夏アニメ『かげきしょうじょ!!』監督・米田和弘さん×里美 星役・七海ひろきさん 対談|元・宝塚 男役スターが感じた「初心に返らせてくれるような熱さ」【連載第2回】
元・男役スターが語る里美 星の魅力は意外なところに……!?
――では、七海さん演じる里美 星についても伺えればと思います。七海さんからご覧になってどんな女性ですか?
七海:里美 星は冬組の次期・男役トップスターで、どんな役でも暗くなる「究極のヤンデレ」と呼ばれています。ですが魅力はなんといっても、かっこいい男役なのに実は乙女チックでかわいらしいところ。私もそのギャップに心をくすぐられました。
米田:彼女を描く上で重要だと思ったのは、ある人物への想いですね。それがふいに表れる場面がこの先出てくるのですが、それを七海さんがナチュラルに演じてくださって、「よしよし!」と。ちょっと偉そうですが(笑)。
七海:いえいえ! そう言っていただけて嬉しいです。かなり緊張していたので……。
米田:本当ですか? 星の相方となる娘役トップを演じるキャストさんが、七海さんのお芝居を聞いて完全に乙女になっていましたよ。
七海:全然気づきませんでした(笑)。でも、ありがたい限りです。
――星を演じる上で、どんな役作りをされましたか?
七海:ナチュラルな雰囲気を大事にしてほしいと伺ったので、役を作り込むというよりは、自然なお芝居を心がけるようにしました。もちろん私自身とは別なので、里美 星という役のイメージを大事にしつつですが。その上で、キラキラした部分も大事にしながら演じました。
米田:いい声優さんというのは、皆さん勘がいいんです。音響監督を通して「こうしてほしい」とディレクションしたときの修正能力が高いと言いますか。七海さんも例に漏れず勘のいい方だなと思いました。そもそも、そんなにリテイクがなかった気がします。
七海:そうだったかもしれません。でも、まだまだマイク前のお芝居は難しいなと感じながらのアフレコでした。
――Blu-ray&DVD第2巻(9月29日リリース)には、スピンオフドラマの特典CDがつくそうですね。こちらでは星の学生時代が描かれると伺いました。
七海:そうなんです。男役になる決意をする前の里美 星なので、アニメ本編とは雰囲気がまた違っています。恋心のようなものも描かれるので、ちゃんとかわいく表現できるかなとちょっとドキドキしつつ、しっかり練習して演じました。
――ドラマCDでは歌唱もされたそうですね。
七海:はい。ドラマCDでは女学生時代の星がアカペラで歌うという形でした。オケが入ったものはサントラCD(※詳細後日発表)に収録されるそうです。サントラCDのほうはトップスターとしての歌唱で、実はキーが変わっています。