「逃げる」は現代人に刺さるテーマ! 2ワードでマルテを表現したオーディション秘話ーー春アニメ『エスタブライフ グレイトエスケープ』マルテース役・長縄まりあさん インタビュー
無難な感じにはしたくなかったマルテース。嶺内さんの優しさが出ているエクア先輩
ーーマルテ含めて、声も入ったキャラクターの魅力を聞かせてください。
長縄:マルテの魅力は、逃がし屋を騒がしくしているところですかね。賑やかしみたいな(笑)。エクア先輩が依頼者に優しく寄り添う方で、フェレス先輩は依頼者の気持ちと逃がし屋の状況を真面目に考える方なんです。マルテはエクアさんが言っていればオールオッケーみたいなところがあるんですけど、役割的には重たい雰囲気を壊すというか。マルテの一言で明るくなる、みたいな役割はあるのかなと思います。
エクア先輩は女神のように優しく、みんなエクア先輩の魅力に惹かれて集まっているんですよね。そのくらい人を惹きつける不思議な魅力を持っている優しい方かと思いきや、サイコパス感もあって、大丈夫なのかな?と思うこともあるんです。そのギャップも魅力的だし、すごく好きですね。
エクア先輩がサイコパスに見えてしまうくらい、自分を犠牲にしてでも人に寄り添うところをちゃんと正してくれるのがフェレス先輩の魅力です。ただ一番難しい位置にいるとは思うんですよね。逃がし屋と依頼主、どちらのことも考え、どちらにも利益になる方法が他にあるのかもしれないと、真面目にいろいろな提案をしてくれるので。でもエクア先輩のことが気になるし好きなんですけど、それをツンケンして隠しているところは最高にかわいくて、すごく好きなところです!
ーーエクアの魅力にみんなが惹かれているのはよく出ていると思うんですけど、嶺内さんの声にも、そういう魅力がありますよね。逃げるということにネガティブな感情を持っていたとしても、別に恥ずかしくないって思わせる説得力があるというか。
長縄:私は嶺ちゃんと長く一緒にやらせてもらっていますけど、本当に優しくて良い子なんですよ。それがエクアに出ているというか。嶺ちゃんの本質というか、優しいところが乗っているなと思うんです。自分が犠牲になることが実は嫌だけど「いいよ」と言っているわけではなく、実は嫌だとすら思っていない、みたいな。そういうところがサイコな部分にもつながっているのかもしれないですけど。
ーーマルテースの役作りで考えたことはありますか?
長縄:かなり感覚で演じてしまっているところがあって、言葉にするのが難しいんですけど、自分の中でマルテはこうしたい!というのはあるんです。個性的なしゃべり方と言ってくださったりするんですけど、そういう“マルテ感”みたいなものは絶対になくしたくないというか。言い方はあれですけど、無難な感じにはしたくないんです。ちょっと尖っているというか。頭の回転が早くて、1聞いたら8くらい考えられる子なんですけど、1言われて1返すとかではなく、全部理解した上で0.5しか返さないとか。そういうひねくれた感じが出せたらいいなと思いながら収録に臨みました。
ーーアニメの映像を見ていかがでしたか?
長縄:CGがすごく綺麗で、手描きアニメとは違うぬるぬる感というか。髪の毛の動きもCGならではの立体感があるし、立体感のある逃がし屋メンバーを見られて良かったです。
ーーとんずらダンス(逃がし屋に依頼するときに行うダンス)も面白かったです。
長縄:逃げたいですというメッセージを普通のメールで言うとちょっと重たい感じがするけど、ああいうダンスで示すと面白くて、そのギャップがいいですよね(笑)。
ーーちなみに、行ってみたい街はありますか?
長縄:面白そうなところしかないですけど、自分が暮らすなら御茶ノ水大学園都市かなぁ。ほかはちょっと怖いし、やっぱりエクアたちがいるので。
ーー作品は「逃げる」をテーマにしていて、逃げた先の新しい街で、皆さん再出発をされています。長縄さんが、再チャレンジしたいことって何かありますか?
長縄:すごく小さなことですけど、挫折してしまったゲームがあるんです。すごく初期の段階で挫折したんですけど、その新作が出るんですよ。それをやるためにも最初のもクリアしないとなと思っています。いつも頭の片隅に、あれをやらないとな、というのがあります(笑)。
ーーでは最後に、メッセージをお願いします!
