アニメ『ゾンビランドサガ リベンジ』巽幸太郎役 宮野真守さん×MAPPA 大塚 学さん×Cygames 竹中信広さん×dugout 岡田拓郎さん座談会|幸太郎が歌う「Never ending saga」思わず泣ける曲に【SAGA_R:11】
11話の幸太郎歌唱の「Never ending saga」は思わず泣ける曲に
――11話で幸太郎が「Never ending saga」を歌っていますが、幸太郎が歌うことはいつ頃から決められていたのでしょうか?
宮野:歌わせたかったんですか?
大塚:2期のシナリオ打ち合わせに入った時から歌ってほしいと思っていました。
竹中:僕らはおもしろさ先行なんですよね。そこにどうストーリーと説得力をひも付けるかを考えることが多くて。僕は幸太郎を歌わせたらおもしろいんじゃないかという発想がスタートだった気がします。
宮野:僕も2期で歌いますと聞いた時、絶対にそうだと思っていました(笑)。でもモノローグみたいに気持ちを吐露している歌じゃないですか? だから、僕がまじめに歌うことでの面白さを狙ってきたかと。
竹中:でも実際、絵と音が出来上がってみると、フィルムとしてすごく良くて、逆に泣けるんですよね。
宮野:視聴者の方も、急に幸太郎の歌がモノローグのように流れてきたら一瞬おもしろいけど、僕は真剣に歌っているし。そのうち、曲の内容と幸太郎の必死さにじーんと来るんじゃないかなと思います。
大塚:2期は人間としての幸太郎を1話から描いていて、その部分もラストに向けて盛り上がってくれればいいなという想いが強かったです。
宮野:彼の心情に基づいたストーリーになっていますよね。失敗して、また復活して、なぜこれほど必死なのかも。
でもちゃんと幸太郎のやっていることがエゴだったのが良かったです。殴り書きがあったシーンとか。
きれいごとにまとめようと思えばできるけど、人間が自分と向き合うと行きつくところはある意味エゴで。聖人君子ではなくて、面白かったです。
またゾンビになったのは幸太郎のせいだけど、フランシュシュのメンバーたちも自分自身のために考えて、行動して。ゾンビだけど生きていく。そこに感動します。
大塚:僕は幸太郎に感情移入してしまうんですよね。
幸太郎を超人で終わらせたくはなくて。失敗しないことが大事なのではなく――
宮野:そうですね。
大塚:失敗しても立ち上がってリベンジする姿を描きたかったんです。
宮野:今、こういう状況下になって。世間や業界に対しても、希望の絵を見せてくれる作品になったなと。12話で見せてくれる光景は、僕もライブをする身だからこそ、希望や感動を覚えました。そしてあの終わり方(笑)。
竹中:まあまあ迷ってあの終わり方にしました。
大塚: 現実世界で起きてしまっていることのインパクトが大き過ぎて、フィクションで何を描いたらいいのか、難しい時代でもあるので。
宮野:でも最終回のあの画は、皆さんにすごい感動を与えると思いますよ。
竹中:作った時はこの状況をそれほど意図はしてなかったんですけど、何か伝わればいいですね。
宮野:でもゾンビの女の子たちが「蘇れ」と奮い立たせてくれて。すごい感動を与えてくれると思いますよ。詳しくお話できないのが残念ですが、ぜひ最終回を見てほしいですね。
1番最初に決まったのは宮野さんではなかった! では1番目に決まったキャストとは?
――もうそろそろお時間ですが、何か言い残したことはありますか?
竹中:このタイミングでなんですが、一番最初に決まっていたキャスティングは、実は宮野さんではないことをお伝えしたくて。
宮野:えっ!? 衝撃の事実ですよ! 誰なんですか?
