声優・芝崎典子さん『てん、てん、てん』リリース記念インタビュー! 初めて作詞・作曲した「(機種依存文字)」など6曲入りミニアルバムの魅力は?──「いろいろな私を聴いていただいたり、発見していただけるミニアルバムになった気がします。」
2021年1月20日にアーティストデビューした芝崎典子さんの2ndミニアルバム『てん、てん、てん』が12月15日リリース!
初めて作詞・作曲に挑戦した「(機種依存文字)」はポップでガーリー、K-POP風のダンスチューン「MUGEN」、和テイストのミディアムナンバー「ゆめゆめ峠」、ホーンが明るく、レゲーサンバのような「サクラサク」など、様々な空間や時間を舞台に、かわいさや妖艶さなど、いろいろな「芝崎典子」を感じさせる、まさに声優ならではの1枚!
芝崎さんに、発売されたばかりのこのミニアルバムのコンセプトや収録されている楽曲すべてのご紹介をしていただきました!
2ndミニアルバムのコンセプトは和テイスト&艶っぽく。タイトルに込められたいろいろな意味とは?
――今作を制作するにあたってのコンセプトやタイトルの由来についてお聞かせください。
芝崎典子さん(以下、芝崎):家族とカフェにいたら電話がかかってきて、「2ndミニアルバムの制作が決定しました」というご連絡をいただいて、ビックリしたのと同時に嬉しかったです。
コンセプトについても「今回は和の雰囲気の少し艶っぽい感じでいこうと思います」とご説明いただいて、そこでまたビックリして。でも制作していくと全曲が和ということではなく、バラエティに富んだサウンドや雰囲気の6曲で、それらを1つにまとめられるようなタイトルにしようと。
1つひとつの曲たち、点と点が繋がって1枚になったという意味もありますし、私の名前の「典」も「てん」と読めるし、配信でのコメントでよく「典子…」と付けていただくことも多くて。
きっかけはわかりませんが、私に呼びかけてくださる時の「…」なのかなと思って、私と皆さんとのつながりを表したくて。あと私と皆さんをつないでいる空も「天」ですし、「起承転結」の「転」などいろいろな想いを込めて付けさせていただきました。
――タイトルを見た瞬間、かわいくてポップだなと思いましたが、ジャケットの妖艶なビジュアルとのギャップがすごくて。
芝崎:確かにそうかもしれませんね(笑)。ただ和や日本らしさを存分に出したいと思って、漢字のタイトル案もいくつか考えてみましたが、祭囃子の「てんつくてん」や毬をつく時にも「てんてん手毬」と歌ったりしますし、和っぽくて、やわらかい雰囲気を付けたいなと考えたら、これが一番しっくりときたんです。
――このタイトルはそこまで細かく考えて作られたんですね。驚きました。
芝崎:ちょっと考えすぎたでしょうか?(笑)
――ご自身からこんなタイプの歌詞や曲を歌いたいというオーダーはされたんですか?
芝崎:「こんな感じの曲がいいです」みたいな提案させていただきましたが、作っていただいた曲がどれも私の好みで、特に変更をお願いすることもなく、そのまま進行していただきました。
――ご自身作詞・作曲の「(機種依存文字)」はエレクトロでガーリーなポップですし、「MUGEN」はK-POP風のダンスチューン、「サクラサク」はホーンがゴージャスなパーティチューンなど、サウンド的にかなり幅広いですね。
芝崎:私もまだ歌ったことがないジャンルの曲が多くて、挑戦的なミニアルバムになったと思います。
――歌詞は、好きな人への愛やファンの人への想いなど、どの曲にも形は違えど、「愛」がテーマになっているような気がしました。
芝崎:そうですね。また聴いてくださる方へ、直接的、間接的に伝えたいメッセージや背中を押して上げられたらという想いも込められています。
――「(機種依存文字)」はご自身で作詞・作曲されていますが、ご自身の希望ですか?
芝崎:1stミニアルバム『Follow my heart』に収録されている「足音が聞こえる」という曲で作詞をさせていただきましたが、実は「作詞・作曲してみませんか?」とおっしゃっていただいたんですけど、まだハードルが高い気がして、作詞だけにさせていただきました。
でも「足音が聞こえる」を作った後、今度は曲も作りたいなという気持ちが芽生えてきて。そこで今回、同じく作詞・作曲のお話をいただいた時は即決で「やりたいです!」と。
ただ、作曲に関しては知識も経験もまったくない状態で。一応、大学時代にミュージシャン志望の友人と2人で路上ライブをやったことはありましたが、作曲したこともなければ、楽器をきちんと演奏したこともなかったので、すごく苦労しました。
――デビュー2作目で、作曲経験もないのに、すごいチャレンジャーですね(笑)。
芝崎:私、昔から表現が好きなんですよね。声優になったきっかけも表現したい気持ちからなんです。
美術大学に通っていた時、周りの子がそれぞれの表現方法を確立していく中で、私は中学・高校時代にしていた放送部での活動をもう一度勉強することで、美術の表現に活かせないかと考えて、勉強していくうちに声優になりたいと思うようになって。
表現したいという一心で突き進んでいったら、その先に何かが見つかることが多かったので、今回も貴重な経験をさせていただいて嬉しかったです。作詞・作曲させていただけることなんて、なかなかないですから。
1stミニアルバムで作詞させていただいた時には未知なことや苦戦することが多かったけど、その時を経て、やりたいことがまた増えたというのは幸せなことだなと思います。