『進撃の巨人』残酷な世界の中で戦う兵士たちの強い覚悟がある名言まとめ|名シーンと共にご紹介します!
諌山創先生の大人気漫画『進撃の巨人』。2009年10月号の『別冊少年マガジン』で連載開始され2013年4月からアニメ化。そして、2021年5月号で最終連載、最終巻の単行本が6月9日に発売され完結し大きな話題となりました。10年に渡って制作されたアニメが2023年に完結し、その後も変わらず愛されている作品です。
そんな『進撃の巨人』の物語にはたくさんの兵士が登場し、過酷な状況の中それぞれの大義を掲げながら苦渋の選択をしていきます。時に真実を知らない方が幸せだったのではないかと思ってしまうくらい残酷なことも。そんな環境下でも調査兵団のキャラクターたちは巨人と戦い、真実を追い求め王政を覆す革命を起こし、世界を相手に争うなど自由と探究心を忘れませんでした。
非情な環境にいる兵士たちの厳しくも強い覚悟ある言葉は、自分を見つめ直すきっかけを与えてくれます。大義を持って争うことは、果たして正義なのか、悪なのか。様々なの事情や育った環境に左右されていないかなど…… また会話に注目することで、そのキャラクターの過去や考え知ることができより物語が楽しめます。
そこで本記事は、屈強な精神を持つ調査兵団(エレン、ミカサ、アルミン、リヴァイ)のキャラクターの名言を場面と共にご紹介!
一部ネタバレあります。
【エレン編】 巨人を殺戮したい少年から巨人と人類の未来に迷う大人へ変化する主人公
「駆逐してやる!! この世から…一匹…残らず!!」(コミックス1巻 2話)
幼少期のエレンの言葉です。巨人の襲撃によって潰れた家に挟まった母を助けようとしましたが、子どもの力では大きな柱を動かすことが出来ず……兵士のハンネスに担がれてエレンとミカサは助かりますが、目の前でエレンの母は巨人に食べられてしまいます。母を亡くした辛さと悔しさ、弱くて無力な自分へ嫌悪からこの台詞を言います。
この言葉からエレンと調査兵団の物語が始まります。大切な人を奪われた側の人生の選択。自身の正義と大義ある戦争の『進撃の巨人』のテーマを感じられる言葉です。
「いいから黙って 全部オレに投資しろ!!」(コミックス5巻 19話)
巨人化できる化け物と認知されているエレンの身柄を、憲兵団か調査兵団のどちらに引き渡すかの裁判の時にエレンが言った台詞です。社会的権力を持つ者が権力を振りかざし裁判の話が進まないことを理解したエレンは怒りに任せて思っていたことを全て言ってしまいます。
その後さすがに言い過ぎたと後悔した次の瞬間、リヴァイの暴行が始まります。痛みという教訓をリヴァイはエレンに与え、調査兵団への入団できるように演出していたのでした。
「お前と同じだよ」(コミックス25巻 99話)
マーレにてエレンが4年ぶりにライナーと再会したときの言葉です。マーレのパラディ島宣戦布告の宣言中に地下でエレンとライナーは話します。時代や環境、教育などで幼少期から知らず知らずのうちに戦争に巻き込まれてしまったライナーのことをエレンは仕方なかったと言いました。そしてまたエレン自身もライナーと同じように戦争に巻き込まれたから、これからマーレに襲撃するのだと伝える緊張感あるシーンです。
「オレがこの世を終わらせてやる オレに力を貸せ」(コミックス30巻 122話)
エレンが始祖ユミルを抱きしめながら言った言葉です。ジークは生殖能力を奪い全ユミル民の全滅を望み、エレンは巨人という奴隷からの解放を望んでいました。始祖ユミルは二千年前から巨人能力が兵器として使われている苦しみと戦っていました。そしてエレンはユミルの民の自由のため“地鳴らし”を決行します。
【ミカサ編】 どこまでもエレンを思い、常に寄り添う強き兵士
「戦わなければ 勝てない…」(コミックス2巻 7話)
ミカサが幼少期、エレンに助けられた時に学んだこと。ミカサが強い戦闘力を保っていられる精神性、ミカサの全てがこの言葉に詰まっています。ガスの補給所が巨人だらけになってしまい絶体絶命の104期メンバーを奮い立たせた残念な言語力のミカサの演説の台詞です。
アルミンからエレンの死を聞かされ、いつものように冷静ではいられないミカサ。家族を失った過去と今、死んでも構わないと思いかけますが……それを阻止するのもまたエレンの存在でした。ミカサにとっていかにエレンが重要な人かがわかります。
「…私に マフラーを巻いてくれて ありがとう」(コミックス12巻 50話)
エレンは母を食べた敵である巨人を目の前に巨人化できず、何もできない自分に呆れ悲しみ失笑してしまうシーンです。そんなエレンの姿を見たミカサは今までエレンにしてもらったお礼を言い、無力ではなく助けられたことがたくさんあることをこの台詞で伝えます。ずっと一緒に育ってきたエレンとミカサ。お互いの様々な感情が入り混じった、残酷な世界の美しい部分です。
「ごめん できない」(コミックス34巻 138話)
