
この作品とともに2021年の夏が始まる——伊藤美来さん&逢田梨香子さんが沖縄の映像美に惹かれたアニメ『白い砂のアクアトープ』 声優インタビュー
スタッフの気合が伝わる映像美! リアルだけど可愛い魚にも注目
――舞台は沖縄ですが、演じるにあたって下調べや方言の勉強はしましたか?
伊藤:沖縄の雰囲気は修学旅行やテレビで見た光景を思い浮かべています。沖縄の人たちの人柄をイメージすることも大事だと思ったので、テレビで沖縄のおじいちゃん、おばあちゃんが話していた姿を思い出したりもしました。
方言は1話から出てくるので、事前にイントネーションを調べたんですが、パターンが多すぎて「どれが正しいんだろう?」と不安になって。でも沖縄出身の儀武ゆう子さんが正解を教えてくださったので問題はありませんでした。
――現場で教わりながら演じられたんですね。
伊藤:そうですね。事前に勉強したイントネーションと全然違くてびっくりしました。
――逢田さんはいかがですか?
逢田:風花はもともと岩手出身で、そこから東京に住んでいたんですけど、あることをきっかけに沖縄に飛び込むようにやってきます。そういった背景があるので、私も風花のように下調べはせず、飛び込むようにアフレコに参加しました。
――なるほど。
逢田:あ、でも水族館が舞台なので、魚について少し調べました。色々な種類がいて、中には聞いたことのない名前があって勉強になりました。
――そんな水族館のお仕事風景も見どころになるかと思います。今作を通して水族館のお仕事に対する印象に変化はありましたか?
伊藤:お客さんとして水族館を楽しむだけでは分かりませんでしたが、やはり裏側は大変なんだと思いました。お魚が快適に泳げるのは裏側のスタッフさんたちが緻密な管理をしているおかげなんだなって。水温や水質の管理だったり、餌を種類別に調整したり食べやすい方法を考えたり。演じていて、こんなに色々な工夫がされているんだと勉強になりました。
――魚は表情がないからより管理が大変そうですね。逢田さんはいかがですか?
逢田:ただ生き物が好きなだけでは続けられない仕事だと思いました。一匹一匹に目を配ることができる視野の広さと、命を預かっているという大きな責任感を持つ必要がある仕事なんだとよく分かりました。
――ちなみに、作中の魚の描写をご覧になっていかがでしたか?
逢田:風花が魚に囲まれるシーンがあるんですけど、本当に海の中のようでとても綺麗でした! 魚の描写はこの作品の魅力のひとつなので、スタッフさんたちもかなり気合を入れているんだと伝わりました。
伊藤:私も映像を見て本物の水族館に来ているような気分になりましたし、スタッフさんたちの魚に対する愛が伝わってきました。魚たちの模様や目の動きまで描き込まれていて、リアルだけど可愛く仕上がっているんですよ。本当にこの作品の大きな見どころだと思います。
――少し話は逸れますが、沖縄といえば数々の名物料理やお土産があります。おふたりはなにか好きなものはありますか?
伊藤:修学旅行で沖縄に行った時、紫芋を食べてすごく美味しいと思いました。その後のお土産選びも名産だらけですごく悩んだ思い出があります。あ、あとアフレコ中、チャンプルーが美味しそうだなとすごく思いました(笑)。
逢田:私は沖縄の物産展にたまに行くんですけど、海ぶどうや黒糖、ミミガーをよく買っています。家ではチャンプルを作ったりも。
――海ぶどうですか! なかなか渋いチョイスですね。
逢田:そうですね(笑)。でも、アフレコで儀武さんとお話した時、沖縄の家庭に海ぶどうが並ぶことはまずないと聞いてびっくりしました。そんなに頻繁に食べるものではないらしいです(笑)。