戦いから逃げ出そうとしてしまいます。
ミサトは、そんなシンジを、第3新東京の地下に隠されたリリスの元へと連れて行きます。ミサトは、使徒がリリスと接触した際に起きるとされている「サードインパクト」の発生を防ぐという、NERVが存在する理由と、エヴァのパイロットだけではなく、NERVの全員が生死をかけているという覚悟を語り、シンジを奮起させます。
再び戦いを決意したシンジは、初号機のパイロットとしてヤシマ作戦に参加。一度は狙撃が失敗してしまいますが、ミサトの進言と綾波の身を呈しての防御もあって、2発目の狙撃で第6の使徒を撃破。戦闘終了後、大破した零号機のエントリープラグから救出された綾波は、これまでシンジに対して見せたことのない、とびきりの微笑みを浮かべるのでした。