声優
内田彩「Pale Blue」インタビュー「私が音楽活動をやってるから生まれているつながり」

内田彩さん「Pale Blue」インタビュー|青春時代やファンへの熱い気持ちが溢れ出す「私が音楽活動をやってるから生まれているつながり」

Pale Blueの瑞々しさと切なさ

ーー今回の「Pale Blue」は内田さんの音楽活動ではお馴染みのhisakuniさんが作詞・作曲・編曲をご担当されていますね。

内田:『やくも』のエンディングテーマに起用されることが決まっていて、「爽やかな青春」といったオーダーがあったんです。

ーーキービジュアルを見るとまさにキラキラした青春って雰囲気ありますね。

内田:ただ、元気に草原や河原を走っている青春ソングにはならない方がいいかもと、私が高校生だった頃や当時の部活を思い返したりしていました。

今回私がアーティストとして担当するのであれば、私が実年齢で歌っても違和感がない感じにしたいなって思ったんです。

ーー実際の「Pale Blue」は少し大人な感じしますね。青春がテーマなんだけど、あの頃を振り返っているような雰囲気もありつつ。

内田:さすがhisakuniさんだなあって思いました(笑)。「やくも」の爽やかな雰囲気や、成長していく4人が感じ取れるような楽曲ですよね。

今回、ご時世もあるのでhisakuniさんはレコーディングには参加できなかったんですけど、その代わりに資料をいただいたんです。

ーーどんなことが書いてあったんですか?

内田: hisakuniさん、陶芸の体験にも行ってくださったみたいで、その時に感じた気持ちやイメージが書いてあったんです。その資料を読んでから改めて曲を聴くと……なんて素敵な曲なんだ!って。

ーー個人的にも「Pale Blue」は本当に素晴らしいなって思いました。

内田:ありがとうございます。現役の高校生だけでなく大人の視聴者の皆さんもノスタルジーにひたれるというか。故郷に思いを馳せたり、自身の学生時代に重ねたり、青春をテーマにいろんな聞き方ができる。私も本当に大好きな一曲になりました。

内田さんの高校生時代

ーー少し話は変わるのですが、先ほど高校時代という話が出ました。内田さんはどんな学生生活を過ごされていたんですか?

内田:部活には入っていなかったですね……ちょっとだけ茶道部に入ったんですけど。

ーー茶道部。いいですね。

内田:それが、思ったのと全然違って(笑)。お茶を自分で立てて、食べながらお茶飲んで、なんかワイワイする感じかなあと思っていたんですが、入ってみたらとても厳しめな茶道部で(笑)。もちろんお茶の作法とかはやりたくて入ったんですけど……そこからはボランティア活動をしていましたね。

ーーボランティア活動ですか。

内田:そっちの活動が楽しくて部活は辞めちゃいました(笑)。

ーー活動ってどんなことされたんですか?

内田:キャンプといった子どもたちの催し物に呼ばれてお手伝いをしていましたね。

ーーそこで培った瑞々しさや青春感みたいなものが今回の「Pale Blue」に詰まっているんですね。

内田:『やくも』って、陶芸部の物語だけじゃなくて、自分の生きていく周りの環境とどう向き合っていくかっていうお話も描かれるんです。なので、「Pale Blue」の歌詞は大人になってからも味わいのある歌詞になっていますね。

ーー内田さんのお気に入りの歌詞を教えて下さい。

内田:迷いますねぇ……。

「ありふれた毎日だって それぞれ芽吹いてゆく 大人びた君の仕草に 笑顔でかえした つられて笑う君が たまらなく愛おしくて ここじゃないどこかで 二つの線が 交わる気がするんだ」

高校生の頃って進路とかも関わってくるなかで、すごく身近だった子が急に大人になってしまうような経験があって。でも、大人になってから再会してまた仲良くなったり……だから、「二つの線が 交わる気がするんだ」って歌詞が響くんですよね。

ーー大人になってからの時間を経験した内田さんが歌うから本当に伝わる歌声になっている気がします。

内田:hisakuniさんもきっと青春時代に色々なご経験をされたと思うんです。そんな今のhisakuniさんだから書ける歌詞だったりするのかなぁって。

『やくも』の主人公の豊川姫乃ちゃん(CV.田中美海さん)はお母さんが亡くなってるんですけど、そういう視点で楽曲を聴いても全然雰囲気が変わると思います。

ーー本当に作品にピッタリな楽曲に仕上がってますね。

内田:あとは2番の歌詞もいいですよ。

「好きなモノ 好きなコト 恥ずかしがらずに好きと言える 君が好き」

久々梨三華ちゃんと青木十子(CV.本泉莉奈さん)ちゃんの性格が全然違ってて。先輩の十子ちゃんは真面目に部活に真剣に取り組んで!って怒るんですけど、三華ちゃんは楽しく造りたいと思っていて。それでケンカしちゃったり。

でも、後から楽しく造ることの大切さに気付いて、色んなことに夢中になりすぎて忘れてしまったことを三華ちゃんに気付かされるエピソードがあるんです。原作を読んでいるとこの歌詞は二人のことを指してるなって。

私も先輩に似てるところがあるかな?とか。

ーー内田さんの内面にあるものをhisakuniさんは狙って書いてるかもしれませんね。

内田:楽曲に切なさが溢れてるのもだからこそかもしれません。

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