アニメの“快楽”とは何か?「Creator's Time」特別公開収録レポート|荒木哲郎監督のアニメ体験に迫る!【AJ2022】
ユーザー目線であり、ファンの目線を忘れない
ここからは「AnimeJapan 2022」での冒頭生配信が終了した後の話題を少しだけお伝えする。詳細は2022年4月にアニメタイムズ で配信される「Creator's Time」を楽しみにしていただきたい。いや、絶対に見たほうがいい。書けないのが勿体ないくらいに聴きごたえのあるトークが展開されていたのだ。
例えば、「原作がある作品の監督を引き受ける時、どんなことを考えるのか?」。
荒木監督は「どこをウリにするのか」を意識すると語った。秀でた技術を持つ作画マンをどのカットに配置するのか?押しどころをスタッフに分かるように説明するという。
「進撃の巨人」で言えば、立体機動装置と巨人の動き。そうしたウリになるポイントをスタッフ間の共通認識にすることが原作のある作品を制作する上で重要なポイントなのだ。
荒木監督はこう続ける。
「お客として自分が作品を見た時にどこを魅力的に感じたのか。その魅力をさらにアップさせるようにする」
ユーザー目線であり、ファンの目線を忘れない。自分が直感的に面白いと思ったポイントを増幅させて届けるのが原作のあるアニメ作品作りでは重要なのだ。
キャラクターが愛されるかどうかが大切
この日のハイライトは「ギルティクラウン」についての話題だった。
声優・梶裕貴さんや音響監督の三間雅文さんを中心とした“荒木組”のはじまりは「ギルティクラウン」だった。
一回やってみないと難しさは分からない。次の作品である「甲鉄城のカバネリ」ではそうした経験が生きていると語った。
当時、何かを表現しようと思っていた。ただ、キャラクターが皆に好かれるのか?は考えていなかったという。
ただ、諫山創さん(進撃の巨人 作者)との出会いでその考えは一変した。
「キャラクターが愛されるかどうか。ここを意識しなければならない」と。
それ以降、荒木さんの作品作りは大きくかわったとのことだ。
※ここは非常に面白いパートなので、ぜひ配信を楽しみに!
この他にも「甲鉄城のカバネリ」、「DEATH NOTE」、「学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD」などの人気作についての話題や荒木監督が影響を受けた作品など聞き応えのある話題が続いた。
Amazon Prime Videoチャンネル『アニメタイムズ』 の「Creator's Time」での配信を楽しみにしていただきたい。