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マーダーミステリー『キルタイム・キラーズ』スタッフインタビュー

次世代ボードゲームプロジェクト「ヨフカシプロジェクト」第3弾『キルタイム・キラーズ 絶泉館の殺人』が7月に発売! ディレクター兼本作のゲームデザイナーも担当した渡辺範明氏、ディレクターの春木場將道氏、ゲームデザイナーの篠田築氏にインタビュー!

ネタバレしても何度でも遊べるマーダーミステリーとは!?

――ちなみにゲームに要する時間はどれくらいですか?

篠田:だいたい本編は3時間、マーダーミステリーではゲーム後に感想を語り合うのも楽しさの1つなので、4時間くらいかなと。
 
渡辺:マーダーミステリーとしては際立って長時間かかるというわけではありませんが、密度が濃い、情報量が多いんですよね。
 
篠田:キャラごとに斜線堂先生がみっちりとブックを書かれていて、そこにカードもありますから。かなりの文章量が投入されていて、斜線堂ファンの方は文章を読むこと自体もかなり楽しめると思います。
 
春木場:単なるゲーム用の情報ではなく、楽しんで読める文章というところがさすがプロの作家さんですね。
 
渡辺:また、マーダーミステリーは基本的にネタバレしたら二度と遊べないものですけど、このゲームでは独自の工夫で、特定のキャラを使えば何度でも遊べるようになっています。5人の殺人鬼のほかに執事のキャラがいて、特殊な目的をもつゲームマスター用のキャラなので、プレイ経験者が真実を知っている状態で遊んでも大丈夫なんです。
 
自分でパッケージを買った場合、まずは普通にプレイヤーとして遊んで、次はGMキャラを使ってまた別のメンバーと遊ぶという楽しみ方があるわけです。
 
篠田:ゲームマスターがただの進行役ではなく、プレイヤーキャラの1人としてゲームに参加できるのも珍しいと思うし、もちろん初プレイでいきなりゲームマスターをやることも可能な仕組みです。
 
渡辺:だからすでにストーリーを知っている僕らのような開発者もちゃんとゲームに参加できますし、そういう意味で斜線堂先生も「自分も遊べる!」と喜んでいました(笑)。
 
プレイの仕方も、紳士的にみんなで話し合い、一緒に犯人探しをすることもできれば、殺人鬼どうしバチバチにケンカする展開もあるかもしれない。一緒にプレイするメンバーによって、どういうゲームになるのか変化していくところも魅力だと思います。
 

△撫足家の執事・常喰 十哉(とこばみ じゅうや)。GM用のキャラクターということだが……

△撫足家の執事・常喰 十哉(とこばみ じゅうや)。GM用のキャラクターということだが……


 

『キルタイム・キラーズ』の注目ポイントのご紹介!

――他にも注目してほしいポイントがあれば、ご紹介をお願いします。

篠田:記憶が戻っていく過程も、プレイによって変わります。物事の見方の順番が変わるだけで、「この人って、こう思うんだ!?」という発見もあるし、「これを知っておいてよかった」と思ったり、「もっと早く知っていれば」と思うこともあるランダム性は、おもしろくできたかなと思います。
 
また戻ってくる記憶の量がエゲつないほど多く(笑)、自分で獲得した証拠カードから戻る記憶もあれば、他の人から見せてもらった証拠から記憶が戻ったりもするので、記憶にまつわるシステムも楽しんでもらいたいです。
 
春木場:今回のゲームに登場しているキャラクター以外にも、同じキルキラ世界のキャラクター案があるという話がありましたが、MVをよく見ていただくと、それらしきキャラの姿も……。この映像はプレイする前と後に見るのでは印象が変わったり、新たな発見もあるかもしれません。ゲーム本編が発売されるまで、このMVを見て楽しんだり、雰囲気を感じていただけたらと思います。
 
渡辺:僕の中では「ボードゲームとマーダーミステリーの融合」を裏テーマにしていました。キラーポイントチップはシンプルなシステムだけど、会話の交渉の中で自由に使えるので、使い方の幅がめちゃくちゃ広いんです。
 
「何ポイントくれたらこのカード見せてあげるよ」というのが基本的な使い方ですが、他にも何か交換条件を付けたり、「1人目は1ポイントで見せてあげるけど、2人目は2ポイント、3人目は3ポイントと値上がりするから早くオファーした方がいいよ」と強気の駆け引きをする人が出てきたりとか。
 
他にもみんなでポイントを出しあって、誰かが隠している証拠を強制的にオープンさせることもできたりと、とにかくいろいろな使い方ができます。創意工夫で遊びが広がるゲームになっていますよ。
 
