TVアニメ 『進撃の巨人 The Final Season』声優・梶裕貴さん、石川由依さん、井上麻里奈さん、下野紘さん、細谷佳正さん、佐倉綾音さん登壇のスペシャルステージをレポート【AJ2022】
2022年3月27日(日)アニメイベント「AnimeJapan2022」にて「TVアニメ 『進撃の巨人 The Final Season』Part 2 スペシャルステージ」が開催!
エレン・イェーガー役の梶裕貴さん、ミカサ・アッカーマン役の石川由依さん、アルミン・アルレルト役の井上麻里奈さん、コニー・スプリンガー役の下野紘さん、ライナー・ブラウン役の細谷佳正さん、ガビ・ブラウン役の佐倉綾音さん、MCとしてアナウンサーの松澤千晶さんが登壇しました。
『進撃の巨人 The Final Season』Part 2の名シーンについて語られたスペシャルステージの様子をお届けします!
『進撃の巨人 The Final Season』スペシャルステージのレポートを公開!
REDステージのトリを飾ったのは『進撃の巨人 The Final Season』スペシャルステージ。MCの松澤さんから作品を観ている前提でたっぷりと振り返ると宣言され、SiMの「The Rumbling」が会場にかかる中、梶さん、石川さん、井上さん、下野さん、細谷さん、佐倉さんが順に紹介され登場しました。
梶さんは作品について語っていきたい、石川さんは作品は重い方向に進んでいますけれども楽しくお話出来たらな、井上さんはみんなで存分に語っていきたいと思います、下野さんはThe Final Seasonのイベント出るのが初めてなのでいっぱいお話出来たらいいな、細谷さんは頑張ってしゃべっていこう、佐倉さんはいつも皆さんの暖かさに救われつつ作品の話をしていきたいと思いますと明るく意気込みを話します。
下野さんと佐倉さんはイベントで同じステージに立つのは初めてであることを話し、下野さんはサシャ役の小林ゆうさんからの私の気持ちはそっちのステージにいますからという伝言を預かっていたことを明かしました。佐倉さんが失った者への感傷に浸る中、下野さんは楽しくやっていこー!と明るい雰囲気へと盛り上げます。
昨年30分では収まらなかったことを振り返り、今回は1時間枠で有観客のイベントであることを伝えます。下野さんは2015年以来の登場ということで、空気感に戸惑っていることを明かしました。さらに前回の『進撃の巨人』のイベントも振り返り、下野さんのサシャへの追悼コメントを振り返ります。イベントの雰囲気がわからないまま撮ったVTRであったことを明かし、佐倉さんからは下野さんだけが癒しでしたと思い返しました。
また、コニー史上1番シリアスだと思う場面が放送されたことについて、下野さんはコニーの成長を受け取ってアフレコに活かしていると話しますが……まずは用意されているコーナーへと進みます!(下野さんが後に語ります)
声優陣が選ぶ印象深かったシーン!
TVアニメ 『進撃の巨人 The Final Season』Part 2の印象深かったシーンを1人1つずつ選び、映像を観て振り返っていくコーナー。アフレコやキャラクターへの思いなど貴重な話が盛りだくさんです!
