「お仕事もの」「サスペンス」「恋愛もの」……さまざまなジャンルの要素を内包した、今一番押さえておきたい漫画『【推しの子】』のあらすじや魅力を紹介!【ネタバレあり】
第15巻(第142話~第152話)のあらすじ【詳細なネタバレあり】
“ガチ恋オタク”
アイとカミキのキスシーンの撮影前日の夜。お芝居とはいえ実妹とのキスに気が進まない様子のアクアに対し、ルビーは“さりな”として接してみたらどうか、と提案します。
そこから、今この瞬間だけ、“せんせーとさりな”として言葉を交わしていく二人。復讐のために多くの人をだまし、傷つけてきた罪悪感から「(昔のように)うまく笑えなくなってしまった」と、珍しく弱音をこぼすアクア。
そんなアクアに、ルビーは笑うための秘訣を教えます。それはずばり「推し」。「推しを推してる間は自分の命にも意義があると思える」と力説するとともに、「せんせーは私の推し」とまっすぐに想いをぶつけます。
せんせーの全肯定オタクとして、抱えているものは“全部”受け止めると告げたうえで、せんせーのガチ恋オタクでもある、と続けるルビー。その言葉とともに、ずっと想い焦がれていた“初恋の人”にキスをします。
ルビーの想いを受け取り、ようやく吹っ切れたアクア。映画にとっても、二人にとっても、大きな山場となるキスシーンを無事撮り終えたのでした。
ツクヨミの正体
アイとカミキのキスシーンを撮り終え、撮影もいよいよ佳境に。アクアとルビーの幼少期を演じるツクヨミは、二人との“出会い”に思いを馳せていました。
病院の敷地にある木の実を食べようとして、ネットに引っかかっている一羽の“カラス”を見つけたさりな。ゴローが駆けつけ、ケガの手当をして、二人で空へ送り出してあげます。それ以降、カラスは時折病院を訪れ、さりなの臨終のときも病室の外から静かに見守っていました。
ツクヨミが“生意気な双子”を演じる様子を見て、自分たちの幼少期はこんなに子どもっぽくなかった、といちゃもんをつけるアクアとルビー。そんな二人の反応を受けツクヨミは、カラスのときから見守ってきた自分にとっては、ずっと生意気で可愛い子供のままなんだから可愛く演じてしまうのも仕方ないだろう、と一人微笑むのでした。
かなの夢
長かった『15年の嘘』の撮影もすべて終了。そこでアクア、ルビー、かな、あかねなどメインキャストの面々で、海で打ち上げをすることに。
思い思いに海を満喫した夜、アクアを気に掛けるあかねの姿を見て、かなは自身の想いを彼女に打ち明ける決心をします。「アクアがずっと好きだった」と切り出し、それでも彼の幸せを考え、自分ではなく、あかねが傍にいるべきだと告げるかなでしたが、あかねはこれに真っ向から反発し、逆にかなの恋を応援。あかねのすさまじい“圧”に押し切られるとともに、自分が「本気の恋をしている」ことを自覚したかなはアクアとのデートを取り付けます。
2年前のようにキャッチボールをしながら、これからの未来について語り合う二人。かなは、今の夢は「アンタの推しになること」と胸に秘めていた想いをアクアにぶつけます。
かなやルビーをはじめとした大切な人たちからもらった想い、自身の中のゴローから言われた「もう人を愛しても良い」という言葉。さまざまな想いを受け止め、アクアが出した答えは――?
対面
『15年の嘘』の初号試写が始まり、プロモーションの準備も着々と進められていく11月。アクアは“ある人物”からのインタビューに応じていました。
カメラを向け、アクアの「僕は誰も愛さない」という発言を「嘘」と断ずるインタビュアーの名は、カミキヒカル。
長い時間をかけ、ついに母の仇との対面を果たしたアクアの復讐、その最終フェーズが幕を開けるのでした。