この記事をかいた人
- タイラ
- 99年生まれ、沖縄県出身。コロナ禍で大学に通えない間「100日間毎日映画レビュー」を個人ブログで行いライターに。
本作を支えているのは誰がどう見ても「孔明」です。
英子を育てるのも、物語を進行させるのも彼の役目です。
それをスムーズに遂行できるのは「孔明」という歴史上の人物の特性やイメージの賜だと私は思います。
『三国志』では彼の計略や知性の高さ、軍師としての能力の高さが描かれており現実でも非常に優れた人間だということが分かります。
学校の教科書などでも触れ、『三国志』をテーマとしたゲーム作品や漫画、アニメなども多く、多くの人が「孔明ってあの頭いい人でしょ?」程度のイメージは持っていることでしょう。
そのイメージが本作を支えているポイントの1つです。
『パリピ孔明』での孔明は「いきなり日本語が話せる」、「スマホを瞬時に使いこなせる」、「転生した事実を瞬時に理解できる」など超人的なキャラクターです。
普通のアニメキャラクターがこんな事をやってしまうと、リアリティがなさすぎて興ざめしてしまうかもしれません。
しかし「めちゃくちゃ頭いいらしいし、なんかそうなってもおかしくなくね?」とギリ思えてしまうのは孔明だからこそ。
細かいことを考えさせないハイテンポ感と、「孔明は天才だ」というイメージが相まって、どんな無茶な事が起きても「孔明だしなぁ」と思わせてしまうパワーがあります。
つまり、転生してきた人物が孔明だからこそ、『パリピ孔明』のシナリオや展開は成立するし、めちゃくちゃ面白いのです!
日本でも、海外にでも話題を呼んでいるのがOPテーマ「チキチキバンバン」です。
ハンガリー歌手の曲をカバーして作られたこの楽曲は、一度聴いたら頭から離れない中毒性のあるメロディ。
「チャン×チャン! 逢!! チキチキバンバン」というフレーズ(正確には歌詞が少し変わる)が繰り返されるサビに一気に心を掴まれますよね。
流れているシンセもディスコミュージック風(個人的には00年代ごろのゲーム音楽みたいで好きです!)で思わず体が動いてしまう。
アニメーションも孔明や英子達が個性的なダンスをするのが印象的。中華風のゆったりとした動きと、HIPHOPダンスを融合させたような感じ。通常OP映像は手描きアニメーションですが、3Dモデルでダンスを披露する動画も公開されており、より楽曲を楽しめるようになっています。
EDはmihimaru GT「気分上々↑↑」のカバー。英子の歌唱担当の「96猫」さんと孔明役・置鮎龍太郎さんが歌います。第1話のEDの入り方で私は号泣しました。
英子が涙ながらに歌手を続けることを決意、孔明「それがよろしいかと…」、「hey! DJ!」の流れの破壊力は凄まじいですよ。主題歌両方ともにサイコー!(パリピになっちゃう)
そして、第6話で披露された「ラップバトル」のシーンのクオリティも特筆すべき点です。
監修はHIPHOPグループ「HOME MADE 家族」のボーカルMICROさんが担当しており、内容の濃いバトルになっていました。
天才ラッパー・KABE太人を演じる千葉翔也さんのラップが凄くうまい! 私もHIPHOPは割りと好きで、それこそクラブのバトルイベントなど観戦したことがありますが、千葉さんの表現力に感動しました。
また孔明の独特なラップもかっこよかったですね。変わったリズムで喋るように、時々詩を読むようにするラップにテンション上がりました。孔明って絶対こんなラップするよなと。
現実のラップバトルに参加しても間違いなく好かれるタイプです。クセがあったり尖ってるラッパーって何故か応援したくなるんですよね。
ちなみに、三国志でもたびたび孔明が口達者に相手を言い負かした逸話が残っているそうです。“舌戦(ぜっせん)”というのだそうですが、これはたしかに今のラップバトルにも通じますね。
そんなこんなで、音楽やラップのクオリティも高く本作の魅力の1つとなっています。
さあ、みなさんここまで魅力を語られたらもう見るしかないですよね。
グダグダ考えずに、笑ったり泣いたり興奮しながらみる『パリピ孔明』ほど明日の活力になるものはありません!
あなたも私もみんなスーパースターの卵ですからね!
99年生まれ、沖縄県出身。コロナ禍で大学に通えなかったので、「100日間毎日映画レビュー」を個人ブログで行い、ライターに舵をきりました。面白いコンテンツを発掘して、壁に向かってプレゼンするか記事にしています。アニメ、お笑い、音楽、格闘ゲーム、読書など余暇を楽しませてくれるエンタメや可愛い女の子の絵が好きです。なんでもやります!