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『精霊幻想記』EDテーマ曲「Elder flower」大西亜玖璃インタビュー

夏アニメ『精霊幻想記』EDテーマ曲「Elder flower」大西亜玖璃さんインタビュー|毎回ちょっと違う私を見てもらいたい

TVアニメ『精霊幻想記』のEDテーマ曲「Elder flower」が8月4日にリリースされた。表題曲は、これまでのかわいくて元気な彼女とも違う、クールでカッコいいテイストの楽曲になっている。カッコよくダンスを決めたMVでのエピソードや、デビューシングルを彷彿とさせる爽やかでかわいらしい両A面となるもう1曲の「初恋カラーズ」についてなど、たっぷりと話を聞いた。

 

 

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ファンの方に寄り添える存在になりたい、そんな思いを込めた表題曲

ーー「Elder flower」のMVが公開されたときのファンの皆さんの反応を見ていましたが、カッコいいという感想が多かったですね。

大西:言われ慣れていないので新鮮でした。みんながびっくりしている様子がすごかったです(笑)。

ーーデビュー時のインタビューでアニメ好きだったことも話されていましたから、アニメタイアップは嬉しかったのではないですか?

大西:めちゃめちゃ嬉しかったです。しかもエンディングだけ流れるわけではなく、アニメの終わりからイントロが流れ始めるので、作品の一部になっている感じがして良かったです!

ーー本編にかかってイントロが流れるのは、いわゆる『シティーハンター』が有名ですが、とてもインパクトがありましたね。

大西:あのイントロは、こういうふうに使われることを想定して作ったというのを聞きました。この曲が流れ始めるところで「今週も終わっちゃうのか、来週も楽しみだな」と思ってもらえるような曲にしたいという話もされていたので、見たときは「こういうことか!」って思いました。ワクワクしますよね。

ーー曲はhisakuniさんが作っていますが、受け取ったときはどう思いましたか?

大西:私のイメージとアニメのイメージを合わせて作ってくださったと聞いていたんです。「Elder flower」の花言葉に「苦しみを癒す」というものがあるんですけど、アニメだったらヒロインたちが主人公のリオの苦しみを癒す存在になっているし、私もアーティスト活動を通して、苦しみを癒すまではいかないですけど、ファンの方に寄り添えるような存在になりたいという想いがあるので、この歌を歌えることがありがたいなと思いました。

ーーそういう場合、レコーディングでは、どこを意識して歌うのでしょうか?

大西:今回は、レコーディング直前に原作小説を読んで、誰が見てもワクワクするようなカッコいい作品になるんだろうなぁというイメージがあったので、作品に対する意識が強かった気がします。でも、レコーディング中は何度も繰り返し歌うので、このフレーズはこうやって歌ったほうがファンの方にも気持ちが伝わるかなとか、いろいろ考えながらレコーディングしていました。

ーー今後はライブで歌う機会もあると思うので、比重の置き方はその都度変化するんでしょうね。

大西:そうですね。ライブでは私の視点でも歌えますから。

ーーEDアニメーションの話ですが、絵の感じでは、アイシアとか綾瀬美春の目線も感じました。アイシアが歌っているような演出もあったので。

大西:そうでしたね。ただ今後はたとえば楠木ともりちゃんが演じるラティーファが出てきたり、話数によってヒロインが替わっていくので、いろんなヒロインによって、この曲の視点も変わってくるのかなと思っています。

ーー楠木さんとは『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』で一緒ですが、EDテーマを担当している話もしたのですか?

大西:Vチェック(※アフレコ前にキャストに渡されるアフレコ用の映像を見て予習/確認すること)のときの映像に私の歌も入っていたみたいで、聴いたことがある声だけど誰だか分からないなと思っていたらしいんです(笑)。それで、やっと気づいたタイミングで「あの曲、亜玖璃が歌ってる!?」みたいなLINEが来て、「そうだよ。よく気づいたね」って。「歩夢と全然違う声だからびっくりした」って返信が来たので、「まだ誰にも言っていないから内緒だよ」というやり取りはしました。でもキャストには首藤志奈という友だちもいるんですけど、志奈からは何も届かなかったので、たぶん気づいていなかったと思います(笑)。

ーー普段話している声とかユニットで歌っていた声ともまた違っていたのでしょうね(笑)。レコーディングの思い出などはありますか? 

大西:こんなに声を重ねて歌ったりすることも初めてだし、ここまでハモりに力を入れることもなかったので新鮮でした。サビに《Elder flower きっと》のところもすごく声を重ねていますし。

ーー力強いボーカルというのも新鮮に聴こえました。それにすごく気持ち良さそうに歌っているなと。

大西:確かに力強く歌うこともあまりなかったので、挑戦ではありました。ただ、あまり力強くなりすぎても私っぽくないのかなと思って、寄り添うとか優しさも大事にして、そこはちょうどいいバランスになったなと思います。それにキーもそんなに高くはなかったので、歌いやすかったです。

ーー歌詞で、作品とリンクしているなと思ったところはどこですか?

大西:サビの《寄り添いたいの ずっとずっと》あたりは、作品ともすごくリンクしているところだと思います。主人公のリオに突然、事故で死んだ大学生の天川春人の記憶が蘇ってくるんですけど、その記憶があることで苦しんでいるときがあるんです。でもそれを人に伝えたところで、何言っているの?ってなると思うんですけど、言葉で伝えられなくても、寄り添っている女の子たちは何かを察して、重いものを抱えているリオを支えたいという気持ちになるんですね。そこはすごく合っているところだなと思いました。

ーーダンスも多かったMVの感想を教えてください。

大西:ダンスシーンから撮り始めたのですが、練習はしていったものの不安でした。カッコよく決めることにまだ恥ずかしさがあるのかな? そんなカッコ良くないのにカッコいいことをしているのはどうなんだ?って思っちゃう自分もいたりして(笑)、練習のときもすごく緊張していました。

ーー照れが出ちゃうのが一番ダメなので、そこはなかなか難しいかもしれないですね。

大西:そうなんです。だから家でやると余計よく分からなくなっちゃって……。でもフリだけはきちんと覚えて行ったんですけど、やっていくうちにダンスの先生から「いい感じ!」と言ってもらえるようになって。あとは一緒に踊っていたダンサーさんも優しく教えてくれたので本当にありがたかったです。それで「間違えていないんだ!」と自分で思えるようになったので、なんとか撮り終えることができました。

ーーカッコいいMVになっていたと思います。余談ですが、主人公のリオが前世と現世の記憶を持っているのを二面性とすると、大西さんは、普段の自分とステージに立っている自分とで差はあったりしますか?

大西:意外と表に出ているときのほうが素なのかなと思います。こうやってインタビューを受けているときとかは緊張しちゃうんですけど、ステージとか前に出ているときのほうが緊張していなかったりするんです。キャラクターを背負っているときとかも緊張するんですけど、ネットサイン会とかをやっているときは完全に素で、実家にいるみたいな感じなんですよ(笑)。

デビューするときはガチガチに緊張していましたけど、こうやってデビューを喜んでくれる方がいっぱいいて、家族みたいな味方がいっぱいいると思えてからは、より素になったのかなって思っています。

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