アニメ映画『バブル』電気ニンジャリーダー役・畠中祐さんインタビュー｜「荒木さんの持つ静かだけれどそこはかとない熱量に惚れてしまっている」

荒木監督との信頼感が見える仮アフレコに関するエピソード

――仮アフレコとの気になる単語が出たので、そちらについて先に詳しく聞かせてもらいたいです。

畠中：実は、この作品はかなり前から制作が進んでいて、仮アフレコは1年前……もしかしたらもっと前に行われました。その時点ではまだ僕がこの作品に出演することは決まっておらず、仮アフレコには依頼を受けて参加した形です。

アフレコに慣れていない方にガイドとしてお渡しするものを制作することは他の作品でもあるのですが、荒木さんの場合はその手法がちょっと違って。まず自分の作品を客観的に見るために、映画を一本作ってしまうんです。これを基に色々なスタッフさん方の意見を反映し、完成品へとブラッシュアップしていくのですが、仮アフレコはそのために行われたんです。

――わざわざ参加して欲しいと依頼されたということは、荒木監督はかなり畠中さんを信頼されているんですね。

畠中：荒木さんとは『甲鉄城のカバネリ』の時に濃密にお話させていただくことがあったのですが、信頼してくださっていると感じることはありました。そういう関係性から仮アフレコに参加させていただけたのだとしたら嬉しいです。

――そこから実際に出演が決まるというのもすごいですね。オーディションは行われたのでしょうか？

畠中：オーディションはやっていなかったので、自分でもまさか本編にも出演できるとは思っていませんでした。ぶっちゃけると仮アフレコの段階から「なんか役ないかな？」「俺が出れるところなくない？　どこだどこだ？」と思っていたぐらいなので、電気ニンジャリーダー役に決まった時は「おお、ここ来たか！」という驚きと同時に喜びもひとしおでした。