春木場:それから、パッケージを開けた瞬間に「おっ!?」と驚くほど、盛り沢山の内容物になっているので、期待していただきたいです。
 
渡辺:例えば屋敷の地図が入っているんですが、このマップ設計にもすごくこだわっていて、ちゃんとプロの建築士に設計してもらいました。
 
篠田:試作で僕がつくった洋館の見取り図を見せたらいろいろとプロの目で指摘されました。「洋館はこんな作りではありません」と(笑)。
 
渡辺:食堂と厨房が直接つながっているようにしないといけないとか。実際に洋館に住んだ事がないと、そこまではわかりませんよね。
 
篠田:そういうのもあって、キャラ設定ではかなりぶっ飛んだ部分も多いけど、作品世界トータルでは「ギリギリありそう」と思わせてくれるところもポイントかもしれませんね。
 
渡辺:各キャラはさすが斜線堂さんらしくぶっ飛んだ個性的な人格ですが、その分ゲーム全体として最低限のリアリティラインを崩さないように、ディテイール描写にはこだわっています。とはいえわりと突飛なこともアリな世界観ではありますが……。

マーダーミステリーのプレイ経験関係なしに楽しめるゲーム。おもしろい「ごっこ遊び」をぜひ皆さんで!

――ボードゲームに興味はあるけど、プレイしたことがない方へのアドバイスや、ボードゲームのおもしろさのご紹介をお願いします。

篠田:ボードゲームは以前よりも格段に遊びやすくなっていますし、一般的になった人狼も元々はボードゲームから広がっていったものです。またアニメやマンガ原作のものや、有名作家さんが関わったゲームなどいろいろありますし、イラストが好みというジャケ買いみたいな感覚でまずは手に取ってもらうことが一番かなと思います。
 
ボードゲームを売っているお店も多いので、どんなものがあるのか見てもらったり、うちのようなボードゲームカフェにお越しいただいて、教えてもらいながら遊んでみるのも1つの方法です。一度遊んでもらえれば、楽しさがわかると思いますし、新しい出会いもあります。
 
渡辺:ボードゲームに対して、戦略面や数値のやり取りを難しそうに感じる方もいるかもしれませんが、最近は勝敗をあまり重視しないレクリエーションタイプのボードゲームも増えています。
 
マーダーミステリーも、世界観に没入してキャラクターになり切って楽しむことが一番なので、むしろボードゲーム初心者にも入りやすいところはあるかもしれません。 
 
みんなで同じ時間を共有することが大切で、「ごっこ遊び」をする感覚で気軽に遊んでもらえればと思います。

――では最後に皆さんへメッセージをお願いします。

篠田:今回、豪華な方々と最高の環境で、最高のゲームを制作させていただきました。だからこそ、ボードゲームファンの方はもちろん、たくさんの方に遊んでいただきたいです。まだボードゲームを遊んだことがない方にもこのゲームをきっかけに、ボードゲームに興味を持っていただけたら嬉しいです。
 
うちのお店でもイベントを開催予定ですし、来ていただけたらレクチャーなんかもできたらいいなと。『キルタイム・キラーズ 絶泉館の殺人』の世界、そしてグーニーカフェでお待ちしています。
 
春木場:ボードゲームに精通されているこのお二人と、斜線堂先生のシナリオと設定、集英社さんの監修、TSCR先生のイラストという、すばらしい皆さんのお力で、魅力だらけで遊び応え十分なゲームになっていますので、多くの皆さんにプレイしていただきたいです。
 
この記事を読んで下さっているのはアニメやマンガ、ライトノベルファンの方が多いと思いますが、「TSCR先生のイラストかわいいな」とか「斜線堂先生がシナリオを担当されているのか」など、ちょっとでも気になったら試しに遊んでいただければ、すごく楽しんでいただけるはずです。
 
キャラクターグッズなども制作していくつもりですし、その他にもこのボードゲームを出発点としていろいろとできればと考えていますので、今後の展開も楽しみにしていて下さい。
 
渡辺:「ヨフカシプロジェクト」としても、ドロッセルマイヤーズとしても、マーダーミステリーは初挑戦ですが、優等生的なものは目指さず、あくまでも「このゲームでしか得られない体験」を目指しました。
 
斜線堂先生という特異な才能を持つ作家さんにシナリオや設定を作っていただき、かなり独特なゲームシステムをデザインし、やはりマーダーミステリーとしてはかなり変わった、チャレンジングな作品になっています。
 
