春アニメ『ゾンビランドサガ リベンジ』宮野真守×大塚 学×竹中信広×岡田拓郎インタビュー【連載11】

アニメ『ゾンビランドサガ リベンジ』巽幸太郎役 宮野真守さん×MAPPA 大塚 学さん×Cygames 竹中信広さん×dugout 岡田拓郎さん座談会|幸太郎が歌う「Never ending saga」思わず泣ける曲に【SAGA_R:11】

2018年を代表するアニメの1つ『ゾンビランドサガ』のTVアニメ第2期、『ゾンビランドサガ リベンジ』2021年4月より放送スタート! そしてアニメイトタイムズでは、第2期でもインタビュー連載企画「ゾンビランドサガ広報誌R(リベンジ)」を実施中です。

先日放送された11話ではサガに襲い掛かった天災の中、幸太郎抜きでアイドル活動を行うフランシュシュ。幸太郎の心情が吐露される展開。そしてフランシュシュは困難な中、リベンジに向けて立ち上がりました。

インタビュー連載の今回は、巽幸太郎役 宮野真守さん、MAPPA 大塚 学さん、Cygames 竹中信広さんのWプロデューサー、音響制作 dugout 岡田拓郎さんと豪華メンバーが勢ぞろいした同世代座談会です。貴重なお話の連続に目からウロコ状態です。ぜひ最終回前に読んでください!

同世代ゆえに感覚や笑いはバッチリ! 伝説のコント番組からのインスパイアも!?

――まず皆さんのこの作品でのポジションや役割を教えていただけますか?

dugout 岡田拓郎さん(以下、岡田):音響制作会社dugoutで、音響周りのスケジュール調整や編集作業などさせていただいています。キャスティングは境(宗久)監督はじめとするアニメ制作チームの皆さんから要望をお聞きして、お応えできるように頑張っています。

Cygames 竹中信広さん(以下、竹中):僕はプロデューサーの1人です。

宮野:(竹中さんに被せつつ)ゾンビランドサガの産みの親です。

MAPPA 大塚 学さん(以下、大塚):僕は…アニメ制作スタジオの、MAPPAの社長です。プロデューサーの1人です。

宮野:(大塚さんに被せつつ)ヒットメーカーです。僕は……。

竹中:スーパースター!

宮野:劇団ひまわり所属のしがないスーパースターです(笑)。

一同:(爆笑)

宮野:フランシュシュのプロデューサーの巽 幸太郎を演じさせていただいています。

――皆さん、世代が近くて、仲が良いそうですね。

宮野:僕が83年生まれで。

大塚:僕と岡田さんは82年生まれの同い年。

竹中:僕が81年生まれで。世代や感覚が近いなと思ったのは打ち上げの席でおしゃべりした時、子供の頃から見ているものが一緒で、笑いについても共通していて。

宮野:それまではあまり雑談なんかはしていませんでした。収録している時は毎回、必死だったから。でも同世代の空気感が作品からあふれ出ちゃっていて。僕にはジャストフィットだけど、視聴者の人にわかるのかなって思っていました。

竹中:世代感は気にせず、投げている球は結構ありますね(笑)。

宮野:僕はすごくおもしろくて。台本を読んでいて、かの伝説のコント番組の料理講師のキャラみたいだなと思ったら「そうなんです!」と。当時、僕らが見て育ったお笑いにかなり影響された台本だなというのは感じました。シナリオ打ち合わせでも昔のお笑いやコントの話をされていたんですか?

竹中:そのコント番組の話はだいぶしましたね。

大塚:映像を見て「この流れ、天才的だよね」とか「アニメではないよね」とか。

宮野:キャラが並んでいて、1人ツッコミがいるのは「世紀末戦隊ゴレンジ●イ」の流れですよね。

大塚:知らない人が多いかもしれませんが、普遍的なものを感じていて、それをアニメで表現できたらいいなと思っていました。

岡田:僕も映像資料をいくつかもらいました。

宮野:素敵な同世代で作っている楽しい空気感がシナリオから伝わってきたので、僕も現場で入りやすかったです。でも僕にかかる比重も結構あるなと(笑)。

 

宮野さんの「おはようございます」の第一声に安心&爆笑!

