『シン・エヴァンゲリオン劇場版』を観る前にこれまで(:序、:破、:Q)の物語を振り返る!
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』
反NERV組織「ヴィレ」の一員として、衛生軌道上に浮かぶエヴァ初号機を奪還する「US作戦」に参加したアスカとマリ。NERVのMark.04による攻撃を受けて窮地へと陥るも、アスカの「バカシンジ」の呼びかけに応えるかのように、初号機が覚醒し、一瞬でMark.04を殲滅します。
その後、初号機から救出されたシンジは、ヴィレの旗艦である「ヴンダー」内で目覚め、ミサトとリツコの再会を果たします。ところが、ミサトたちは何も事情を話さず、シンジを危険な存在として隔離、エヴァを覚醒させた場合に装着者の命を奪う首輪「DSSチョーカー」を装着させます。
困惑するシンジの前に現れたのは、かつて自身が助けられなかったと思っていたアスカでした。アスカはシンジが初号機に取り込まれている間に、14年の月日が経過したという真実を伝えつつも、積りに募った感情を抑えきることができません。シンジは戸惑いながらも、自身が助け出したはずの綾波について聞き出そうとしますが、初号機から発見されたのはシンジだけだったという事実を突きつけられることになります。
しかしその直後にシンジが耳にしたのは、いないはずの綾波の声でした。シンジがその声に応えた瞬間、ヴンダーの隔壁を破壊しながらエヴァ零号機が出現。綾波についていこうとするシンジを、ミサトは制止しようとしますが、すでにミサト達に対する信頼を失っていたシンジは聞く耳を持ちません。リツコはミサトに対し、DSSチョーカーでシンジを殺すように促しますが、ミサトにはスイッチを押すことができず、シンジは連れ去られてしまいます。
シンジが連れて来られた場所は、かつてNERV本部が存在していた場所でした。そこで父であるゲンドウと再会を果たしますが、ゲンドウはシンジに新たなエヴァのパイロットである渚カヲルと共に、エヴァ13号機に乗ることだけを命じて去っていきます。
その後は渚カヲルとの交流を経て徐々に元気を取り戻していったシンジでしたが、自身が覚醒させた初号機が起こした「ニアサードインパクト」が引き金となり、世界が崩壊してしまったこと、今の綾波が、かつて自身が初号機で助けた綾波とは別人であることを知り、再び自分の殻にこもろうとします。
そんなシンジに救いの手を差し伸べたのは、渚カヲルでした。カヲルは、シンジのDSSチョーカーを外して自分の首へと付け替えた上で、サードインパクトの爆心地にある2本の槍を使えば、世界を元に戻せると告げます。
カヲルの言葉を信じたシンジは、エヴァ13号機に乗り、サードインパクトの爆心地であるかつてのセントラルドグマの最下層を目指します。シンジを止めるべく、アスカのエヴァ改2号機とマリのエヴァ8号機が攻撃を仕掛けるも、13号機はそれを一蹴。一方カヲルも、残されていた槍の形状に異変を察知し、計画を中止するようシンジに告げますが、もはや槍にすがるしかなくなっていたシンジは、カヲルの警告を無視して槍を引き抜いてしまいます。
その瞬間、リリスの亡骸の傍らで機能を停止していたと思われていたエヴァMark.06が、第12の使徒へと変化し、13号機を取り込もうとしますが、13号機はそれを逆に吸収。初号機の擬似シン化すら超越する、神のような存在への覚醒を果たすと同時に、カヲルが第13の使徒へと化してしまったことでフォースインパクトが始まろうとしますが、カヲルが自らその命を投げ出したことで、フォースインパクトは阻止されます。
すべてを失って放心状態となったシンジでしたが、アスカによって助けられることに。さらに、アスカとの戦闘に敗れるもその最中に自意識が芽生え、脱出を果たしたもう一人の綾波も加わり、3人はヴィレとの合流を目指して荒野を歩き始めるのでした。
[文・米澤崇史]
『シン・エヴァンゲリオン劇場版』作品情報
公開:西暦2021年3月8日(月)
上映時間:2時間35分
企画・原作・脚本・総監督:庵野秀明
監督:鶴巻和哉、中山勝一、前田真宏
テーマソング:「One Last Kiss」宇多田ヒカル(ソニー・ミュージックレーベルズ)
音楽:鷺巣詩郎
制作:スタジオカラー
配給:東宝、東映、カラー
■『シン・エヴァンゲリオン劇場版』『Q :3.333』版予告・改2
■『シン・エヴァンゲリオン劇場版』本予告・改2