ゲームとしての遊びやすさや説明書のわかりやすさなど、作りは可能な限り親切にしましたが、ストーリーや謎解きなど中味はめちゃめちゃトガっています。
 
だからこそ、逆にマーダーミステリーのプレイ経験の有無にあまり関係なく楽しめると思いますし、沢山マダミスをやっている方にも「こんなアプローチが!?」と新鮮な驚きを感じていただけると思います。
 
そしてもし『キルタイム・キラーズ』をきっかけに「ヨフカシプロジェクト」に興味を持っていただけたら、『まっぷたツートンソウル』や『魔警オルトロス』もプレイしてみてください! そして『キルキラ』続編も、要望が多ければ実現するかもしれません。
 
これからも挑戦的でおもしろいゲームを作っていきますので、皆さま「ヨフカシプロジェクト」にご期待下さい!

 

商品情報

商品名:キルタイム・キラーズ 絶泉館の殺人
メーカー希望小売価格:5,500円(税込)
発売日:2022年7月予定
 
【ゲームデザイナー】
渡辺範明
ボードゲームメーカー「ドロッセルマイヤーズ」代表。
(代表作:『Kaiju on the Earth』シリーズ、『ゆるゲー』シリーズ 、『小学館グッドゲームズ』シリーズなど)
 
篠田築
自らゲームデザインも手掛ける、ボドゲカフェ「goonie cafe」代表。
(代表作:『SORCIER 賢者達の物語』)
 
【シナリオ・設定】
斜線堂有紀
小説家。ミステリを中心に幅広く活躍中。
(代表作:『恋に至る病』メディアワークス文庫、『楽園とは探偵の不在なり』早川書房、『愛じゃないならこれは何』集英社、他、著作多数)
 
【キャラクターデザイン・イラスト・漫画】
TSCR(ティッシュクリーム)
かっこよくてかわいくて破壊力! イラストレーター時々漫画家。
(代表作:「CRAZY RACCOON」選手イラスト、「VShojo」タレントイラスト)
 
あらすじ
東京から程近い避暑地、その外れの山奥にある古びた洋館「絶泉館」。
その館の主が殺された。
容疑者は、現場で記憶を失い、倒れていた男女5名。
奇妙なことに皆、昨夜の記憶を失っているが、館の執事が提示した調査資料によるとこの5名は全員が「未逮捕の殺人鬼」であるという。
高校生探偵殺人鬼、カリスマギャル殺人鬼、精神科医殺人鬼、復讐殺人鬼、自称魔法少女殺人鬼……
あなたは事件の謎を解くとともに、殺人鬼としての自分を覚醒させ、果たすべき殺人を達成しなくてはならない。
 
★アニメイト通販にて予約受付中!

アニメイト通販ページから予約された方には『キルタイム・キラーズ』のキャラクターブロマイド(全6種)から1枚が特典として付いてきます。
※特典キャラクターブロマイドは、全6種よりランダムで1種類のお渡しとなります。絵柄はお選びいただけません。
※特典キャラクターブロマイドは、なくなり次第終了します。

「ヨフカシプロジェクト」とは

株式会社オーシャンフロンティア、株式会社コナミデジタルエンタテインメント、株式会社ドロッセルマイヤー商會が共同で展開しているメディアミックスプロジェクト。
 
第1弾のボードゲームは、会話コミュニケーションゲーム『まっぷたツートンソウル』、第2弾はデッキミキシング・ボードゲーム『魔警オルトロス』、第3弾はマーダーミステリー『キルタイム・キラーズ 絶泉館の殺人』です。
 
※プロジェクトプロデュースは株式会社コナミデジタルエンタテインメント、企画・販売は株式会社オーシャンフロンティア、ゲームデザインは株式会社ドロッセルマイヤー商會が担当します。

第1弾『まっぷたツートンソウル』

発売中
メーカー希望小売価格:3,850円(税込)
ジャンル:以心伝心コミュニケーションゲーム
プレイ人数:3~8人
プレイ時間:30分
ゲームデザイン:渡辺範明
イラスト/キャラクターデザイン:寺田てら
シナリオ:アサウラ

 

第2弾『魔警オルトロス』

発売中
メーカー希望小売価格:5,280円(税込)
ジャンル:デッキミキシング・ボードゲーム
プレイ人数:2~4人
プレイ時間:30~40分
ゲームデザイン:木皿儀隼一
イラスト/キャラクターデザイン:キナコ
シナリオ:桜井光&モンスターラウンジ

関連URL

ヨフカシプロジェクト公式サイト
『キルタイム・キラーズ』公式サイト

(C)Konami Digital Entertainment (C)集英社
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