長縄:『エスタブライフ』は逃げるをテーマにしたアニメになっていて、逃げることを手助けする子たちを中心にしたお話なので、今どきな感じがしています。
もう収録は終わっているんですけど、収録を終えた身から言わせていただきますと、すごく面白いです! 見ていただいたら分かるんですけど、すごく重たいわけではなくて、とんずらダンスとか、ギャグ的なところもあったりしますので、ライトな感じで、個性的な世界観とキャラクターを楽しんでいただけたら嬉しいです。個性はマシマシなので、よろしくお願いします。
[取材・文・撮影/塚越淳一]
谷口悟朗オリジナル企画『エスタブライフ』概要
イントロダクション
『エスタブライフ』の世界とは──
遠い未来の時代。世界人口がピークを迎え、減少傾向に転じていた。
人類は種の繁栄のため生態系を管理するAIを作り、「人類の多様化実験」を実行。
常人・獣人・魔族などの遺伝子改造による「多様な人種」と、壁に囲まれた「クラスタ」と呼ばれる「多様な街」を創造した。
数多存在する「クラスタ」は、それぞれ独自の文化を有し、そこに適正をもつ人類が生活している。
そして、滅びることが無いよう、常にAIに管理されながら暮らしているのである──。
谷口悟朗オリジナル企画『エスタブライフ』。
魔改造された「東京」を舞台に、TVアニメ・スマートフォンゲーム・映画と、様々な物語を繰り広げてゆく。
TVアニメ『エスタブライフ グレイトエスケープ』作品情報
放送・配信情報
4月6日よりフジテレビ「+Ultra」ほかにて毎週水曜日24:55から放送開始(※初回は24:35から放送開始)
FODにて先行独占配信中
(配信ページはこちら)
第1話は無料配信中
第9~第12話は4月12日(火)0時より配信開始
フジテレビ:4月6日より毎週水曜日24:55~25:25
関西テレビ:4月7日より毎週木曜日26:25~26:55
東海テレビ:4月9日毎週土曜日25:45~26:15
北海道文化放送:4月10日より毎週日曜日25:10~25:40
テレビ西日本:4月6日より毎週水曜日25:55~26:25
BSフジ:4月13日より毎週水曜日24:00〜24:30
※放送・配信日時は予告なく変更になる可能性がございます。
★見逃し配信情報
FOD・TVer・GYAO! にて毎週1週間限定無料見逃配信(毎週水曜日25時25分最新話配信)
ストーリー
「生きるのがツライ? なら逃げちゃえばいいんですよ」
ずっと先の未来。人間はそれまでの姿形だけでなく、獣人・サイボーグ・魔族など多様な姿を持つようになった。東京の街は、AIが管理する高い壁に囲まれた数多の地域「クラスタ」となり、自由な行き来をやめ、それぞれが独自の文化・常識を育んだ。人々は、自らが生まれたクラスタの常識を基準に幸せな人生を送る。
しかし、なかには自らのクラスタに適応できない者も現れる──。
そうした人々を、別のクラスタへと「逃がす」ことを生業にする者たちがいる。
「逃げたい人」たちから依頼を受け、あらゆる方法を駆使してAIの裏をかき、本来は不可能であるクラスタ間の移動を成し遂げる者たち──「逃がし屋」。
逃げて、逃げて、逃げまくる!!
逃げたい人をお手伝いする、5人の逃がし屋たちの物語──!
スタッフ
原案・クリエイティブ統括:谷口悟朗
監督:橋本裕之
原作:SSF
シリーズ構成・脚本:賀東招二
キャラクターデザイン原案:コザキユースケ
コンセプトアート:富安健一郎(INEI)
音楽:藤澤慶昌
企画・プロデュース:スロウカーブ
アニメーション制作:ポリゴン・ピクチュアズ
キャスト
エクア:嶺内ともみ
フェレス:高橋李依
マルテース:長縄まりあ
アルガ:速水奨
ウルラ:三木眞一郎
スマートフォンゲーム『エスタブライフ ユニティメモリーズ』
スタッフ
原案・クリエイティブ統括:谷口悟朗
原作:SSF
制作:スクウェア・エニックス
劇場アニメ『エスタブライフ リベンジャーズロード』
スタッフ
原案・監督・脚本:谷口悟朗
原作:SSF
企画・プロデュース:スロウカーブ
アニメーション制作:ポリゴン・ピクチュアズ