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『メガトン級ムサシ』レベルファイブ代表取締役社長・日野晃博インタビュー

『メガトン級ムサシ』レベルファイブ代表取締役社長・日野晃博さんインタビュー|往年のロボットアニメをリスペクトしながら現代に! 語り継がれる衝撃的な展開でお茶の間も唖然!?

たくさんのパイロットとロボットが登場する魅力

ーー『メガトン級ムサシ』のターゲット層はどのあたりを想定されているのでしょうか?

日野:これまで子供向けの作品を多く作ってきましたが、今回のターゲットは違います。3話までだと楽しめると思うんですが、お子さんに見せても大丈夫かな? という所もでてきますね(笑)。もちろん最終話まで楽しんで観られるとは思いますが。

でも実際には、上の世代の人たちや昔ながらのロボットファンもそうですし、やっぱりティーンエージャー、中高生くらいの王道の昔ながらのロボットものをあまり摂取したことのないような人たちに見ていただいて、ヒーローとしてのロボットのかっこよさや、爽快感、こんなに元気づけられたりするんだなっていう感覚を体験してもらうことができたらなと思っています。

ーーそこは日野さんが“ロボットもの”に挑戦し続ける理由に繋がっているような気がします。

日野:挑戦し続けるって言えるほど作っていませんけどね(笑)。でも、いつかはそういうのを作ってみたいなって思っていて、準備して発表してから5年もかかってしまいました(笑)。でもいい作品になったと思っています!

ーー今回もアニメとゲームで展開されていますが、この方針は最初から想定されていたのですか?

日野:今回はゲームを先に作っていて、同時にアニメのパイロットフィルムも作っていてクロスメディアで展開する予定でした。今まで何度も失敗したのは、「アニメはできたけど、ゲームはまだです」というパターンです。

なので今回は10月にアニメが始まって、最大限に盛り上がり始める11月にゲームを出すというタイミングを合わせました。とにかくゲームが完成しないといけないので時間がかかりましたね。

アニメだけだと1年半くらいあれば完成できるかなと思うんですけど、やっぱりゲームも作らないといけないので時間が少し過ぎてしまいましたね。でも今回はゲームとアニメのタイミングをしっかり合わせて作ることができました。

ーーゲームも好評なようで、『ダンボール戦機』のような懐かしい要素も含まれていました。

日野:『ダンボール戦機』のようなカスタマイズ性もありつつ、ハクスラゲームの要素もあり、また何回もダンジョンに入ってより強いレジェンダリーアイテムを取るとか、パーツを揃えて自分なりのロボットを作るとか、そういうのが楽しくできるようになっています。

ーー日野さん自身がいろんなゲームをプレイされているので、現在の流行も感度良く取り入れながら『メガトン級ムサシ』に落とし込んでいったのかなとも思うんですが。

日野:僕自身、ゲームが大好きで、ずっとゲームばっかりやっています。ゲームの細かいところはそこが得意なクリエイターたちに任せているんですが、触り心地とかゲーマーとして「この動きは良くない」とか、大局的なところは「直すまで許さん!」みたいなときもありますね(笑)。

僕もゲーム好きなので、作品の大きな方向性はこだわりがあって、自分でもそういうところはうるさいと思いますし、うるさがられているんだろうな(笑)。

ーー(笑)。ターゲットは従来のロボットファンや、その熱さを体感していないようなティーンの人たちというお話がありましたが『メガトン級ムサシ』全体で目指しているものなどありますか?

日野:やはりヒーローとしてのロボットです。“ロボットもの”って基本的にはSFなので小難しいものを語ったり、人間の思想みたいなものを作品の中で表現したりして、若干視聴難易度が高かったり、理解することが難しめの作品もありますよね。

今回のアニメ版の『メガトン級ムサシ』は、後半に行くにつれて複雑になったりもしますが、毎回気持ちいい部分は必ず入れています。その3分間は繰り返してでも見たい! ってなるような所を必ず作ってあります。毎週気持ちよさを感じられて、毎週元気づけられるようにしています。「今日もなんか『メガトン級ムサシ』を見たらスッキリしたね!」って思ってもらえるように作ったので、そこは他の作品よりも一歩踏み込んでいるところかなと思います。

ーー確かに3話まででもそれ感じました。困難な問題を「気合でなんとかしてやるぜ!」っていうところだったり……(笑)。

日野:主人公の性格設定なんてハッキリいうと旧世代のものですからね(笑)。でも、その旧世代の主人公的な性格がすごくポイントで。ガキ大将というか、不良でぶっきらぼうなんだけど、奥には正義があるし、弱い者いじめはしないかっこいい漢の番長像。

あえて古いキャラクター設定を表現してみるのも面白いかなと思ったんです。

ーー喧嘩をしまくるし、長ラン(丈の長い学生服)を着たライバルもいて、そして世話焼きの幼馴染もいて(笑)。

日野:古い不良モノの図式です(笑)。

ーー逆に今やると新しい気もします。

日野:最近では『今日から俺は!!』がリメイクされてすごく流行っていて、「だったらムサシもいけるよね」ってみんなで話していました(笑)。

ーー(笑)。登場キャラクターが多いですがそれは商品展開なども視野に入ってるのですか?

日野:ほとんど意識していません。それよりも群像劇として表現したいことがあったんです。かっこいい男の子がロボットに乗って戦う、可愛い女の子がロボットに乗って戦う、クールな子、暗い子、どのパターンでも面白いと思うんです。ロボットはヒーローなんだけど操縦する人によっていろんな闘いを見せてくれるじゃないですか。

ロボットをただの変身ヒーローではなく、操縦する人によっての違いを表現したかったので、登場人物をいっぱい作ってキャラクター達がいろんなロボットの乗り方をする所を見せたかったんです。多様なかっこよさが生まれて、その違いが表現されているところが見所のひとつじゃないかなと思っています。

ーー『スーパーロボット大戦』でパイロットを乗り換えることができるようなイメージですか?

日野:『スーパーロボット大戦』と同じように『メガトン級ムサシ』でもパイロットを好きに変えられるんです。ムサシに女の子を乗せたりもできるんですよ。なので登場人物が多いのは群像劇を作るためです。

ロボットを扱う人たちのいろんな姿を描くためにひとりの主人公がひとつのロボットにずっと乗っているのではなく、いろんなパイロットとロボットが出てくることで生まれるかっこよさのバリエーションを表現したいなっていう思いがあります。

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