『ある結婚の風景』山路和弘さん&朴璐美さんインタビュー|まさかの離婚する夫婦役!? 本当の夫婦だからわかる感覚と演技と甘々エピソード
夫婦ならではの掛け合いのテンポの良さ、2人の仲良しエピソードを聞きました
ーー第1話の収録では、山路さんが不機嫌だったそうですね?
朴:私は夫婦で共演できて嬉しいなと思っていたんですけど、彼は第1話が変に緊張感のあるザラついた話の中で、ジョナサンの気持ちにリンクするところが嫌だったらしくて「俺これ、嫌だよ!」って言ってたんです。
で、2話と3話見たときも「これはあんまりやるもんじゃないな~」とかボヤいたんですけど、4話と5話では「俺、わかる!」って気持ちになるという(笑)。週毎の彼の気持ちの変化がわかりました。
山路:だから、すごくいい視聴者なんですよ(笑)。
ーー完全にドラマにハマっている人の感じですよね(笑)。
山路:もう、手玉に取られてる。
朴:めっちゃ取られてるよね(笑)。まぁ、だから良い作品なんです。
山路:作り方も役者も良いんですよね。何か別のことを考えながら上の空で答えている女房! あれ、すごく苛つかなかった?
朴:ということを彼は言うんです。「ここ、頭にくるよな!」って。でも私的には、そこはすごくわかるところだったりするんですよ。
山路:だからそこなんですよね! この作品は。
ーー男女もしくは夫婦の感覚のズレ、みたいなところは、すごくよく描かれていましたね。そこは第1話で、夫婦でインタビューをされているときに、スマホを見て、急にミラの表情が変わるシーンですね。
山路:横目でチラッチラッて見てるんですよね。
朴:で、インタビュアーに「質問なんでしたっけ?」ってね。
山路:そうそう! そこがイライラする。
朴:私がスマホいじりながら話たりするのも嫌だもんね?(笑)
ーー夫婦で声優をしているというところでお伺いしたいのですが、たとえばお互いの練習をしているときは邪魔をしないとか、逆に質問をするなど、ルールやあるあるがあれば、教えていただけますか。
朴:それは全部ありますよ。
山路:邪魔をすると怖いので、邪魔しないようにしているし。
朴:でも、しょっちゅう邪魔してくるんですよ! こっちが真剣に必殺技を言っているのに、「お前またやってんのか?」って言われるとイラッとくるじゃないですか。そのときは、イラッとしている雰囲気を出すと、今のはイラッとしているんだなって、わかってくれるんです。
山路:でも、俺がイラッとしているときは拾ってくれないよね?
朴:そんなことないでしょ! 練習しているときに「何やってんのー?」って相手役をやろうとすると、イラッとした感じを出すので……。
山路:そら、イラッとするわ!
朴:イラッとした~! って思ってやめるんです(笑)。
山路:それを、わざとやるんだよなぁ。
朴:あとは、アクセントがわからなかったりするときに聞いたりします。また、改めて役者さんって、違和感を持つことが大事なんだなと思ったんですよね。
というのも、常にリハVを見ながら「言ってることがわからないんだよなぁ」って、ずーっとぶつぶつ言いながらやっているんですよ。でも、たぶんそれは私もそうなんですよね。そういうところは、見ていて面白いなと思いました。常に疑問を持ちながら、納得しつつやっているんだなぁって。
ーーでは最後に、取材日がたまたま11月22日で「いい夫婦の日」なのですが、最近、仲が良かったエピソードを教えてください!
朴:そんなのいっぱいありすぎるよね?
山路:さぁ?
朴:今日だったら何かな?
山路:出掛けに喧嘩になったことかな?
朴:出掛けはすごいんですよ。早くしろ!って。
山路:だから親みたいなものなんですよ。
朴:それは確かに(笑)。今日も時間をカウントしてくれて『今20分、30分だよ!』って気にかけてくれて、本当にありがたいなと思っています(笑)。そこだけではないですが、日々感謝しています。
取材・文・写真/塚越淳一
ヘアメイク/藤原リカ(Three PEACE)
『ある結婚の風景』(原題:Scenes From A Marriage)<全5話> 作品情報
全5話、U-NEXTにて見放題で独占配信中
視聴サイト:https://video.unext.jp/title/SID0063719
【ストーリー】
IT企業の経営幹部であるミラと、哲学を教える大学教授のジョナサンは、結婚して10年の夫婦。ふたりの間には4歳の娘エヴァがいる。家事は主に自宅で働くジョナサンが担当し、ミラが家計を支えるふたりの関係は良好にみえた。しかし、その関係性が次第は壊れていってしまうー。
【スタッフ】
■監督・脚本・製作総指揮:
■ハガイ・レヴィ(『アフェア 情事の行方』『イン・トリートメント』)
【キャスト】
■ジョナサン役:オスカー・アイザック(『DUNE/デューン 砂の惑星』『スター・ウォーズ』新3部作)
■ミラ役:ジェシカ・チャステイン(『インター・ステラ―』『女神の見えざる手』)
■ケイト役:ニコール・ベハーリー(『ブラックミラー』『スリーピー・ホロウ』)
■ピーター役:コリー・ストール(『ファースト・マン』『カフェ・ソサエイティ』)
■ポリ役:マイケル・アローニ(『復讐者たち』)
【日本語吹替版吹替キャスト】
■ジョナサン役:山路和弘(『ダイの大冒険』マトリフ、『トランスポーター』フランク・マーティン、『ONE PIECE』ギルド・テゾーロなど)
■ミラ役:朴璐美(『鋼の錬金術師』 エドワード・エルリック、『進撃の巨人』 ハンジ・ゾエ、東宝90周年記念作品 舞台『千と千尋の神隠し』湯婆婆/銭婆役 など)
■ケイト役:山像かおり(ジュリア・ロバーツ、ジュリエット・ビノシュの吹替え、アニメ「GO!プリンセスプリキュア パンプキン王国のたからもの」脚本/お妃様役など)
■ピーター役:石田圭祐(『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』フェリックス・ライター役、ゲーム『ゴースト・オブ・ツシマ』治郎役)
■ポリ役:津田健次郎(『呪術廻戦』七海建人役、『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ』海馬瀬人役、NHK連続テレビ小説「エール」語り)