――宮野さんは台本を読むまで、ここまでコメディに寄った作品だと知らなかったそうですね。

宮野:台本をもらって知るんですよ。自分のセリフ量を。それで「おかしくない!?」って(笑)。

竹中:確かに1話のセリフ量は尋常ではなかったですよね。

宮野:「これはコメディなのか、本気なのか、現場で聞くしかないな」と思いつつ、現場でもとりあえずやってみました。

竹中:「おはようございます」のひと言を聞いた瞬間、爆笑でした。

宮野:もうコントを始めるテンションでしたからね(笑)。

竹中:宮野さんにお願いするにあたって、大丈夫だろうと信頼感はありましたが、第一声を聞くまで不安はあったんですよね。でもあのひと言を聞いたら、もう後は笑っているだけでした。

岡田:あんなにアフレコで笑う現場はないですよ。音響制作で基本的に音を立てないようにしているんですけど、めちゃめちゃ笑ってしまいました。

宮野:でもキャストの女の子たちがまじめだから、こちら側は静かなんですよね。

岡田:それはそうでしょ! 収録なんだから(笑)。

宮野:たぶん僕が先輩だから、気を遣って息を殺してくれているんだけど、「テストの時はもっと笑ってくれてもいいのにな」とか「これで合っているのかな?」と思いながらやってました。

竹中:監督もまじめなので、笑ってなかったです。僕らが後ろでゲラゲラ笑っているだけで。

大塚:実際、うるさかったって言われました(笑)。

宮野:でもあの不安感がよかった気がします。ずっと「正解を出そう」と思い続けていましたから。まずこの子たち(フランシュシュキャスト)を笑わせようと思ってやっていました。

竹中:途中からは、皆さん普通に笑っていましたね。

宮野:やっぱり最初の頃は緊張しますよね。ところで、そもそも誰が考えたんですか? このマニアックな座談会を? 僕は楽しみでしたけど。

宣伝担当:皆さんが同世代で、作品内のネタでも共感する部分が多いとお聞きしたので、まず、宮野さん、大塚さん、竹中さんにお声がけして。

竹中:それと岡田さんも同世代だし、宮野さんをキャスティングしたのは岡田さんだったのでこのメンバーになりました。

宮野:そうなんですか!?

岡田:そうみたいです。

宮野:覚えてないんですか?(笑)

大塚:岡田さんに脚本を見せて、「誰かいい人いないかな?」と尋ねたら、宮野さんを勧められて。

岡田:その時に大塚さんからキーワードを出されて。「カリスマ」とか。

大塚:「スーパースター」!

宮野:ずっと言ってくれているヤツだ! 最初からのキーワードだったんですね。

岡田:イメージ的に『ユーリ!!! on ICE』のJJ(ジャン・ジャック・ルロワ)みたいな役ができて……。

竹中:あと笑いがわかる人。

岡田:それで「もう宮野さんしかいないでしょ!」と。

竹中:僕らも(スケジュールが)ハマるなら是非と。

宮野:嬉しい!

岡田:そこからスケジュールをハメるのが大変で。

竹中:スーパースターだから。

大塚:謎のオリジナルアニメにスーパースターはどうやったら出てくれるんだろうって。

宮野:オファーの仕方ももらった企画書も謎すぎて。

岡田:「アイドルもののプロデューサー役です」という内容でしたよね

宮野:そんな役でオファーがくるなんて珍しかったからやっておいたほうがいいかなって。内容は全然わからなかったですけど(笑)。

竹中:宮野さんのスケジュールに合わせて、他の方を決めていった感はありましたね。

岡田:そうですね。だから今のフランシュシュは宮野さんが連れてきたと言って過言ではないかもしれません。

宮野:そうだったんですね。他の方には申し訳なかったですが………そう聞くとプロデューサー感がありますね。

 

岡田さんが本作の音響制作に携わることになった経緯とは?

――岡田さんに音響制作をお願いした理由や経緯を教えてください。

竹中:ただの友達です。

大塚:岡田さんが独立して、dugoutという会社を設立すると聞いて、CygamesさんとMAPPA案件をお願いするようになりました。

岡田:それゆえに、一切、失敗できないというプレッシャーと日々戦っています。会社名の由来にもなっている、野球なら3割打てばいいけど、この仕事は10割じゃないといけなくて。

宮野:すごいバッターですよね(笑)。

大塚:きっかけは気が合って、仲がいいという所もあったけど、うちは結構、音響で面倒くさいことを言いがちな会社で。「すみません。ダビングもう1回やらせてください」とか。もちろんそんなことはない方がいいんですけど、より良くなるために必要だと思った時、一緒に戦ってくれるし、信頼関係もしっかりできているのでお願いしています。

岡田:ギリギリのギリでも、「ダビングやり直したい」って言うんですよ(笑)。でも、絵がおかしかったからとかではなく、「良い作品にしたいから間を詰めたい」とか「芝居の流れを良くしたいから」という理由なので、「やりましょう!」となるんです。

(C)ゾンビランドサガ製作委員会
(C)ゾンビランドサガ リベンジ製作委員会
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