春アニメ『SPY×FAMILY』ヨル・フォージャー役：早見沙織さんインタビュー｜殺し屋＆母親役を演じることから見えた家族の関係性【連載第3回】

共演者との新たな関係性にワクワク

ーー収録現場の雰囲気はいかがですか。

早見：（コロナ禍の中で）共演者との掛け合いで収録できている方だと思いますね。私はわりとずっと出ているので、基本的に自分が掛け合う人とはほとんど一緒に収録できていて、それはとてもいい効果を生んでいると思います。

ーーアフレコ収録の際にスタッフから受けたアドバイスはありますか。

早見：ヨルさんはアニメの2話から登場しますけど、初登場の回にはけっこう細やかに
古橋一浩さん（監督）やはたしょう二さん（音響監督）から指示をいただきました。

たとえば、市役所で働いているシーンが出てきますけど、「職場の人に対する言葉の届け方みたいなものをもう少し起伏がない感じにしたい」と指示を受けたり、殺し屋パートもいろいろなパターンを試して収録しました。

その絶妙なラインをアフレコでご指示いただけるので、自分の中でのヨル像みたいなものが肉付けされていく部分もあって、みなさんとともに一つ一つ作ったり、作り変えたりするというのもあるかもしれませんね。

ーー共演者についてお聞かせください。

早見：ロイド役の江口さん、アーニャ役の種﨑さんのお二人とは、ずっと前から共演させていただいたことがあるので、よく知っているお二人という感じなんですけど、今回の作品で家族になるということで、新たなスタートを切ったというか、また関係性を一から作っていくような部分もあります。

『SPY×FAMILY』のアニメ化が発表になった後に、三人で一緒に特番をやったんです。その特番に参加した時も、まだどこか初々しいじゃないですけど、みんなが「これから作っていこうね」とソワソワした感覚を持っていました。

アフレコ自体はとても和やかですし、江口さんと種﨑さんのお二人はロイドさん、アーニャとして、素敵な表現をいつもセリフにのせて収録されています。ですから、自分自身もスッと家族の中に入り込める感じです。そういった感覚というのは、アフレコの初期段階から感じていました。

それが今後どんどんお話が進んでいく中、アフレコを重ねていくうちに、原作と同じようにすくすくと育っていく過程というのを楽しめるんじゃないかなとワクワクしていますね。