真島ヒロ先生原作のアニメ『EDENS ZERO』ピーノ役 井澤詩織さん&ホムラ役 青木志貴さん対談インタビュー|ホムラはギャップが魅力であり、難しさ。ピーノは人間とロボ感の間を意識
初共演で井澤さんは事前に青木さん情報をチェック!? ホムラは演じるのが難しく、負担も大きいキャラ!?
──では井澤さんから見たホムラと青木さんのお芝居は?
井澤:青木さんと共演するのは今回が初めてなので、事前にYouTubeチャンネルもチェックして。
青木:本当ですか!?
井澤:猫ちゃんを飼っているから猫の話題をとっかかりに仲良くなれそうだなと。
青木:嬉しい!
井澤:でもアフレコ中にそれほどお話しできる機会がなくて。だから今日の取材をきっかけにもっと仲良くなりたいなと。合間を縫って「どう呼ばれたら嬉しいですか?」など聞いてみたりして(笑)。
それはパーソナルな部分ですが、お芝居の面ではクールさとコミカルな部分のギャップや「ゆえ」の言い方とか、すごく難しそうで、私だったらあんまりやりたくないなと思ってました(笑)。だから上手に演じられていてすごいなと。
青木:めちゃめちゃ時間がかかりますけど。
井澤:私と一緒の時はほぼリテイクなしでしたよね。
青木:1回目の収録ではすごく時間がかかって。
井澤:キャラが固まるまではしょうがないですよね。ホムラは強いけど愛らしいという相反するイメージを成立させつつ、お色気も担当しているので、おいしいけど負担が大きいキャラですね(笑)。
──ホムラの登場で、逆にレベッカの負担が軽くなったかも。
井澤:確かに。
──ここまで振り返った感想と印象に残ったエピソードをお聞かせください。
青木:15話でホムラの本物とニセモノが対峙するシーンがありましたが、ニセモノとわかるまでホムラが敵じゃないかとミスリードっぽく思わせたいとのことで、シキと仲間になったといえど、仲良くしたり、親しい感じは出さず、淡々と接してくださいというディレクションを最初にいただいていました。
そしてニセモノが登場して、本物のホムラはいい子だったとわかるまでは個人的に悩みながら演じていました。本当に仲間なんだとわかった瞬間は気持ちが楽になったし、やっとシキたちとちゃんと接することができるんだと思えました。
また1人で本物とニセモノを演じていたので、ワケのわからない掛け合いもあって(笑)。それも含めて15話は印象深いです。
井澤:ピーノの当番回は5~6話と序盤でしたが、13話からのデジタリス編ではアバターが人間っぽくなっていたのが印象的で。
事前に鈴木(勇士)監督から「デジタリス編のピーノはかわいいよ」と言われていたし、原作でも確認はしていましたが動く人型ピーノを見て「少し夢が叶ってよかったね」と我が子のように嬉しかったです(笑)。
セリフはなかったけど、ガラスに映った人型のアバターを見て、嬉しそうにしていたシーンはキュンとしました。
ピーノを演じる時は人を演じる時とは違う方法。無意識にやってしまうこととは?
──収録時の印象的なエピソードを教えてください。
青木:分散収録の形で最初の頃はワイズ役の手塚(ヒロミチ)さんと一緒のことが多かったんですけど、後半ではシキ役の寺島拓篤さんと一緒になることが多くて、女性キャラを演じるキャストさんとはあまりご一緒できていないのが残念です。
井澤:私は人を演じる時とはやり方を変えています。ブレスの取り方も、人を演じる時は息を吸えるところも、意図的にあまり吸わないでしゃべっていて。そのため上から下までのキーの範囲が狭まってしまうこともあってか、なまることがよくあって。
「ワイズさん」と呼び掛ける時、「イ」の部分だけ上がるイントネーションになっているらしくて。自覚はなくて、そこでリテイクが出ることが多いので、呼吸法をマスターしていきたいなと思っています(笑)。
また人間っぽくないけど、不自然ではない感じにしゃべるように試行錯誤しながらやっている最中です。
──小動物を演じることが多い井澤さんがそこまで考えながらやられているということは難しい役なんですね。
井澤:動物とロボットではやっぱり違うんですよね。あと個人的には釘宮(理恵)大先輩が演じられているハッピーという絶対的なマスコットがいるので、その隣りにいても恥ずかしくないように頑張ろうと思いながら演じています。
──ご自身が演じるキャラ以外のお気に入りキャラクターは?
青木:何人かいて、一番好きなのはシスターです。あとはヴァルキリー、そして見た目が趣味なのがジャスティスで、クールな男子キャラはめっちゃツボです。
井澤:私はハーミットが好きです。ビジュアルも好きですが、彼女もまたかわいそうで。この作品ではかわいそうなキャラはとことんかわいそうなんですよね。
彼女が心を開くまで時間がかかるし、思わず応援したくなります。そして彼女を苦しめ、心を閉ざすきっかけになったミュラーはこらしめてやりたいです。
──ちなみに他のキャストさんや監督へのインタビューでもピーノ人気が高くて。鈴木監督がお気に入りキャラにピーノを挙げていましたし、シキ役の寺島拓篤さんも「幸せになってほしいなと思っています」とおっしゃっていました。
井澤:幸せを願われているとは(笑)。ピーノはおいしいキャラですよ。そもそも真島先生もピーノに愛情を注いでくださっているので、ラッキーです(笑)。
青木さんの冒険はピンチを乗り越えた舞台。井澤さんは限定メニューに挑戦!?
──ご自身にとって最近、冒険や挑戦したなと思ったことは?
青木:先日、出演させていただいた舞台で、スタッフさんの中に陽性反応が出た方がいて、稽古が中止になってしまって、通し稽古がないまま本番を迎えることになって。本番になるまで、衣装が動きにどう干渉するのかもわからなくて不安でしたが、何とか千秋楽まで演じることができたことが冒険であり、挑戦でした。
井澤:大変だったね。それに比べたら私のエピソードはしょぼいんですけど(笑)、私は食の好みが極端で、ファストフードでよくある期間限定メニューはスルーしていつも同じものを食べているんですけど、先日、ロッテリアのエビカツバーガーを食べました。
青木:普段は何を食べるんですか?
井澤:テリヤキバーガーかハンバーガーですね。
青木:めっちゃわかる! 自分も基本的にいつも同じメニューしか食べないし、挑戦しないタイプで。1回試しに食べてみよう!
──前回、ワイズ役の手塚さんにインタビューした時にお二人へのメッセージと質問をうかがいました。
アニメ『EDENS ZERO』ワイズ役・手塚ヒロミチ インタビュー
井澤・青木:(手塚さんからのメッセージを聞いて)嬉しい。
──そしてお二人への質問は「ワイズのことをどう思いますか?」です。
青木:自分はチャラチャラしたキャラがあまり好きではなくて。でもワイズの重い過去を知って、認識が変わりました。またボケキャラが多い中で貴重なツッコミ担当で、回し役とも言える大切な存在だなと思っています。
井澤:ワイズはそろそろ髪型が変わって、今まで以上にイケメン度が上がるので、女性ファンが更に増えるんじゃないかなと。あと個人的に機械に強い男性が好きなので、チャラいところはあるけど、頼りになるキャラだと思います。
青木:この時点ではアーセナルを装着した姿を見ていないので、楽しみです。