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- 阿部裕華
- アニメ・音楽・映画・漫画・商業BLを愛するインタビューライター
ーー杉田さんが日本語吹替を担当するキンゴも初心者にとっては取っつきやすいキャラクターの一人だと感じています。壮大なヒューマンドラマの中のコメディ枠として貴重な存在でした。そんなキンゴの「ここがヒーローである!」と感じたポイントを教えてください!
杉田:ヒーローって自分から名乗るものではなく、結果によって後世で得られる称号だと思っています。そういう意味で、よどんだ空気や板挟みになった状況で、場の空気を和らげる彼の立ち振る舞いが後々「ヒーローだったよね」と言われるのではないかと思いました。
また、「エターナルズ」のメンバーで人類と積極的に絡む登場人物があまりいないんですよ。その中でキンゴはボリウッド俳優として積極的に人類と関わっている人物です。
ーー人類と積極的に関わっているのはキンゴとセルシ(演:ジェンマ・チャン)くらいですもんね。
杉田:そうなんです。「エターナルズ」であることは人類に絶対に隠さなければいけないことですけど、キンゴは彼なりの考えの中で人類と交流を持とうとしている。単純に目立ちたい、名前を残したいという気持ちから来る行動ではなく、もっと大きな視点で人類と向き合っていると感じました。
ーー人類ではボリウッド俳優として活動をしていますが、それも目立ちたくて取った選択ではないと。
杉田:「映画に出ることで歴史を残すことができる」とかそういった視点からの選択だったのではないかなと。映画がヒットするかどうかは置いておいてですけどね(笑)。見方によっては滑稽に見えるかもしれないけれど、実はとても大局的な視点を持っている。そこに人類ではない「エターナルズ」という存在を感じました。それを変わり者としてではなく彼の長所と捉えて描かれているところに、見ていてとても共感ができましたね。
ーーありがとうございます。最後に、まだまだ続くマーベルのインフィニティ・サーガに今後期待していることをお聞かせください。
杉田:これまでの『アベンジャーズ』シリーズを見ていると、「エターナルズ」の各キャラクターのスピンオフが製作される可能性や、全く別のMCU作品に名前が出たり登場したりする可能性もあるのだろうなと思っています。
『エターナルズ』でも劇中に登場しないけど名前だけは登場するキャラクターが何人もいて、話題に出ることで、彼らとこういう繋がりがあったのか!と想像する楽しさがあります。チラッと登場するキャラクターが実はあのキャラクターと繋がりがある、という仕掛けは作品を追っている立場からすると、過去作品の知識の蓄積がそのまま作品を楽しむ力にフィードバックされるので嬉しいです。
そういったことが今後何年にも渡って続いていくことを期待しています。
[取材・文/阿部裕華]
アニメ・音楽・映画・漫画・商業BLを愛するインタビューライター。Webメディアのディレクター・編集を経て、フリーライターとしてエンタメ・ビジネス領域で活動。共著「BL塾 ボーイズラブのこと、もっと知ってみませんか?」発売中。
■2021年11月5日(金)公開
「アベンジャーズ/エンドゲーム」は、始まりに過ぎない──
地球に新たな脅威が迫るとき、7000年にわたり人智を超えた力で人類を密かに見守ってきた、10人の守護者がついに姿を現す。彼らの名は、エターナルズ。
だが、地球滅亡まで残された時間はたった7日。
タイムリミットが迫る中、彼らは離れ離れになった仲間たちと再び結集し、人類を守ることができるのか?
そして、彼らを待ち受ける<衝撃の事実>とは…アベンジャーズに次ぐ、新たなヒーローチームの戦いが始まる!