2021年9月後半の総括(おじいちゃん・おばあちゃん)|青山吉能『みずいろPlace』#32
山口のおじいちゃん・おばあちゃん
そして、母方の祖父と祖母、「山口のおじいちゃん・おばあちゃん」のお話。
この呼び方の由来はもうそのまんまで、山口に住んでいるおじいちゃん・おばあちゃんです。地名+おじいちゃん、という呼び方、結構主流らしいですね。
熊本と山口というのはそれはそれは絶妙な距離でした。近いわけでも、はたまた遠いわけでもない。
夏になると、上の姉兄たちがこどもたちだけで新幹線に乗って、山口のおじいちゃんたちの家に旅に出かけます。
リアルに指をくわえてみるだけだった末っ子よぴぴは、それが羨ましくてたまりませんでした。まあいざそれが許される年になったら行きたくないとギャン泣きするんですが。
山口のおじいちゃんのおうちは、THE・おじいちゃんちといった風で、周りにはな〜んにもない木造平家建て。ドアをあけるとカランコロンとなにかが鳴って、あのTHE・田舎のおうち特有の香り。
しかし、大の旅行好きでインドネシア語も堪能なおじいちゃんちには、不思議な楽器や置物がたくさんおいてありました。多分ドアのカランコロンもどこかの国のなにか。
見た目は日本の普通のおうちなのに、扉を開けると日本人形ではなく各国の謎のお面がたくさん飾ってある、ちょっぴりへんてこなおうちでした。
そしておじいちゃんは工作が得意で、おばあちゃんは縫い物が得意でした。
当時シルバニアis人生だったわたしに、なにか特別なことがないと買ってくれなかった母のことをおじいちゃんたちに言ったら、なんと手作りのシルバニア用ベッドと布団が届いたのです。
世界に一つだけのオリジナルベッドに、サイズぴったりのかわいいパッチワーク。
本当に嬉しかったなあ。
熊本で行われたライブツアーにも来てくれたんです。いつも同じDVDを繰り返し繰り返し観て応援してくれていて、いつか直接観せてあげたいと思っていました。
それが叶ってとても感慨深かったです。
何度か東京にも遊びにきていて、スケジュールがあう姉兄たちはおじいちゃんたちとご飯に行ったり美術館に行ったり・・・。
しかしおじいちゃんはもう足腰が悪く、このコロナ禍ということも相まって、大好きだった旅行に満足に行けなくなってしまいました。
会うたびになんだかちいちゃくなっていくおじいちゃん達。
たまに電話で話しますが、あと何度会えるんだろうと考えてしまうと、きゅっと胸が詰まります。
ああ。
会いたいなあ。
ファミリーシックです。
家族のことを考えるといつだって涙が止まりません。
話だってあわないことが多いし、説明も面倒だし、でも、ひとりじゃないという証がたしかにあるという安心感はなににも変えられません。
情緒の乱れはお月さまとともにあります。わたしはだいたいコラムの執筆を真夜中に行なっているので、いまは色んな心のコップがたぷたぷで、少し触れただけで溢れかえってしまいます。
溢れた先にあるものが美しい。わたししか見ていないわたしを見逃さないで、しっかりと向き合っていくことがこのコラムの行き着くところです。すごく疲れますけど。
しかもこれ、お月さまのいない真昼間に更新されるんだよな〜とも思っていますがもうこの時点で3000字を超えているので後戻りはできません。
そうそう。
実は、わたしの小さな夢に、「かわいいおばあちゃんになること」という壮大なものがあります。2、3年後の見通しも経っていないのに50年後の目標はあるんですね〜
孫の授業参観で、「○○のおばあちゃんってなんかかわいいよね〜」と、言われたいのです。なんかよくわかんなくていい。なんかがいい。
おばあちゃんにはおばあちゃんにしか出せないキュートさが存在します。年輪が重なり、味わいが出てくると思えば、年をとることもそんなに悪くないと思えます。
そのためにかわいくて健やかに豊かな人生を送っていかなくては。
今日もおじいちゃんとおばあちゃんに愛を込めて。
大好き。
それではこの辺りで終わります。
さようなら。
青山吉能
>>青山吉能『みずいろPlace』へのメッセージはこちらから
>>青山吉能 公式Twitter
>>青山吉能 公式Instagram
>>青山吉能の可能性に挑戦!
>>青山吉能と前田佳織里 金曜日のしじみ
>>青山吉能さんが小野真美役で出演決定!『プラオレ!』はこちら
企画協力:81プロデュース
編集担当:川野優希