佐倉さん「第77話・騙し討ち」
ガビとファルコが建物に逃げ込んで隠れて話し、ファルコがガビへプロポーズする場面です。
佐倉さんはジャンへ土下座するシーンとプロポーズされるシーンが生々しくて良いと反響が大きかったので選ぶのに迷ったことを明かしました。広い世界の中で起こっている小さな恋の話で、ガビらの年齢の子たちは小さな恋の話だけで良いはずが情勢に巻き込まれてしまっていることを感じ、佐倉さんは世界と人らしい思いが混ざった場面で好きなシーンだと語ります。
ファルコが好きをほのめかすも直接的に言われないと気づけないガビの関係性も面白くて、束の間の癒しだと思うことを話すと、井上さんも選ぼうとしたシーンの1つであると発言。井上さんは今までの物語からファルコが告白するという流れが心に響いたと言い、生ぬるい想いではない・遺書のような最後の言葉を感じたと佐倉さんと共感します。佐倉さんは本来あったガビたちの幸せを考えてしまうと苦しいと改めて『進撃の巨人』の世界の苦しさと切なさを噛み締めました。
細谷さん「第84話・終末の夜」
マルコを殺したことを告白したライナーがジャンに殴られ続ける場面です。
細谷さんは針の筵に耐えきれなくて罪を告白するシーンを振り返り、やり甲斐があって面白かったなと話をし、ごめんと言ってジャンに殴りかからせることへのこだわりを話します。思った以上に殴られていることに驚きつつ、焚き火を囲んで静かに話すところも好きだと言いました。
また、梶さんはライナーの弱さに人間らしさを感じると話し、その弱さがグッとくると話します。細谷さんは隠しているのに弱さが漏れてしまうライナーを演じるのが面白かったと伝え、壁の上で耐えきれずにエレンに巨人であることを告白してしまう場面も思い出しました。
下野さん「第83話・矜持」
コニーがファルコを母に食べさせようとし、アルミンが覚悟を決めて母の口を目掛けて飛び込み、コニーが間一髪のところで助けるシーンです。
下野さんは、母にこだわったシーンはコニーとして外せないと思い選んだとコメント。母への思いとファルコを食わせるコニーの葛藤からアルミンの行動も理解しておりアルミンをすぐに助けたという辛い決断だと話をし、104期の絆や思い・兵士としていなければいけないというコニーの思いを代弁します。
井上さんはこのシーンの後コニーとアルミンが話す場面が一番の肝だと言い、困っている人を助けるというコニーの決断が心に響いたと話しました。下野さんはコニーが素直だから、アルミンの決死の覚悟があったからコニーは人を助けようとしていると話すと、井上さんは大きな戦いの中で1番大切なことは目の前の困っている人を助けることで、それを言えるコニーが勇者であると改めて関心します。
井上さん「第85話・裏切り者」
飛行艇を守るためにコニーとアルミンが104期兵士と殺し合うしかなかったシーンです。
井上さんはこのシーンの他にもう1つマガト隊長に「断ります 手も汚さずに正しくあろうとするなんて」という場面も候補にあげていたことを明かしました。アフレコで三間音響監督からこの台詞を良いことと悪いことをどちらで言っているかを問われた井上さん。単純な良し悪しで決められない、未だに答えが出ていないと話します。
大切だと思っているもののために別の大切な何かを犠牲にしなくてはいけないという戦いを選んだシーンでも突きつけられていると井上さんは語りました。下野さんも同じシーンを候補に入れていたと話し、訓練兵時代の敵が巨人だけだった頃1stシーズンが幸せだったなとすら思えてしまうことに井上さんと共感します。絶対的な悪と戦わせない『進撃の巨人』の残酷さを一同で噛み締めました。
石川さん「第84話・終末の夜」
ミカサがハンジと話し、エレンに虐殺をさせたくないという覚悟を決めるシーンです。
初めからミカサはブレることなかったけれど、The Final Seasonで戸惑うことが多かったと言う石川さん。このシーンでミカサの1つ覚悟が決まったこと、虐殺を「させたくない」という言い回しがエレンを思っているからこそのミカサらしい一言だと話しました。真っ直ぐにエレンを思うミカサが好きだなとミカサへの愛を語ります。
松澤さんから感想を求められると梶さんは……考えて込みながら、どうしてこうなってしまったのだろうに尽きますとコメント。何も言えないほどの重い感情が会場から伝わりました。
梶さん「第80話・二千年前の君から」
エレンが始祖ユミルの力を借りてユミルの民たちへ話しかけ、地鳴らしを宣言するシーンです。
梶さんは技術やアフレコのエピソードを話してくれました。「駆逐してやる」はエレンの原動力になる言葉であり『進撃の巨人』の印象的な言葉であると言い、巨人に対しての言葉から作品世界の人類へと今までとは違ったニュアンスで帰ってきたと語ります。
諫山先生の原作のトリックに関心しつつ、成長した19歳のエレンをどう演じるかを迷ったがすんなりと出来たと話す梶さん。しかし、このシーンでは家でやっても何が正解かわからなかったと明かし、アフレコ現場で別領域なエレンの音を出すことが正解かもしれないということを考え、人らしさを排除して無機質な感じへと落ち着いたと話しました。
ジークとユミルの世界の中でエレンが枷を腕ごと引きちぎっていく場面では今までの叫びとは違う、喉から音が出ているという領域を超えるくらいの1番の叫びをし喉が壊れたことを告白。今までのエレンではないことを形にしたかった梶さんは時系列順に収録し、人間の範疇を越えたエレンに近づけるように喉の未知の領域へと挑んだと明かします。松澤さんからご自愛くださいと、下野さんからは回復してる?と聞かれ、梶さんは可愛らしい高めの声ではいと返事をしつつ、とことんエレンと向き合っていることを語りました。観客から拍手が送られます。
あっという間のエンディング!