ミカサが激しい頭痛に襲われながら見た存在しない記憶。全てを投げ出してエレンと2人でひっそり暮らしているシーンです。エレンは死んだらこのマフラーを捨てて自分のことを忘れて自由になって欲しいとミカサに伝えます。しかしミカサの答えは……この言葉です。どれだけ突き放されたことを言われてもエレンを忘れられない、忘れたくないというミカサの強い愛が詰まった一言です。そして最後はミカサ自らエレンに立ち向かう選択をします。
【アルミン編】 変わりゆく世界に翻弄される、賢い兵士
「私はとうに人類復興のためなら心臓を捧げると誓った兵士!! その信念に従った末に命果てるなら本望!!」(コミックス3巻 11話)
アルミンは自分が臆病者で足手まといだと思い込んでいましたが、エレンとミカサに頼られていることがわかり自分自身の殻を破るシーンです。エレンが巨人化できることを知り、化け物なので処刑されかけますが、アルミンのこの演説で3人はギリギリ命を奪われずに済みます。
兵士としての覚悟と非凡な発想を組み合わせ、エレンを生かし作戦実行できました。
「何かを変えることができる人間がいるとすれば その人は きっと大事なものを捨てることができる人だ」(コミックス7巻 27話)
団長が選択した結果を揶揄したジャンにアルミンは選択する難しさを説いたシーンです。賢いアルミンは団長が仲間の命を切り捨てる決断をしたことを理解していました。人間性を捨て去り歴史を変えてきた団長のことを尊敬し、アルミンはこの言葉を言います。
その後アルミンはライナーとベルトルトからエレンを奪還するときに嘘を付き(コミックス12巻49話)素直さを捨て、銃で敵を打ち(コミックス14巻58話)人らしいの心を捨て、超大型巨人と戦うため(コミックス20巻82話)命を捨てます。
【リヴァイ編】 非情な判断を下すのも人のため、熱い心を持つクールな兵士
「約束しよう俺は必ず!! 巨人を全滅させる!!」(コミックス3巻 特別編)
人類最強と言われている戦闘能力が非常に高いリヴァイ兵長の言葉です。普段口調は荒めですが、真の心は部下思いの人情ある性格。瀕死の部下にこの言葉をいい、人類の役に立てたのだと安心させ眠らせたいと思っていることがわかる優しい台詞です。
「お前は間違ってない やりたきゃやれ」「だから…まぁせいぜい… 悔いが残らない方を自分で選べ」(コミックス6巻 25話)
リヴァイが過去から得た教訓の言葉です。仲間を信じるか自分を信じるか、決めるときに結果は経験則があっても誰にもわからない。このことをエレンに伝え、苦渋の決断をさせます。エレンはリヴァイ班を信じ作戦を成功しましたが……結果として選択を悔いることになってしまいました。
「俺は選ぶぞ 夢を諦めて死んでくれ」(コミックス20巻 80話)
獣の巨人の襲撃に合うエルヴィン団長、リヴァイと新兵調査兵団たち。窮地の状況でも子どもの頃から追い求めていた巨人の謎を目の前にエルヴィンの知識欲は膨れ上がります。獣の巨人と戦わずエレンの地下室に行きたいとエルヴィンから伝えられたリヴァイの回答がこの言葉です。リヴァイは死んでいった仲間を選び、団長であり続けたエルヴィンの最後を選択します。さらに獣の巨人を仕留めるとエルヴィンに約束するのでした。
「心臓を 捧げよ」(ミックス33巻 132話)
エレンを止めるために飛行艇を飛ばそうとしますが……飛行艇は襲撃によって燃料タンクに穴が開いてしまったので溶接する時間が必要です。差し迫る“地鳴らし”。飛行艇を飛ばすまでの時間稼ぎを死覚悟でハンジが請け負います。団長である覚悟とけじめをつけようとするハンジにリヴァイは最初で最後のこの敬礼を言います。
さいご
『進撃の巨人』の4人の兵士に焦点を当て、名言と場面をご紹介しました。キャラクターが発した言葉に注目すると、ストーリーだけでなく過去の経験や育った環境の背景も知ることが出来て面白いですね。
平和な日常を過ごす私たちは命がけで巨人や世界と戦う精神力を想像する難しいと思います。しかし『進撃の巨人』を読んで、世界で起きている戦争や歴史的な紛争などを考えるきっかけになるのではないかなと感じます。話し合うだけでは解決できない問題性や歴史を学んできた環境、子どもの頃の経験から人の思考は作られるのだなと改めて考えさせられます。何が正義で悪なのか、これは表裏一体で見ている角度で変わってきます。終わりのない争いが現世でも起きている原理を少なからず理解することができるのではないでしょうか。
今回ご紹介できなかったキャラクターの名言はたくさんあります。好きなキャラクターからでも場面からでも物語を追うだけでない違う視点で見ると、新しい角度で何度でも楽しめる作品ですよ。自分の好きな名言を探しながら読み返して、見つけてみてくださいね!
【文/杉村美奈】
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