衝撃的な展開に「皆さんの感想が怖い」。性別を超えた冒険に感謝──冬アニメ『プリンセスコネクト!Re:Dive Season 2』カイザーインサイト役・蒼井翔太さん インタビュー【連載第10回】
Cygamesが贈るアニメRPG『プリンセスコネクト!Re:Dive』(以下、『プリコネR』)。そのアニメ第2期となる『プリンセスコネクト!Re:Dive Season2』(以下、第2期)が好評放送中です。
個性豊かなアニメ初登場ギルドやキャラクター、圧巻の戦闘シーンなど、コミカルさでもシリアスさでも盛り上がりを見せるアニメ第2期。第9話はいよいよ物語の核心へと迫り、カイザーインサイトとの攻防も白熱の内容となりました。そして、ラストに待っていたのは衝撃の展開。これには胸が苦しくなった人も多かったのではないでしょうか。
アニメ第2期の放送を記念して、アニメイトタイムズでは毎週スタッフやキャストへのインタビューを実施。第10回に登場するのは、カイザーインサイト役の蒼井翔太さん。衝撃の第9話の感想から、キャルに対する正直な気持ち、演じる上で意識したことなどたっぷりとお話を伺いました。
アフレコでは我に返らないように、非道いやつだと忘れないように演じました
――第9話は、最後にキャルがカイザーインサイトの元へ転送されて衝撃的な展開となりました。まずは第9話の率直な感想からお聞かせください。
カイザーインサイト役・蒼井翔太さん(以下、蒼井):ご覧くださった皆さんの感想を聞くのが怖いです(笑)。非道中の非道というか、衝撃的すぎる最後で……。それまではラビリスタとのバトルシーンをすごく綺麗な映像でお届けできたと思うんです。僕もリアルタイムで見ていますけど、毎回、絵を描いてくださっている方たちがすごく頑張っているんだなと伝わってくるんです。でも、それを遥かに上回る非道ぶりというか、自分で演じていながらも、大丈夫かな?となりました。めちゃくちゃシリアスなシーンなので、皆さんがどういう感想を持たれるのか怖いところではあります。
――非道ぶりにも関わることですが、カイザーインサイトがキャルのことを本当はどう思っているのかが気になります。
蒼井:第2期でのカイザーインサイトはちょっと難しい状態で、キャルちゃんに対しては“自分の気持ちをぶつけられる相手”との言葉で片付けられる純粋なものではないと思うんです。言い方はあれですけど、“都合のいい存在”として考えている可能性もありますね。冒頭(第2話)で「唯一の血縁なのだから」と言っていましたけど、それが本当なのかどうかも定かじゃないですし、カイザーインサイトがキャルちゃんのことをどう思っているのか、結構謎だったりします。
――「唯一の血縁」というのは本当なのか、それともキャルを騙して利用するために言っているのか、見ている皆さんもどうなんだろう?と感じたと思います。
蒼井:その言葉で繋ぎ止めておく、みたいな雰囲気がありますよね。
――それなのに、キャルはちょっとした優しさや言葉に対していじらしく尽くしてくるじゃないですか。演じていて、蒼井さん自身は辛いとか心苦しくならなかったですか?
蒼井:アフレコは、我に返っちゃいけないなと思いながら演じていました(笑)。カイザーインサイトはこういうやつなんだと、それをしっかり忘れないようにして。でも、出来上がった話数を見ると、やっぱり非道いなぁと思いますよね。キャルちゃんの頑張り、徐々に守りたいものに目覚めていく姿、“自分がやりたいこと”と“やらなきゃいけないこと”の矛盾との戦い、それがすごく切ないなって毎回思います。
――【美食殿】の4人は一緒にアフレコすることが多く、カイザーインサイトとキャルのシーンがあると、休憩時間などに「ああいうやつはもうやめとけよ」といった寸劇のようなやり取りをよくするそうなんです。蒼井さんがそこに混ざったらどうなりますかね?
蒼井:僕も「やめときな」って言うと思いますね(笑)。「もうやめときな。離れたほうがいいよ」って。女の子の恋バナ相談みたいになりそうです。
――そして、立花さんが「でも……あの人、優しいから……」みたいに返すらしくて。
蒼井:ダメだ(笑)。でも、唯一の家族(血縁)という気持ちが少しでもあると、なにかしら裏切れない気持ちや、離れたくない気持ちが生まれてくるんだろうなって思います。(物語として)すごくよくできている関係性ですよね。
――関係性という点では、キャルがカイザーインサイトのためにお弁当を作ってくるのも印象的でした。このシーンはいかがでしたか?
蒼井:初めてなんじゃないかな、2人が一緒にご飯を食べるのは。第5話でペコちゃん(ペコリーヌ)から言われた「一緒にご飯を食べましょう」という言葉が、結構引っかかっていると思うんですよ。このシーンでは今までのように圧する感じではなく、「今のキャルはなにをどういう風に思っているんだろう……?」みたいな探りもあって。「中の具はなんなの?」とか、本当に普通の会話をしているところが、僕の中ではすごく印象的でした。