竹中:警察官Aの吉野裕行さんだったんです。
大塚:それも脚本からあて書きで。
竹中:キャラも吉野さんがしゃべる前提で、深川さんは描いていますから。でも宮野さんも2番目ですよ。
宮野:やった! よっちんさんが1番ならいいや。大好きな先輩なので。あの人の芝居は誰にもできないですから。
大塚:僕たちも尊敬する役者さんなので。
竹中:困ると吉野さんの名前を出しています(笑)。
大塚:宮野さんも決まってからはあて書きなんです。
宮野:やっぱり!? 「あれ? 僕の口調になっている?」と思うことがありました。
岡田:特に2期はアフレコを早くやって、宮野さんの演技を聞いて、絵をできるだけ直そうと考えてましたよね。
宮野:それは嬉しいですね。「ト書きも読むんだ?」とか「SEも言うんだ?」ってなりますもんね(笑)。
竹中:あとたまに宮野さん、セリフを言えていない時もあるんですけど、それが逆に良くて、そのまま使ってしまうこともありますね。
大塚:1期でそれが凄く良かったので、2期でも「熱くなってぐちゃぐちゃっとなる芝居をください」とオファーしてみたり(笑)。
竹中:しかも宮野さん、たまに自分で笑っちゃってますよね。
宮野:だって、言えないもん! あんなテンションでまくしたてるのは!
竹中:声を聞いているとちょっと半笑いなんですよ。
大塚:それも1期で使ってます。
宮野:本当に!? 気付いてないかも?
大塚:「お前らに睡眠は必要ないけどな」と言って去っていく時、ちょっと笑っていて。アレすごくおもしろいなって。
竹中:少し見えるんですよね。アフレコの光景が。
宮野:それもリアリティですね。
竹中:普通だったら言えてない部分は録り直すんですけど、監督も含めて「いいんじゃない?」ってなるんですよね。
大塚:やっぱりドライブ感が欲しいんですよね。
最終回は様々な曲が流れ、リアルさも追求! スタッフ&キャスト全員が突き詰めたエンターテインメントを受け取ってください
――では最後に、この記事が出る頃はいよいよ最終回を残すのみとなりました。皆さんへメッセージをお願いします。
岡田:最終回ではいろいろな曲が流れますし、リアルさを求めた部分もありますので、耳でも楽しんでもらえたら嬉しいです。ぜひ最後までご覧ください。
竹中:僕は11話まで見て頂けただけで満足ですし、感謝です。12話は想像にお任せしますくらいな感じで(笑)。それがきっと正解なんじゃないかなと。
でも、気になったら見てみてください。今まで見てくださった皆さん、ありがとうございました。
大塚:この座談会をやっている時も実はまだ最終回を作っている最中で(笑)。監督も脚本家も僕たちもアニメーターの人たちも、この作品に関わる多くの人が自分自身をさらけ出しながら臨んでいます。もちろん役者さんたちも。その分「皆さんが求めていたものと違っていたらどうしよう」という不安が常につきまとっていますが、役者さんたちの素晴らしいお芝居をムダにしたくないなと思ってやっているし、自信を持って世の中に送り出せる映像になっていると思うので、ちゃんと届くんじゃないかなと思っています。注目ポイントは気合です。気合だけはどの作品にも負けないくらい、のせて届けます。まだ作ってますけど(笑)。
宮野:無事に届けられるといいですね(笑)。ここまで読んでくださったら、僕らがどういうふうにこの作品を作ってきたのか、わかってもらえたかなと思うし、いい機会になったと思います。
僕自身も初めて聞く話や想いも聞けて良かったし、それがあること自体が素敵だなと思います。真剣に作っていなければ出てこないですし、いい作品だからこそ拘っているものが沢山あります。この作品のテイストだと伝わらない事も多いかもしれませんが(笑)。
こんなぶっ飛んだ作品を、大人たちがこんなにいろいろな想いを込めて作っていることが尊いし、作品作りってそういうものだと思うし。おもしろさや感動などを突き詰めていけば素敵なエンターテインメントが生まれるんですよね。それをみんなで話せたことも嬉しかったです。
本来は表に出すことではないかもしれないけど、せっかく機会をいただけたので、みんなに少しでも伝わればいいなと思いますし、何よりも楽しかったです。いよいよ12話が放送されますが、僕個人としては終わらないんじゃないかなと。僕らのこの熱い想いは。まずはご覧になって、受け取ってください。
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リベンジ連載バックナンバー
□【01R】巽 幸太郎役 宮野真守 × 源 さくら役 本渡 楓