ED・ヒグチアイさんの「悪魔の子」がかかる中、エンディングを迎えます。梶さんは大勢で収録することが出来ず放送で芝居を知ることが多いから役者のお話が聞けることが貴重で面白かったと感想を伝えました。また下野さんはキャラクター1人ひとりが何を見つけるのかなどの他キャストの思いも聞きたいと話します。
最後の挨拶では、佐倉さんは矜持と矜持のぶつかり合いで地獄のようだけれどみんなで集まることで掌握できるのではないかとコメント。細谷さんは雰囲気の重さをおもしゃと噛んで会場の空気を和ませ世界鑑賞されている嬉しさを伝え、正義と悪は二分化することは出来ないと感じてほしいと話し、下野さんは放送中の『進撃の巨人』がシリアスでリアルだと言い、コニーの方向性を再確認することが出来たと感謝を伝えました。
井上さんは気持ちは大丈夫?と観客へ優しく心配し、何かを成し遂げるためには大切な物を捨てなければならないというエルビンの後ろ姿をアルミンは背負って生きていると話し、大切なものはなにかとたくさん考えさせられると思いますとコメントします。石川さんは正義だけでは突き進められない苦しさがリアルで胸にくる、収録時は苦しく悲しくもがく気持ちで進めていることを伝え、ミカサに寄り添って大切に戦っていくことを宣言されました。
梶さんは来週の放送にエレン・イエーガーが出ますと朗報で会場を笑わせ、『進撃の巨人』はフィクションですが作品の中でノンフィクションを感じてもらえるのではないかと問います。作品は学べる・考えることへの手がかりとなり、感じたことを日常に活かすことが大切かなと言い、1人ひとりの命があることを噛み締め平和が一番だなと思っていますと話しました。エレンを大切に大切に演じていく意気込みと共に感謝を伝えます。
イベントの最後は梶さんが生の掛け声で「心臓を捧げよ!」で締めくくりました。
【文/杉村美奈】
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TVアニメ『進撃の巨人 The Final Season』Part 2 作品情報
2022年1月9日(日)~
NHK総合にて
イントロダクション
最後の進撃が始まる。 「その巨人はいついかなる時代においても、 自由を求めて進み続けた。 自由のために戦った。 名は――進撃の巨人。」 ついに明かされた壁の外の真実と、巨人の正体。 ここに至るまで、人類はあまりにも大きすぎる犠牲を払っていた。 それでもなお、彼らは進み続けなければならない。 壁の外にある海を、自由の象徴を、まだその目で見ていないのだから。 やがて時は流れ、一度目の「超大型巨人」襲来から6年。 調査兵団はウォール・マリア外への壁外調査を敢行する。 「壁の向こうには海があって、海の向こうには自由がある。 ずっとそう信じてた……」 壁の中の人類が、初めて辿り着いた海。 果てしなく広がる水平線の先にあるのは自由か、それとも……? エレン・イェーガーの物語は、新たな局面を迎える。
スタッフ
原作:諫山創(別冊少年マガジン/講談社)
監督:林祐一郎
シリーズ構成:瀬古浩司
キャラクターデザイン:岸友洋
総作画監督:新沼大祐、秋田学
演出チーフ:宍戸淳
エフェクト作画監督:酒井智史、古俣太一
色彩設計:大西慈
美術監督:小倉一男
画面設計:淡輪雄介
3DCG監督:奥納基、池田昴
撮影監督:浅川茂輝
編集:吉武将人
音響監督:三間雅文
音楽:KOHTA YAMAMOTO、澤野弘之
音響効果:山谷尚人(サウンドボックス)
音響制作:テクノサウンド
制作:MAPPA
キャスト
エレン・イェーガー:梶裕貴
ミカサ・アッカーマン:石川由依
アルミン・アルレルト:井上麻里奈
コニー・スプリンガー:下野紘
ヒストリア・レイス:三上枝織
ジャン・キルシュタイン:谷山紀章
ライナー・ブラウン:細谷佳正
ハンジ・ゾエ:朴璐美
リヴァイ・アッカーマン:神谷浩史
ジーク・イェーガー:子安武人
ファルコ・グライス:花江夏樹
ガビ・ブラウン:佐倉綾音
ピーク・フィンガー:沼倉愛美
ポルコ・ガリアード:増田俊樹
コルト・グライス:松風雅也