アニメ映画『フラ・フラダンス』オハナ役:前田佳織里さん&しおん役:陶山恵実里さんインタビュー|キャラクターのリアルな成長を演じるうえでおふたりが意識したこととは?
2021年12月3日(金)より公開となるオリジナルアニメ映画『フラ・フラダンス』。本作は、福島県いわき市のレジャー施設「スパリゾートハワイアンズ」でショーを行う、新人フラガール5人の絆と成長を描いた作品となっています。
アニメイトタイムズでは、本作のメインキャラクターを演じる声優陣にインタビューを実施! ハワイ出身のおっとり系「オハナ・カアイフエ」役:前田佳織里さんと、ダンスはうまいけれど笑顔が苦手な「白沢しおん」役:陶山恵実里さんにお話を伺いました。
出演を通して、これまで抱いていたフラガールへのイメージが大きく変わったというおふたり。リアルで等身大なキャラクターを演じるうえで意識したことや、本作の魅力などを語っていただきました!
出演を通し、これまで持っていたフラガールへの印象が大きく変化
――本作の舞台・題材である「フラガール」や「スパリゾートハワイアンズ」について、おふたりはどのようなイメージをお持ちでしたか?
オハナ・カアイフエ役・前田佳織里さん(以下、前田):フラダンスを踊った経験はなかったのですが、TVでフラガールの方々を見た際の笑顔が印象的で、好感を持っていました。
本作を通してフラガールのお仕事を知っていくと、私自身、ステージに立ち、パフォーマンスする作品に関わっているので、共感できる部分が多かったです。「自分が全力で楽しまないと、お客さんを楽しませることはできない」と改めて思いましたし、パフォーマンスをするうえで大切なことも、この作品では描かれていると感じました。
白沢しおん役・陶山恵実里さん(以下、陶山):個人的に幼少期からハワイアンズへ行くことに憧れていました。特に、毎年夏になると行きたくなります。なかなか機会に恵まれず、まだ行ったことがないので、いつかはフラガールのダンスをぜひ生で観たいです。
――本作を経て、フラガールに抱いていた印象は変わりましたか?
前田:変わりました。まず、とてもハードなスケジュールでステージに立っていることにすごく驚きました。
東日本大震災のあとに全国を巡って公演を行っていたというお話も、本作を通して初めて知りました。ダンサーさんの日々の努力や、寮での生活など、普段見ることができない裏側も知ることができてよかったです。
作中で言っていたように、やっぱり会社での挨拶は「アロハ~」なんですかね?
陶山:きっとそうだと思います。
――作中で社員同士がすれ違う際も「アロハ~」と挨拶していましたね。
前田:あれ、いいですよね~。素敵だと思います。
――陶山さんは元々ハワイアンズをご存知だったそうですが、本作を通して印象が変わったことはありましたか?
陶山:私も(フラガールに抱いていた)印象はガラっと変わりました。先輩からさまざまなことを教わり、たくさん努力をして、困難を乗り越えてこそ、お客さんに幸せを届けることができるんだな、と思いました。
本作に出演するにあたり、フラダンスを少しだけ経験したのですが、カホロ(フラダンスの基本ステップのひとつ)をやるだけで、次の日に足がパンパンになるくらい大変でした。
ダンサーの方たちは体幹や筋力を鍛えているからこそ、優しくなめらかに、美しく踊れるのだと実感しました。
前田:ステップの描写なども本当に細かく、スタッフさんが情熱を持って、丁寧に研究して作られているのを感じました。未経験者でもフラの大変さが伝わってきますし、経験者の方にもきっと共感してもらえるものになっていると思います。
――描写がどれも細かく、作品全体に漂う空気感がとてもリアルでした。
前田:音楽だけで泣けるシーンもあるくらい、リアリティというか、琴線にふれるものがありました。すごく悲しいシーンではないけれど、ふと涙が浮かぶことが多かったです。
陶山:分かります。この作品を観たときは、悲しくて泣くよりも、人の温かさを感じて泣くことが多かったです。街並みなどもひとつひとつ細かく描かれていて、彼女たちが実際に暮らしている姿がありありと想像できました。(作品の舞台である)福島県やいわき市に行きたくなりました。
彼女たちが、それぞれ抱えている悩みや課題をクリアして成長していく姿にもすごく胸を打たれて、思わず親目線になって観ていた気がします。作中の時間の経過もとてもリアリティがあり、彼女たちの1年間の成長を身近に感じられました。