□【02R】ホワイト竜 役 白竜 × 二階堂サキ役 田野アサミ
□【03R】監督 境宗久 × 演出 佐藤 威 × 岡本泰知
□【04R】水野 愛役 種田梨沙 ✕ 紺野純子役 河瀬茉希✕詩織役 徳井青空
□【05R】紺野純子役 河瀬茉希 ✕ 星川リリィ役 田中美海さん✕SCOOP MUSIC 佐藤宏次
□【06R】源さくら役 本渡 楓 ✕ 山田たえ役 三石琴乃
□【07R】源さくら役 本渡 楓 ✕ 二階堂サキ役 田野アサミ ✕ 水野 愛役 種田梨沙
□【08R】シリーズ構成 村越 繁 ✕ 脚本 𠮷村清子
□【09R】ゆうぎり役 衣川里佳 ✕ キャラクターデザイン 深川可純
□【10R】監督 境 宗久 ✕ コリオグラファー JUNJUN
□【11R】巽幸太郎役 宮野真守 ✕ MAPPA 大塚 学 ✕ Cygames 竹中信広 ✕ dugout 岡田拓郎
□【12R Part.1】源さくら役 本渡 楓 ✕ 二階堂サキ役 田野アサミ ✕ 紺野純子役 河瀬茉希
□【12R Part.2】水野愛役 種田梨沙 ✕ ゆうぎり役 衣川里佳 ✕ 星川リリィ役 田中美海
復活連載バックナンバー
□【01RE】巽 幸太郎役 宮野真守
□【02RE_前編】源さくら役 本渡楓×二階堂サキ役 田野アサミ
□【02RE_後編】源さくら役 本渡楓×二階堂サキ役 田野アサミ
□【03RE_前編】水野愛 役 種田梨沙×紺野純子 役 河瀬茉希
□【03RE_後編】水野愛 役 種田梨沙×紺野純子 役 河瀬茉希
□【04RE_前編】ゆうぎり役 衣川里佳×星川リリィ役 田中美海
□【04RE_後編】ゆうぎり役 衣川里佳×星川リリィ役 田中美海
□【05RE】山田たえ役 三石琴乃
□【06RE】警察官A役 吉野裕行
□【07RE_前編】デスおじA役 かぬか光明×デスおじB役 佐藤せつじ
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□【00】宮野真守×本渡 楓
□【01】宮野真守×本渡 楓
□【02】境 宗久×深川可純×大塚 学×竹中信広
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□【EX01】佐藤宏次×山下洋介×古屋 真
□【EX02】佐藤宏次×山下洋介×古屋 真
オリジナルTVアニメ『ゾンビランドサガ リベンジ』作品情報
放送・配信情報
<放送>
TOKYO MX:4月8日より毎週木曜24:00~
サンテレビ:4月8日より毎週木曜24:30~
TVQ九州放送:4月9日より毎週金曜25:58~
サガテレビ:4月9日より毎週金曜24:55~
BS11:4月8日より毎週木曜24:30~
AT-X:4月8日より毎週木曜23:30~
リピート放送:毎週月曜11:30~/毎週水曜17:30~
<配信>
Amazon Prime Video:4月8日より毎週木曜23:15~
ABEMA:4月8日より毎週木曜23:30~
※地上波先行・独占配信
スタッフ
原作:広報広聴課ゾンビ係
監督:境宗久
シリーズ構成:村越繋
キャラクターデザイン:深川可純
美術監督:大西達朗
色彩設計:佐々木梓
3DCGディレクター:黒岩 あい
撮影監督:三舟桃子
編集:後藤正浩
音楽:高梨康治・Funta7
音楽制作:エイベックス・ピクチャーズ
音響監督:境宗久
音響制作:dugout
制作:MAPPA
キャスト
巽幸太郎:宮野 真守源
源さくら:本渡 楓
二階堂サキ:田野 アサミ
水野愛:種田 梨沙
紺野純子:河瀬 茉希
ゆうぎり:衣川 里佳
星川リリィ:田中 美海
山田たえ:三石 琴乃
警察官A:吉野 裕行
ロメロ:高戸 靖広
ラジオ情報
番組名:フランシュシュ2号の佐賀がサガであるために From ゾンビランドサガ リベンジ
放送:FM佐賀にて4月18日より 毎週日曜22:00~22:30
出演:田野アサミ(フランシュシュ2号 二階堂サキ役)
radiko:https://radiko.jp/#!/ts/FMS/20210418220000
TVアニメ第2期(リベンジ)関連Blu-ray情報
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通常版
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LIVE
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アルバム
オリジナルサウンドトラックス
(C)ゾンビランドサガ リベンジ製作委員会