劇場OVAアニメ『怪盗クイーンはサーカスがお好き』大和悠河さん×加藤和樹さん×内田雄馬さんインタビュー|クイーン、ジョーカー、RDの関係性から感じられる“尊さ”、1つの文や挿絵から一気に世界が広がる『怪盗クイーン』の魅力を語る!
2022年6月17日(金)より劇場公開となる劇場OVAアニメ『怪盗クイーンはサーカスがお好き』。本作は著・はやみねかおる、絵・K2商会で、講談社・青い鳥文庫から2002年3月に刊行されて以来、長きにわたり人気を博してきた児童書です。
アニメ映画では、謎のサーカス団“セブン・リング・サーカス”の団員たちと相対し、クイーンたちを追う警察も交えて繰り広げられるストーリーとなっています。20周年を迎えた今、初の映像化ということで期待を寄せているファンの方は多いでしょう。
そこでアニメイトタイムズでは、クイーン役の大和悠河さん、ジョーカー役の加藤和樹さん、RD役の内田雄馬さんの3人にインタビューを実施しました。
怪盗の美学を追い求める大怪盗クイーン、仕事上のパートナーとしてクイーンと行動を共にするジョーカー、世界一の人工知能と呼ばれているRD(アールディー)。この3人の雰囲気がそのまま伝わってくるほど和気藹々とした鼎談インタビューをお届けします!
挿絵1つだけで想像力が広がる!
――『怪盗クイーン』シリーズが20周年を迎え、今回が初の映像化です。ズバリ、『怪盗クイーンはサーカスがお好き』でご自身が1番惹かれたポイントを教えてください。
クイーン役・大和悠河さん(以下、大和):やっぱり、予告状をちゃんと出してちゃんと狙いに行くという根本がすごく好きです。そこに取り巻くさまざまな人たちとのやり取りがすごく良くて、読み始めるとどんどんハマって止まらなくなっちゃいました(笑)
ジョーカー役・加藤和樹さん(以下、加藤):わかります。読む手が止まらないですよね。
大和:なんで止まらなくなっちゃうと思う?
内田:やっぱり怪盗らしさがすごくありますし、その“らしさ”を大事にしているところに夢中になっちゃうんじゃないかなと思います。
大和:まさに“怪盗の美学”だよね。絶対に予告状を出して、ちゃんとした道筋で狙ったものを獲る。
加藤:ある意味、正統派ですよね。
RD役・内田雄馬さん(以下、内田):確かに!
大和:そして、クイーンはちゃんと目立ちたがり屋というところも良いですよね。そういうところも可愛らしいですし、おそらく全体を見渡して“こうしよう!”と決めていると思うんですけど、そこの深い深い本音みたいなものは見せずにジョーカーやRDと楽しく会話を繰り広げながらも、クイーンの中にも温かさ、優しさ、大らかさがあるところが素敵なのかなと思います。
あと、出てくるキャラクターがみんなすごく魅力的!
加藤:そうですね。キャラクター全員が個性的なので、そこが本作の魅力でもありますよね。読んでいるだけで想像できるというか、想像を掻き立てさせられるところが『怪盗クイーン』の魅力だと思います。
僕もいろいろな本を読んでいますが、挿絵だけで妄想が広がりますし、読み手の妄想力を掻き立てられるものが、この作品にはすごくあるように感じます。
内田:きっと頭の中に入ってきて想像が広がる書き方があるんでしょうね。それを自然と受け取って、このビジョンがこの言葉で浮かぶから挿絵1つですごく広がる。それが完成されているのはすごく巧みなことですし、かつ分かりやすく深い部分を残して先生は書かれているんじゃないかなと思います。
加藤:こういう怪盗ものは言葉の情報量が多いんですけど、それが『怪盗クイーン』シリーズはほどよい情報量なんですよね。だから「この人誰だっけ?」とならない。
大和:そうそう! よく本を読んでいるときに「あれ?ここなんだっけ?」とページを戻って読み直すことがありますが、『怪盗クイーン』はちゃんと頭にインプットできるからスムーズに読めますし、やっぱり挿絵の影響力も大きいです。
加藤:挿絵があるだけでも、急にいろんなシーンが自分の中で浮かび上がってきますよね。
大和:うんうん。パッと広がるよね。
内田:想像力を与えてくれるところがたくさんありますよね。
大和:映画のお話よりも先のお話になってしまいますが、特にRDにある変化があったシーンはもうたまらなかったです。
加藤:そこは僕もドキッとしました。
内田:本当にそこもアニメで映像化してほしいです……(笑)!